【外伝】私のメシア【障害者の就活事件簿】
今回は
【第1話】支援員さん激怒!?の外伝
【第1話】本編はコチラ
企業側のあまりの対応に
完全にキレてしまわれた、
私の担当支援員・お星さん。
でも、私は
すごく幸せなことに気づいた・・・。
【外伝】気づいた幸せ【障害者の就活事件簿】
・・・なんで?
企業の方とのビデオ通話が終わり
ふと右隣を見ると・・・
もう・・・めっちゃキレてる。
「ホンマになんなん!」
「失礼すぎるわ!」
『説明会』と聞いていたし
応募前で書類も送っていないのに
完全に『面接』をされたのだ。
しかも、相手は画面オフで。
・・・しかし、当の私は
なぜお星さんがキレてるか
実は分からなかったのである。
SNS発信やコミュニティ運営など、
オンラインが活動のベースになっている私。
ビデオ通話で相手が顔出しをしていないことは
あまり気にならない。
なので、「疲れた」以外の
感想は無かった。
感情的になる要素は
私の所感では無かったのだ。
受診にて
たまたま、翌日に
児童精神科の定期通院の
予定を入れていたため
主治医に話して
なぜお星さんがキレられたのか
聞いてみた。
「え?そんな状況やったん?
そりゃあ、お星さんも怒るわ」
「だって、あなたは
ビデオ通話の時、顔出しするやろ?」
まぁ、私個人としては
コミュニティの運営メンバーとして、
一緒に仕事する同志として、
初対面では特に、顔出しをするが・・・
「そういうことや。
初対面で応募前なのに
顔出ししてないって
あなた、相当失礼なことを
相手にされてるで?」
そ、そうなん・・・
(失礼なことをされたという
感覚すらない私)
悪意に慣れすぎている
私は経験上、人の悪意や
ネガティブな感情に
慣れすぎてしまっている。
「自分のことを大事にできない」
という悪い意味で、許容範囲が
広くなってしまったのだ。
医師曰く、
喜怒哀楽するのも面倒に感じている、と。
(自覚はない)
さらに、私は障害の特性上、
適切に感情を出すことが難しい。
その場でなにも思わなくても
『感情の遅刻』が発生して
あとから勝手に記憶が引っ張り出されて
感情があふれることもある。
臨機応変な対応も
できないことはないが
やはり特性上、疲れやすい。
お星さんは、私の特性も経験も
全て理解しておいでの方。
気づいた幸せ
急に状況が変わることが苦手で
人と関わることが好きだけどつらくて
怒れない・人への怒りはできる限り
自分の不出来に向けたい私のために
キレてくれたお星さん。
私のために、合計40分も
感情をあふれさせるのを
我慢してくれたお星さん。
感情が遅刻してきても
受けとめてくれるお星さん。
『大人から大事にされた』と
実感できた瞬間だった。
後日談
ハローワーク求人だったため
オススメしてくださった窓口の方に
説明会(?)でのことを話しに行った。
「えぇ!?そんな対応されたんですか?
ダメですよ~、それは会社が悪いわ~」
と、ハローワークの方も驚かれていた。
「さすがのお星さんも、キレておいででした」
と、私が伝えると・・・
「へ!?お星さん、怒ってらしたんですか!?」
もっと驚かれる、窓口の方。
お星さんをご存じの方なので
完全に動揺されている。
「あ、あの、かわいらしいお星さんが!?」
ハイ。
「あの、おしとやかなお星さんが!?」
ハイ。
「あの、優しそうなお星さんが!?」
ハイ。
「いつも、ふんわりとして、穏やかに
ニコニコとされているお星さんが!?」
ハイ。
「怒ってらした!?」
ハイ。『(内容は本編)』と。
・・・笑い崩れておいでだった。
後日談の後日談
お星さんに、ハローワークに行って
報告してきた、と伝える。
・・・窓口の方の驚きと笑いっぷりも。
「ねぇw次に私がハローワーク同行で
行く時に、その方にどんな顔して
会ったら良いのよ?www」
堂々としててw
お星さんは『ゆめのメシア』なのだから。
お星さん、ありがとう。
ばあちゃん以外に、私の気持ちを
考えてくれる人がいて、うれしい。
本編はコチラから
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【第1話】
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