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1ヶ月予報(1/1〜1/31)

12月30日発表の1ヶ月予報です。
1月前半は全国的に厳しい寒さとなり、日本海側は大雪に要警戒です。

1.一般向け

寒い1月

向こう1ヶ月の気温は東日本で低く、西日本は平年並みか低く、北日本と沖縄・奄美はほぼ平年並みでしょう。特に7日までの1週間は非常に強い寒気が流れ込み、全国的に気温が平年よりもかなり低くなります。1月後半は寒気の影響は平年並みとなり、低温傾向は弱まりますが、一年で最も気温が低い時季にさしかかりますので結局寒いです。暖房器具が大活躍する1月となるでしょう。

日本海側は大雪

向こう1ヶ月の降雪量は北・東日本日本海側は平年並みか多く、西日本日本海側はほぼ平年並みでしょう。1ヶ月の長い期間で見れば、大体平年並みになりそうですが、年明けからしばらくは強い寒気が入りやすく、日本海側は大雪となる恐れがあります。短時間で急激に積雪が増える降り方が、特に北陸で多くなることが考えられます。

2.専門向け

熱帯

熱帯の対流活動は、1週目インドネシア付近と太平洋中部で活発。2週目は太平洋東部、大西洋、3週目以降はインド洋で対流活発。太平洋西部の対流活動は期間を通して不活発。ラニーニャ発生中であるが、対流活動の分布にラニーニャの傾向はない。

200hPa速度ポテンシャル(熱帯、1ヶ月)

上層


200hPa流線関数は、1週目は南アジアで低気圧性循環偏差、2週目は西アジアにあり、3・4週目は南アジアは高気圧循環偏差に変わる。それぞれ、インドネシア、インド洋付近の対流活発が寄与している。これらの波束伝播により、1週目は日本の東、2週目は西日本、3・4週目は日本の南に低気圧性循環偏差が予測され、亜熱帯ジェットは後半になるにつれ日本付近で南偏傾向。また、期間後半は寒帯前線ジェットは北日本で北偏傾向。

200hPa流線関数(1週目)
200hPa流線関数(2週目)
200hPa流線関数(3・4週目)

中層

500hPa高度は北極付近で正偏差と負のAO傾向。日本は負偏差域で寒気が流入しやすい。特に1週目は北太平洋のリッジが明瞭で、日本付近の谷は深い。2週目以降は亜熱帯ジェットの南偏に対応して、本州以南が負偏差域となる一方で、寒帯前線ジェットの北偏により、北日本は弱い正偏差域に転ずる。

500hPa高度(1ヶ月)
500hPa高度(1週目)
500hPa高度(2週目)
500hPa高度(3・4週目)

下層

850hPa流線関数は、1週目は上層トラフに対応し、千島付近に低気圧性循環偏差、フィリピン付近には高気圧性循環偏差となり、日本付近には北西からの寒気移流場になりやすい。期間後半になるにつれて、フィリピン付近の高気圧循環偏差は不明瞭となるが、日本付近が低気圧性循環偏差となるため、西回りで寒気が入りやすい。

850hPa流線関数(1週目)
850hPa流線関数(2週目)
850hPa流線関数(3・4週目)

海面気圧は期間を通して、大陸付近は負偏差でシベリア高気圧の張り出しは弱い。1週目はアリューシャン低気圧が強く、冬型は強い。2週目以降、アリューシャン低気圧の南西側は負偏差で、日本海には負の極大もみられ、西日本以南は寒気の影響を受けやすい。また、多雪傾向となる。北日本は寒気の影響は弱いが、低気圧の通過はそこそこあるとみられ、日本海側中心に多雪傾向。

海面気圧(1週目)
海面気圧(2週目)
海面気圧(3・4週目)

また、850hPa気温は1週目は日本付近は広く負偏差、2週目以降は日本の南中心に負偏差域が広がる。また、北日本は冬型が弱く、正偏差域に覆われ高温傾向。北暖西冷のパターンとなる。

850hPa気温(1週目)
850hPa気温(2週目)
850hPa気温(3・4週目)

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マニアック松浦(気象予報士・防災士)
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