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母に贈るアルデバラン

母の誕生日に♪アルデバラン♪という歌を贈った。

昨年9月に父を亡くしてから、いろんな問題が噴出していて、私たち3姉妹はそれぞれにできるところでできることを一生懸命やってきたのだけど、母の口からはどうやっても不満や愚痴が出てきていた。

あるとき私はとうとう爆発した!

今まで我慢して言わずにきたことを全部ぶちまけた。

そうしたら母は
「娘たちが私をいじめる〜!」
と言って幼子に返ったように泣き叫んだ。

私は耐えられなくなって思わず咄嗟に母に抱きつき、

「ごめんなさい!ごめんなさい!お母さん、悲しませてごめんなさい!」
と叫んでいた。

人生は悲しいな。としみじみ思った。


それからまた私たちは何事もなかったかのように過ごして年を越した。


先日、朝ドラをいつも楽しみに見ている母に、そのテーマソングであるこの歌を贈ろうと思い立って、つたないギターを弾きながら練習した。

母は「ありがとう」と喜んでいた。
本当のところはどう思っていたかわからないけど、私はこの歌詞の通りの気持ちで歌った。

〜付け足し〜
「アルデバラン」とは、「後に続くもの」という意味があるそうだが、調べていたら、こんな神話を見つけた。

要約すると・・・
ギリシャ神話に出てくる大神ゼウスは全知全能の神と呼ばれながら、美しい女の人に目がなかった。
ある日、エウロパという絶世の美女の噂を聞いたゼウスは、牡牛に姿を変えてエウロパに近づいた。
気を許したエウロパが牡牛の背中に乗ると、牡牛は突然駆け出した。
牡牛は西へ西へと、野山を越え、海を渡り、ある島に着くと、ゼウスは姿を表し、エウロパに思いを告げた。

この海を駆ける牡牛(ゼウス)の姿がおうし座として空に輝いているという。
ちょうどその牡牛の目に当たるのが「アルデバラン」
ちなみに牡牛の肩のへんにごちゃごちゃと集まっている星団はあの「すばる」だそうだ。

そしてなんと、エウロパがさらわれた場所から西の土地周辺を「ヨーロッパ」と呼ぶようになったとか?

エウロパ→ヨーロッパ???

面白いですね?!


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