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50代に夢を持たせてくれ
先日子供のお宮参りへ行った。大安ということもあって同じくお宮参りへ来ている人が多く、たくさんの子供達が集まったご祈祷となった。
ご祈祷中は泣いてしまう赤ちゃんが多く、赤ちゃんの泣き声が響き渡る中、兄弟であろう小さな子供たちの喋り声やそれを静かに叱る親たち、その中でお経を読むお坊さん。となんともカオスな空間で「これがお宮参りか…」とその空間に圧倒されつつもら、僕はただひたすらに正座によるもはや感覚が無くなっていくほどの足のしびれと静かに戦っていた。
「もうこのまま立てなってしまうのでは」と怯えながら、子供の無事成長を精一杯手を合わせて祈った。
そんな中妻は、子供をずっと抱き抱える腕の辛さと、子供のおむつの中でうんちが爆発していないかという恐怖と戦っていた。
ご祈祷へ向かう待機場で、もうすぐ移動となる瞬間に「ブボォッ」という音と明らかにそれと思われる匂いが漂い出し「最悪だー!」と家族で騒ぐも、もうおむつを取り替える暇も無くうんちが服まで拡大しないことを祈りながら、嫌な匂いを漂わせながらのご祈祷だった。
ご祈祷中も腕の中で「プリプリッ」という嫌な感覚を感じていたらしい。
終わって早々、僕は無様な歩き方でなんとか立ち上がりながらオムツを変えに向かうも、案の定オムツに収まりきれないほどの大惨事で下着は大変なことに。
上の外着まで行かなかったことは幸いだが、この日に限って下着の替えがなく、下着の替えは必須と反省した1日だった。
そんななんやかんやあったお宮参りも無事終わり、一緒に来てくれていた両親と共に、くら寿司でお持ち帰りを頼んで家で食べようという話になった。
「せっかくなら良いのを頼もう」と特上極旨セットを頼むことにしたのだが、ああいう1人前は大抵10巻入りという回転寿司のお皿に換算すると5皿、少し物足りない量。我々夫婦は追加でまぐろ寿司セットを頼むことにしたが両親は1人前で良いということだった。
少し値段も高いのもあって、美味しい美味しいと食べながら1人前と追加のマグロ寿司セットでお腹いっぱいになった。
美味しく食事を終え「それだけで足りたの?」と両親に聞いてみると二人とも「もうお腹いっぱい」という感想だった。「もうそんなに食べれんのよ」と57歳になる両親、もうそんなに食が細くなるというのか!?と心配になると共に将来自分も美味しいものをたくさん食べられることが出来なくなってしまうのか…と少し寂しくなった。
久しぶりに会う両親との世間話の中で、最近岡山県に初めて出店されたバーガーキングの話になった。僕は数年前に神戸に遊びに行った時に食べた以来で、早く行くのを楽しみにしているのだが、大阪に単身赴任中の父は食べたことはないが家の近くにバーガーキングがあるらしい。
「えー、羨ましいなー、食べに行けばいいのに」と言うと、父は「50代のおじさんが一人で食べに行けないよ」と自嘲気味に答えた。父の元々の性格もあるだろうが、50代はそんな気持ちも抱いてしまうのか…とこれまた考えさせられた。
最近の僕は「このまま投資を続けていけば子供が育った50代にはもうお金の心配をせずある程度好きなように生きられるようになるな」なんて希望を持って生きていたのに、食べられる量が少なくなってしまって一人で行ける行動力まで無くなってしまうなんて。
少し大袈裟かもしれないが、両親に50代の夢を奪われた気分だった。まあそうは言っても気楽そうに生きているし、食事量や行動力は人によるだろうが「俺はそんなことになるもんか」と健康に若々しく生きることも、50代からの人生を楽しむには大切なんだろうなとしみじみと考えていた。
そんな矢先、お宮参りで撮った家族写真を振り返って見ていると、自分の写真の姿が想像以上に太っていた事に驚愕した。昔実家で見た、同じ年齢の父親の写真よりも太って見える。こんな調子では両親よりも早く若々しさを無くしてしまうかもしれないと、一人焦りを募らせている。
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