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秒で記憶から消える他人のパーソナル情報

「○○さんって、あそこに住んでたよね」
「あの人って確か転職して、今××で働いてるよね」

昔の仲間に会うと、必ずする会話。
色んな人の現況確認。

これが苦手だ

みんな良く覚えてるなぁ

別にこういう会話が嫌いな訳じゃないし、興味が無いわけでもない。
あいつ今そんなことやってるんだーって思うし、その場では楽しい。

が、解散したら秒で忘れる。

自分の頭は揮発性メモリかっていうくらい、全て失われる。
みんなどうやって他人のパーソナル情報を記憶してるんだろう。

自分はよく、初対面とすぐ仲良くなるよねと言われるが、実は初対面の方が好きだったりする。
何故なら、その人のパーソナル情報を知らなくても全く問題ないからだ。

全部知らないのが当たり前だから、ズケズケと色々聞ける。話しに踏み込める。

ところが友人だとそうはいかない。
もしかしたら既に聞いていたことがあるかも知れないと思うと、一々気を遣って疲れる。
友人なんだから別に何回でも聞けよって思うかもしれないが、小心者なのでそうもいかない。

一対一ならまだいいが、これが大人数になると尚更タチが悪い。
周知の事実的な雰囲気で話が進むと、記憶が追いつかず、結果曖昧に微笑んでいるだけというシチュエーションになる。

仲間内で決まって繰り返される昔のテッパンエピソードも苦手だ。
みんなの中ではテッパンかもしれないが、その出来事は私の揮発性メモリからは消えているのだ。

おい、みんなで笑ってないで誰がそのエピソードの中身を具体的に教えてくれよ

という私の心の叫びは誰にも届かず(当たり前だ)、知った顔の笑顔で次の話題を待つことになる。

誰か、他人のパーソナル情報を記憶する不揮発性メモリを提供してくれないだろうか。


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