1か月予報(4/3~5/2)
4月1日(木)発表の1か月予報です。
4月は前半中心に気温がかなり高くなるでしょう。
1.一般向け
春本番、いや初夏のような陽気
向こう1か月は暖かい空気に覆われやすく
気温は西~北日本で平年より高いでしょう。
場所によっては1か月くらい先の気温くらいになり
初夏の陽気が例年より大分早く訪れそうです。
これは偏西風が平年より北寄りを流れ、寒気が流れ込みにくく
暖気に覆われやすくなるからです。
この偏西風の影響をあまり受けず、
フィリピン付近の対流活発により南寄りの風が入りにくくなる
沖縄・奄美では気温はほぼ平年並みの予想です。
沖縄は少雨傾向
西~北日本の向こう1か月の天候は
周期変化で降水量、日照時間ともにほぼ平年並みでしょう。
沖縄・奄美は、フィリピン付近の対流活発により
南からの湿った空気の影響を受けにくく
平年に比べ曇りや雨の日が少ないでしょう。
このため降水量は平年より少なく、日照時間は平年より多い予想です。
もう上着はいらなくなるのか?
4月の後半になると平年より高い気温の中でも
平年並みに段々近づいていく予想です。
寒の戻りもあるかもしれませんので
まだ上着はあったほうが安心です。
2.専門向け
偏西風北偏
200hPa流線関数はユーラシア~アリューシャン中部にかけ
高気圧性循環偏差で、日本付近では偏西風は北偏傾向。
また、500hPa高度場の北極付近は負偏差
ユーラシア~アリューシャン南は正偏差となっており
正のAOとなる予想。
これらより、層厚が大きく全体的に昇温しするため
全国的に高温傾向であると見込まれる。
沖縄奄美は北東風偏差強め
しかし、ラニーニャの名残りによりフィリピン付近の対流活動が活発で、
これに対応しフィリピンの東~太平洋中部にかけて
850hPaの流線関数が低気圧性循環偏差となっている。
これによりフィリピン付近の地上気圧は負偏差で低圧部が出来ると考えられ、沖縄・奄美は南風偏差になりにくい。
このため暖湿流が流れ込みにくく、少雨多照傾向が予想されている。
4月が記録的高温になるかはAOが握る
3月は記録的高温となったが、4月はどうなるか。
期間を通して850hPa気温は西~北日本は正偏差に覆われており
この高温の要因が3月と似ているため十分に記録的高温はありうる。
↑1週目
↑2週目
↑3・4週目
しかし一つ注意が必要なのが4月後半の予想だ。
3・4週目は北極付近のスプレッドが大きい。
3・4週目は正のAOが予想されているが
これが大きく崩れる可能性がある。
NOAAの予測でも正の確率のほうが大きく見えるが
ある程度、負も予測されている。
これに伴い、850hPa気温のアンサンブルを見ると
後半ほど低温側に振っているメンバー数も増加しており
4月後半に寒の戻りがあってもおかしくない状況であると考えられる。
前半のかなりの高温は信頼度が高いが
後半については今後の資料を待ちたい。