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1か月予報(7/2~8/1)

6月30日発表の1か月予報です。
向こう1か月も厳しい暑さが続き、南西諸島は雨が多くなりそうです。

1.一般向け

高温傾向続く

向こう1ヶ月の気温は、北〜西日本で高く、沖縄・奄美で平年並みか高い予想です。日本の東海上で高気圧が強く、南から暖かい空気に覆われやすく、全国的に高温傾向です。特に北日本で高く、真夏のような暑さとなるため、熱中症に警戒が必要です。東〜西日本は、記録的な暑さは一旦収まりそうですが、引き続き体調管理にお気をつけください。

雨多く

向こう1ヶ月の降水量は、沖縄・奄美は平年並みか多く、西〜東日本は平年並みか少ない予想です。日照時間は沖縄・奄美で平年並みか少なく、北〜西日本で平年並みか多い予想です。高気圧の縁を回って南西諸島には湿った空気が流れ込みやすく、曇りや雨の日が多くなるでしょう。また、西〜東日本も、梅雨明けが早かったので少雨傾向ですが、ここ数日の晴天から一転、湿った空気の影響で雨の日が多くなるでしょう。寒気の影響を受ける日もあり、激しい雷雨に注意が必要です。ただ、西日本の水不足を改善させるほどの雨ではなく、引き続き節水を心がけましょう。

2.専門版

熱帯

200hPa速度ポテンシャル(1ヶ月)

ラニーニャの影響で、200hPa速度ポテンシャルは、熱帯太平洋の東部で上層収束偏差。中部付近は発散偏差で、フィリピン付近は対流不活発が予測されている。またインドネシア〜インド洋は発散偏差で対流活発の予測。

上層

200hPa流線関数(1ヶ月)

インド洋付近の対流活発の影響で、200hPa流線関数は、大陸付近は高気圧性循環偏差。また、オホーツク海付近にも高気圧性循環偏差が見られ、偏西風は北偏傾向。また、日本の南には低気圧性循環偏差がみられるが、オホーツク海でのブロッキング高気圧にやり、その東でミッドパシフィックトラフが深まることによって形成されているものと思われる。

中層

500hPa高度(1ヶ月)

500hPa高度は北極付近に負偏差がみられ、正のAOパターン。また、上層循環に対応し、オホーツク海付近には顕著な正偏差が見られリッジが強い。逆位相で日本の南東海上には負偏差域があり、太平洋高気圧は西側へ張り出しが強い。上記のMPTとも関与している。

下層

850hPa流線関数(1ヶ月)

インド洋〜インドネシア付近は低気圧性循環偏差で、対流活発に対応している。負のインド洋ダイポールモードで、北東側へ波束電波が見られ、日本の南東海上は低気圧性循環偏差。北日本は強い高気圧性循環偏差内で、高気圧に覆われやすい。

海面気圧(1ヶ月)

下層循環に対応して、海面気圧は日本の東で正偏差で、太平洋高気圧が強い。また、大陸東部は負偏差となり、南高北低型で南から暖気や湿りが入りやすい。北日本は高気圧に覆われるが、東日本以西は湿りが入りやすく、ここ数日の安定から、不安定へと転じる。これに加え、MPTから切り離されるUCLの影響を受ける可能性がある。

850hPa気温(1ヶ月)

南高北低やブロッキング高気圧の影響で日本付近は正偏差で、北ほど顕著。ここ数日の記録的な暑さは、日照が少なくなることも影響し、一旦収まるが、これまで前線の影響を受けやすかった北日本で気温がかなり高くなる恐れがある。急激な気温変化に注意。

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