1か月予報(6/26~7/25)
6月24日発表の1か月予報です。
沖縄の梅雨明けは7月に入ってからとなりそうです。
また、西~東日本では梅雨最盛期の大雨に警戒してください。
1.一般向け
北日本と沖縄は高温傾向
7月上旬までの期間は、偏西風が平年と比べ北寄りを流れるため
暖かい空気に覆われやすく、
日差しの出やすい北日本では気温が高いでしょう。
沖縄も太平洋高気圧の西への張り出しが強まる7月はじめは
気温が高く、かなりの高温となる所があります。
沖縄の梅雨明けまもなく
梅雨前線は6月末にかけて沖縄付近から本州付近へ停滞しやすく
平年と比べて沖縄と西日本太平洋側、東日本で多雨傾向です。
その後7月のはじめは高気圧に覆われて晴れる日が多いため
沖縄は梅雨明けするでしょう。
西~東日本は大雨警戒
沖縄の梅雨明けに伴い、梅雨前線は本州付近で停滞しやすいため
平年と比べて曇りや雨の日が多くなり、
さらに降水量も多い予想となっています。
これまで南海上に停滞しやすかったため
大雨にはなりにくかったですが、
7月前半までは活動が活発な前線による大雨に警戒をしてください
最悪の条件が揃えば豪雨となる恐れもあります。
今一度ハザードマップ等の確認をお願いします。
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全国のハザードマップが集約されていて
危険個所のみならず避難場所も表示できる優れものです。
2.専門向け
1週目は豪雨の恐れか
1週目の200hPa流線関数は亜熱帯ジェットの波列が伝わり
朝鮮半島付近で低気圧性循環偏差、日本の東で高気圧性循環偏差が明瞭。
200hPa流線関数(1週目)
日本の南で偏西風が南偏、東で北偏し日本付近は南西流場で
暖かく湿った空気が流れ込みやすいことが考えられる。
さらに500hPa高度場でも朝鮮半島付近に明瞭なトラフがみられ
その北側の東シベリアでは寒帯ジェットの波列によりリッジとなっている。
つまり日本付近は逆位相のトラフで場の流れが遅くなることが考えられる。
500hPa高度(1週目)
豪雨警戒地域は
海面気圧のくびれは大陸~東シナ海~西・東日本~日本の東に見られる
現在の気圧配置を考えるとはじめは沖縄に停滞し
その後梅雨前線が北上し来週は本州付近で雨が続くと思われる
海面気圧(1週目)
前述の日本の東の偏西風北偏が
太平洋高気圧の勢力を強めることに寄与しており
湿った空気の流れ込みも強まることが考えられる。
前線が停滞する西~東日本で豪雨に警戒が必要だ。
MJO
MJOの東進は不明瞭で、大西洋は期間を通して対流活発。
また、1週目まで西部太平洋は不活発だが
2週目以降は活発となる。
赤道付近200hPa速度ポテンシャル
サブハイの張り出し
西部太平洋の2週目以降の対流活発に伴い
850hPa流線関数の高気圧性循環偏差が日本の南に移る。
850hPa流線関数(左1週目、右2週目)
海面気圧もその傾向は明瞭で、2週目には沖縄は梅雨明けだろう。
海面気圧(2週目)
その他の梅雨明けは特定しにくい
2週目の500hPa高度場で5880mが西~東日本南岸にまで張り出し
一瞬早い梅雨明けかのように見えてしまうが
3・4週目では再び5880mは南下している。
500hPa高度場(左2週目、右3・4週目)
これは200hPa流線関数を見ると
中緯度帯が低気圧性循環偏差となっており
全体的な南偏を示しているからであろうが
この原因がつかみにくい。
200hPa流線関数(3・4週目)
200hPa速度ポテンシャルは前半は西インド洋付近で正偏差域がみられたが
後半は負偏差で弱い発散場に変わっている。
これによりジェットの蛇行が弱まり、波列が不明瞭になったのかもしれない。
200hPa速度ポテンシャル(左2週目、右3・4週目)
北日本の500hPa高度場のスプレッドも後半は大きく
梅雨前線の北上が早いか遅いかが非常に読みづらいため
現時点では全くわからない。
500hPa高度場スプレッド(3・4週目)
フィリピン付近が後半は対流活発であるためそれなりにサブハイは強まると思われるが、
早くに明ける傾向だったものは一度見直す必要がありそうだ。