1ヶ月予報(5/8~6/7)
5月6日発表の1か月予報です。
西・東日本にも梅雨の足音が聞こえ始めそうです。
逆に沖縄では早くも梅雨の中休みに入りそうです。
1.一般向け
西・東日本は夏日、真夏日続出?
向こう1か月の気温は沖縄・奄美〜東日本で平年より高く
期待日本はほぼ平年並みの予測です。
北日本も5月後半からは高温傾向となりそうです。
高温の原因は、太平洋高気圧が平年よりも張り出しが強く
南から暖かい空気が流れ込みやすくなるためです。
西・東日本は特に期間前半はかなりの高温になると見込まれ
最高気温が25℃以上の夏日や、内陸部では30℃以上の真夏日が
続出するかもしれません。
まだ暑さに慣れていない時期ですので、
こまめに水分補給したり、適度に体を動かすなどして
汗をかくようにしましょう。
これにより本格的な暑さに体を慣らしていくことができます。
西・東日本は梅雨の走り
向こう1か月の降水量は西日本で多く
東日本で平年並みか多い予想です。
これは低気圧や前線の影響を受けやすいためです。
また、沖縄・奄美では前線や湿った空気の影響を受けにくいため少雨、多照傾向です。
これは梅雨前線の北上が例年よりも早いことを示していて
太平洋高気圧の張り出しがいつもより強いということとも繋がっています。
5月下旬から6月上旬は、前線は一旦沖縄付近に南下するため
5月中旬の長雨は梅雨の走りと言えそうです。
天候の傾向が変わり、5月下旬以降も雨が続くのであれば、
5月中旬に早くも西・東日本の梅雨入りが発表されるかもしれません。
布団干しやクローゼットの湿気対策等は早めに行ったほうがよさそうです。
2.専門向け
インド洋からの波列
200hPa流線関数は1か月平均で中国東北区から朝鮮半島付近に高気圧性循環偏差が見られる。
また1週目は西日本、2週目は西〜北日本まで高気圧性循環偏差に入る。
1週目↓
2週目↓
これより期間前半で特に偏西風の北偏傾向が強く、
暖気に覆われる結果、西・東日本のかなりの高温の予測に繋がっている。
また、この高気圧性循環偏差の元を辿ると、
インド北部あたりが低気圧性循環偏差
インド洋西部に高気圧性循環偏差が見られる。
インド洋西部は海面水温が平年よりも対流活動が活発となっているため、
この上空で偏西風が北偏し、その波列が日本付近に伝わっているものと見られる。
ハドレー循環も寄与
また、フィリピン付近も期間を通して200hPa速度ポテンシャルは負領域で
対流活発を示しており、
850hPa流線関数では日本の南に明瞭な高気圧性循環偏差が予測されており、
太平洋高気圧の張り出しが強まっていることを示している。
これら2つの作用により前線が例年よりも早く北上することが考えられる。
例年よりも早く大雨警戒モードに入らなければならないだろう。
3・4週目に関しては本州付近に等圧線の凹みが予測されており
例年通り本州付近に梅雨前線がかかりやすいことを示しているため
西・東日本の梅雨入りは平年並みか早いと思われる。
また沖縄付近の等圧線には明瞭は正負領域は見られず
北上した前線が南下してくるタイミングはあると見られる。
850hPa温度場も平年並みにだんだん近づいていく様子が見て取れるため
一旦例年通りの梅雨の気圧配置に戻るのではないかと思われる。
西・東日本では梅雨入り前の先行する大雨に注意したい。
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