【第2話】開いた口が塞がらない大人たち【障害者の就活事件簿】
今回は、待ちくたびれたケースを2つ。
《泣き叫ぶゆめ》
《開いた口が塞がらない大人たち》
【第2話】開いた口が塞がらない大人たち【障害者の就活事件簿】
私の就活の方向性はコチラのnoteの
『方向性をチェンジ』から
《泣き叫ぶゆめ》
求人内容・選考の流れ
・人事・総務・経理の事務方
・通勤型
・週20時間勤務
・通勤に片道40分・乗り換えなし
・最寄り駅から徒歩15分
・ハローワークに掲載されていた
高校が商業科だったことと
PC作業と電卓がメインの業務内容のため
得意なことを活かせると考え、応募。
面接(応募書類持参)1回
→実習(4日間)
→約1週間で事業所に合否通知
という流れを、面接で説明された。
事件発生
実習が終わり
事業所での訓練に戻った。
応募者が4人いて
2人ずつに分かれて
それぞれ4日間の実習だったため
合否通知まで
時間はかかりそうだと思ってはいた。
私は、先に実習のグループだったので
後のグループの実習が終わってから
約1週間~2週間ほど、と考えていた。
・・・・・3週間、全く連絡が来ない。
お星さん(私の担当支援員)と、何度も
「問い合わせの連絡?」
「いやぁ・・・待とう・・・」と話した。
ゲームさん(弟の担当支援員)に
「落ち着かへん~(泣)」
「ホンマしんどい・・・」と
愚痴を言いまくって
「あぁ~・・・そういうもんだ」
「もうこれは待っとくしかない」と
ひたすら傾聴&受けとめていただいた。
・・・実習から1ヶ月後、ようやく連絡が来た。
泣き叫ぶゆめ
お星さんと一緒に面談室に入る。
「採用を見送ります、やて」
「・・・・・いい?」
私は、お星さんに両手を伸ばす。
「うん、いいよ」
お星さんと両手をつなぐと
涙があふれ出した。
既に16ヶ所応募して
思う結果が出てなかった私。
体調を考えて、これ以上の応募は
無しにしようと考えていた。
「よく頑張ったね」
「我慢しないで」
お星さんの言葉が、疲弊した心身に
あたたかく広がっていく。
・・・がんばったもん
「うん、そうやね」
がんばったもん!!!
麻痺があって
力のコントロールが上手くない左手が
お星さんの右手を握り潰そうとする。
右手が無力感に支配されて
お星さんの左手に爪を立てようとする。
お星さんは、私が泣き止むまで
震える私の手をそっと握り返して
ひたすら待ってくれた。
結局、諦めたり休んだりせず
利用期間中は目いっぱい就職活動を
継続して頑張ることに決めた。
《開いた口が塞がらない大人たち》
求人内容・選考の流れ
・経理
・通勤型
・週25時間勤務
・通勤に片道50分・乗り換えなし
・最寄り駅から徒歩25分
・ハローワークに掲載されていた
応募前に見学させていただき
環境が自分に合うと感じたことと
高校で習った簿記を
活かせそうだと考え、応募。
見学→書類選考→面接(1回)
→1~2週間後にメールor書面で合否通知
と、求人票の記載と面接での説明があった。
事件発生
・・・・・全然連絡が来ない。
「縁がなかったんだろうな」と
流して、ほかの企業に応募したり
フリーランスの方の準備をしたり
私は勝手に忙しくしていた。
面接から約2ヶ月後、お星さんから
「たぶん、これだけ連絡がないから
あかんかったんやろうけど・・・」と
言われたので
「確かに。あかんかったっていう
確証がほしいよな・・・」と
ハローワークに行って
問い合わせてみることに。
開いた口が塞がらない大人たち
窓口の方に状況を説明して
結果がハローワークの方に反映されてないか
調べていただいた。
「は・・・ハイ!?」
PCとにらめっこされていた
窓口の方が驚かれる。
『不採用』との反映が
ハローワークのシステムにあったのは
面接から1ヶ月半が経った時だったらしい。
しかも、結果の通知が一向に来なくて
ハローワークから問い合わせた結果
やっと結果の回答があったようだ。
「えぇ・・・失礼すぎるって、さすがに・・・」
窓口の方は言葉を失われていた。
最近、本人に結果を通知しないパターンが
増えているようなのだ。
ハローワークにすら連絡せずにそのまま
放置され、問い合わせてやっと
結果が判明することも多々・・・。
とにかく、結果は確定したので
お星さんに連絡を入れる。
結果と、窓口の方から言われた
最近の傾向を伝えた。
「・・・・・ハァ?wマジで言ってる?w
それさぁ・・・社会人としてどうなん?」
お星さんも、開いた口が塞がらないようだ。
誠実であることを求めるなら
誠実であってくれ・・・とは、思った。
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【第3話】