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1か月予報(7/17~8/16)

7月15日発表の一か月予報です。

北日本は暑さに警戒、西~東日本は雨が多くなるかもしれません。

1.一般向け

北日本は猛暑に

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向こう1か月の気温は北日本で高く、その他でほぼ平年並みです。

夏の暑さをもたらせる太平洋高気圧が北日本に張り出しやすく

暖かい空気に覆われやすいためです。

例年よりも早く真夏の暑さとなり

特に北海道では7/21~29はかなりの高温となりそうです。

例年以上に熱中症に警戒をして過ごしましょう。

西~東日本は多雨傾向

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向こう1か月の降水量は西・東日本の太平洋側と沖縄で平年並みか多く

北日本日本海側は平年並みか少なく、その他はほぼ平年並みです。

太平洋高気圧の北日本への張り出しが強い一方、

西への張り出しが弱いため、西・東日本太平洋側と南西諸島には

湿った空気が流れ込みやすいため多雨傾向となっています。

また、熱帯擾乱が出来ることも予測されており

雨の降り方に注意が必要となってくるかもしれません。

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日照時間を見ると北日本は平年並みか多く、その他はほぼ平年並みです。

西・東日本太平洋側の曇りや雨の日が多くなる傾向はあまりなく

一雨の量が多いことからも何らかの大きな現象があるのかもしれません。

気象情報に注意して過ごしましょう。

2.専門版

亜熱帯ジェット南偏

200hPa流線関数では地中海付近に高気圧性循環偏差があり

この波列が伝わり日本付近では低気圧性循環偏差で

亜熱帯ジェットの南偏を示している。

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200hPa流線関数(1か月)

大陸上の偏西風の蛇行は

インド洋の西高東低の循環偏差場も効いているかもしれない。

一方、サハリンの200hPa流線関数は高気圧性循環偏差で

寒帯ジェットは北偏傾向。

500hPa高度で見てもサハリン付近は正偏差でリッジも予測されており

南西諸島から東日本太平洋側は広く負偏差で弱い谷場。

逆位相でしばらくこの傾向は続きそう。

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500hPa高度(1か月)

サブハイ

週ごとに見ると1週目は日本付近に顕著にサブハイが張り出しているが

2週目以降は5880mがかなり南下し、梅雨ころの位置へ。

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500hPa高度(1週目、2週目、3・4週目)

これに伴い、海面気圧も期間を通して日本の南海上にくびれがみられ

まるで梅雨時期の気圧配置のようになっている。

1週目に関しては南西諸島付近に低気圧が予測されており、

実際直近のFSASでは熱低が予測されているのでそれに対応しているとみられる。

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FSAS48(150000Z)

ただその後はくびれのみの予測となっており、

熱帯擾乱によるものか、偏西風南偏に伴う前線帯形成によるものかは定かではないが地上の太平洋高気圧の西への張り出しは非常に弱いことがうかがえる。

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海面気圧(1週目、2週目、3・4週目)

MJOの影響

850hPa流線関数は1週目は日本の南で低気圧性循環偏差、日本付近は高気圧性循環偏差。

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850hPa流線関数(1週目)

これはMJOの対流活発位相が1週目は赤道太平洋西部に予測されており

PJパターン強化によるものも影響しているかもしれない。

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200hPa速度ポテンシャル(赤道付近、1か月)

2週目以降は西部は不活発となるため日本付近に850hPa流線関数の低気圧性循環偏差が広がる予測。

戻り梅雨なのかよくわからないが7月後半以降の天候は少し留意が必要だろう。

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850hPa流線関数(2週目、3・4週目)

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