責任感と誇りの裏には…
不動のリードオフマンとしてチームを引っ張り続ける田中広輔。
昨日の試合で膝に死球を喰らいながらも出場を続け、フルイニング出場試合数は500を超える数字となっています。
ショートというキャッチャーに次ぐ守備負担のかかるポジションで、これだけフルイニング出場を続けられるのは素直に凄いと思います。
しっかり自分の体のケアができているのでしょう。
ただ、フルイニング出場を続けることにはそれ相応のリスクがあります。
試合を休まないことによる疲労の蓄積、メカニクスの崩れ等。
しかもショートというポジションですから、ほんとブラック企業もビックリの激務だと思います。
それを休まずこなすわけですから、当然実力の劣化はある程度休養を与えるよりは早くなるのではないでしょうか?
同じくショートでフルイニング出場を続けた鳥谷もフルイニング出場が一要因となり、劣化が早まったのではと個人的には考えています。
田中にもその影が徐々に忍び寄ってきているはずです。
今季は4月のヤクルト戦での死球や昨日の死球などフルイニング出場が終了しかねない出来事が起こっています。
その度にヒヤリとさせながらもグラウンドに帰ってくる姿には本当に感服します。
おそらく主力選手としての責任感やフルイニング出場に対する誇りや誰にもポジションは譲らないとの心意気から出場を続けるのでしょう。
果たして広島というチームを長期的に見たところでこの選択はどうなのでしょう?
田中本人はこれでいいと思ってるのかもしれませんが、チームの編成等を考えると決してそうはならないはずです。
このままだと近い将来には、ガクッと劣化がくる可能性は大いにあります。
しかも菊池共々その可能性はあるわけで、その際の備えは、トレードで曽根を獲得したとはいえ充分とは言えないでしょう。
チームのコアである二遊間の主力に備えが足りない現状、劣化の速度を早める可能性のあるフルイニング出場は得策ではないはずです。
ですので、正直フルイニング出場は一刻も早く止めることを望みます。
ただ、ここまで記録が伸びてくるとそう簡単には止められず、もう首脳陣では止めることはできません。
田中本人が区切りをつけない限りは続くでしょう。
責任感や誇りを持つことは素晴らしいことだとは思いますが、長期的に見るとこのような落とし穴があることも忘れてはなりません。
個人的にはセンターラインを守り、相対的にプラスを生み出してくれる選手には月1休みは最低でも与えてほしいですね。