【号外】記録的大雨に警戒
あすにかけて西~北日本の広い範囲で
活動が活発な前線の影響で大雨となります。
静岡ではあす警報級の大雨となり
5月としては記録的な大雨となる所が出てくるかもしれません。
西日本で既に大雨
前線に伴う活発な雨雲が西~東日本の広い範囲にかかっており
西日本で特に激しい雨が降っており
九州では1時間に60ミリ前後の非常に激しい雨が降り
5月の観測史上最大を観測したところもあります。
激しい雨はあす東へ
前線上の低気圧が発達しながらあす朝、日本海に進む見込みです。
これに伴い前線は北上し、
西~北日本は前線の南側に入り、
南西からの暖かく湿った空気の影響を受けるため
大気の状態が非常に不安定となるでしょう。
このため、活発な雨雲がかかりやすくなり大雨となります。
低気圧が東に進むため、活発な雨雲の領域は明日日中は東日本に移っていきます。
特に風がぶつかる山の南~南西斜面側では
強制的に上昇気流が起き続けるため激しい雨が降り続け
局地的に非常に激しい雨が降り、記録的な大雨となる恐れがあります。
静岡では5月1位を更新するほどの雨量
あす夕方にかけての24時間雨量は多い所で
西部中部が300ミリ、東部250ミリ、伊豆200ミリと予想しています。
平年の5月ひと月に降る雨の量が
大体平地で210ミリ、山地で270ミリ程度なので
一か月分の雨量が一日で降る恐れがあります。
また、例えば川根本町の
5月の日降水量の観測史上1位の記録が233ミリなので
これを上回る雨量となる恐れがあります。
今回の大雨の警戒点
山地で特に総雨量が多くなるため
まず第一に土砂災害に警戒をしてください。
場合によっては警戒レベル4相当の土砂災害警戒情報が発表され
避難指示が出されるかもしれません。
次に、非常に激しい雨が降る所があるため
低い土地では浸水が発生する恐れがあります。
いつも大雨の際浸水しやすい地域では特に警戒をしてください。
また、長時間の雨となるので河川の増水にも注意が必要です。
平地ではそれほどの雨量となっていなくても
上流域で大雨となるため、下流域も河川増水に気を配ってください。
さらに、大気の状態が非常に不安定となるため発達した積乱雲が発生しやすくなります。
以前、牧之原市で竜巻とみられる突風をもたらした寒冷前線が通過するため
落雷、竜巻などの激しい突風、ひょうに注意をしてください。
キキクルの活用を
以上、予報は我々気象予報士が随時発信していきますが
いざ大雨となっているときには、みなさん自身で
情報を入手する必要が出てきます。
そこで最も役に立つのがキキクルです。
今年愛称がついたキキクルは、以前「危険度分布」と呼ばれていました。
これは土砂災害、浸水害、洪水に関して
それぞれの危険度を5段階の色で表示するものです。
特に注目してほしい色は2つ。
まずレベル3相当の赤色は警戒で警報の基準となるものです。
この色が出現した地域で該当する災害の危険区域にいる
高齢者や体に不自由があるなど避難時時間がかかる方は
安全な場所に避難する目安となります。
そしてレベル4相当の薄紫色は非常に危険で
土砂災害警戒情報などの基準となるものです。
この段階で特に危険な地区には「避難指示」が出され
全員避難を呼びかけられる段階となります。
濃い紫色だと既に災害が発生している可能性があり
外出できない恐れがあるため、
薄紫色の段階で避難を完了させてください。
ハザードマップで今一度確認を
今自分のいる場所がどういう危険があるのかを
今一度確認しましょう。
ハザードマップは個人的には重ねるハザードマップがおすすめです。
たくさんある情報を一気に見ることが出来ます。
これを元に、どこに、どういった経路で避難するかを確認しておきましょう。
梅雨に入ってから最初の大雨です。
自分の命は自分で守るということを念頭に置いて
今回の大雨を乗り越えましょう。
キキクル https://www.jma.go.jp/bosai/risk/#zoom:5/lat:38.651199/lon:139.255401/colordepth:normal/elements:land
重ねるハザードマップ
https://disaportal.gsi.go.jp/maps/?ll=35.353216,138.713379&z=5&base=pale&vs=c1j0l0u0
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