1ヶ月予報(7/10~8/9)
7月8日発表の1ヶ月予報です。
7月後半は次々と梅雨明けし、夏の暑さが続くでしょう。
1.一般向け
北ほど高温傾向強い
向こう1ヶ月の気温は北日本で高く、その他はほぼ平年並みです。
北ほど暖かい空気に覆われやすいため、このような予測となっています。
熱中症に十分注意して過ごす必要があるでしょう。
7月後半は続々と梅雨明け
向こう1ヶ月の降水量と日照時間は全域でほぼ平年並みの予測です。
7月後半になると太平洋高気圧の張り出しが強まるため
平年同様晴れる日が多くなり、次々と梅雨明けとなるでしょう。
ただ、北日本に関しては7月後半は
気圧の谷の影響を受けやすくなることも考えられ
西〜東日本と同じタイミングで梅雨明けするかは微妙です。
2.専門向け
熱帯の対流活動
期間を通してMJOの東進は不明瞭で、大西洋〜太平洋西部で対流活発
太平洋中部〜東部で不活発が予測されている。
200hPa速度ポテンシャル(赤道付近)
中緯度への応答
850hPaの流線関数は日本付近では高気圧性循環偏差となっており
亜熱帯高気圧に覆われやすい見込み。
850hPa流線関数(1ヶ月)
太平洋西部の対流活発が応答しているとみられる。
インド洋も対流活発であるが、200hPaの流線関数はユーラシア大陸では
低気圧性循環偏差が広がっており、偏西風の北偏へは寄与していない。
日本付近にもその偏差は届いており、チベット高気圧の西への張り出しは弱い。
200hPa流線関数(1ヶ月)
オホーツク海のリッジ
500hPaではオホーツク海高気圧付近にリッジが予測されている。
500hPa高度(1ヶ月)
これに伴い、850hPaの温度場では正偏差が広がり、北日本にかかっているため
北日本には高温偏差が予測されている。
850hPa気温(1ヶ月)
西〜東日本の気温
日本の南海上の海面水温は低温偏差となっており
この影響で西〜東日本の850hPaの気温は負偏差になっているものと思われる。
海面水温(7/5-6)
ただ前述の通り、亜熱帯高気圧に覆われやすいため
相殺してほぼ平年並みの予測になっているのだろう。
7月後半の北日本は梅雨なのか
3・4週目の海面気圧は北日本に等圧線のくびれが見られ
前線が停滞するような予測になっている。
海面気圧(3・4週目)
2週目で顕著な正偏差となっており、西〜東日本はここまでに梅雨明けすると思われるが
海面気圧(2週目)
3・4週目で曇りや雨が度々訪れる可能性があると考えると
北日本では梅雨明けは7月終わりまで見送られる可能性もある。
しかし500hPa高度場のスプレッドが北日本付近で大きく
亜熱帯高気圧の北への張り出しの強さには不確実性が残る。
強い側に行けば中旬での梅雨明けも可能性としてはあるだろう。