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New Guitar

新しいエレキギターを手に入れた。

Fender PARALLEL UNIVERSE VOL II
JAZZ STRAT

このnoteはファン向けで、アルバムやライブでこのギターに出会った時に、「あのギターか!」と味わい深くなったらいいな、と書いてます。ギターのレビュー・寸評とかじゃないっす。

Live at Yokohama Cafe sitka

エレキギターをざっくり分類すると、ハムバッカータイプとシングルコイルタイプの2つ。マイクの違いでね、簡単に言えば、音が太くて大胆なハムバッカーと、繊細なシングルコイル。

僕はずっとハムバッカーのエレキギターが好きで、持ってるGibsonのレスポールもES335もハムバッカー。シングルコイルの代表格がストラトキャスターで、ずっとこれまで手を出してこなかった。スッとぼけて、知らんぷりしてましたねー。

ちなみに誤解のないように言うと、ストラトの音は好きだし、ストラト弾いてる人も好きなの。ただ、自分では弾きませんっていうスタンス。だって、難しいんだもん。ちゃんと弾かないと、ちゃんと鳴ってくれないから。

ところが、去年作曲と録音を続けてるうちに、シングルコイルの音が欲しくなった。繊細なキャラクターのギターサウンドが欲しい。
恋が始まった。どうしよう。もうだめだ。今まで縁がないと思い込んでたのに。

ただ、ストラトって。「ばかうけ」みたいな形したマイクが3個も着いてるのは、あれだけはさ。なんかさー。ゲセない。ていうか、使いこなせない。「ばかうけ」は一度食べたら止まらないくらい好きなんだけど。おせんべいランキング2位。
「板チョコ」みたいな形したマイクが2個着いてるハムバッカーの大雑把な感じが、やはり好き。ジャーン!って弾いてイェー!っていう。

そこで板チョコの形したシングルコイルのギターを検討してみることにした。

①Epiphone Casino マイクがP-90っていうシングルコイル。板チョコの形してるけど、シングルコイル。僕の好きなGary Clark Jrやビートルズも愛用。いつか欲しい。僕と同い年の81年製あたりを。


②今もってるレスポールのマイクをハムバッカーからシングルコイルのP-90に載せ換える。いつかやってみたいけど、今の音も好きだし、勿体ない気もする。


③Fender Parallel Universe Jazz strat
やっぱ、これだ。これしかない。王道からちょっと外れたレアなギターなところもグッとくる。

ストラトの形だけど、ばかうけ型3つのシングルコイルではなくて、板チョコの形したシングルコイル(ジャズマスターっていう名前。P-90とは違う)が2つ着いてる。

買うのか買わないのか、オレ

ケータイのGoogle Chromeに「中古 Jazz strat」を検索したページをいつもとっておいて、リサーチする日々が始まった。だけど2020年に限定販売したギターで、中古市場にまだ出回ってない。待てども待てども見当たらない。海外にあっても高すぎる。本当に必要なのか、ただの物欲なのか、考える時間も生まれた。
そんなある日の深夜に、一本だけ見つけた。翌朝すぐ電話した。夜中に注文が入ってしまったことを知る。店員さんは「売れてもキャンセルになっても連絡します」と言ってくれた。その心が嬉しかった。後日電話をもらって、キャンセルになったことを知る。即日会いに行った。でも電話をくれた店員さんはいなかった。落胆した。
その代わりにtheバンドマン感が半端ない金髪でコワモテの店員さんだ。絵に描いたようなバンドマン。やばい。。帰ろうかな。ここだけの話、ちょー(っぴり)苦手だ。「ビタ一文、下げられないっす」という火の玉ストレートを喰らう。久々に聞いたよ、ビタ一文。ド派手なダウンを喫した僕はなかなか立ち上がれない。諦めて田舎に帰るか。。試奏する間も店内のBGMはおっきいまま。ギターの音が聞こえないったらありゃしない。一回、深呼吸しようと外に出る。渋谷は相変わらずの狭い空だ。笑顔を取り戻して、店員さんに「音楽やってるんですか?」と、なけなしのフレンドリー感を漂わせて言ってみる。するとあらま!秒でご自身のバンドのCDを取ってきて、プレゼントしてくれた。あなたが売り込むべきは、自分の音楽じゃなくてギターだと思うんだけど。とにかく、僕はギターを買った。

純然たるストラトキャスターの音ではない。

肝心の音だけど、僕はすごく好き。
ストラトほど芯が詰まった音ではないし、サウンドのバリエーションも自由度は低いと思う。純然たるストラトの音じゃないすね。構造上のアレもあって、もしかしたら改良・改造しないといけないかもしれない。でも、好き。なとり音造の名取くんにいつかビンテージのコンデンサーに変えてもらう魔改造してもらいたい。尖った高音域を削れたら良いな。ジュワッとした音に。

ハムバッカーのギターに比べて、ピッキングのニュアンスや、指で弾いた時の強弱のコントロールが難しい。左手も右手も、いい角度で、いいタイミングで、いい力加減で弾かないと、しっかり発音してくれない。鍛えられそうだ。いい加減はダメ。良い加減じゃなきゃ。

ギターアンプはVOXという英国製のアンプを愛用していて、パワーがあってハムバッカーにはピッタリなんだけど、フェンダー系の歪みにくいアンプの方が相性いいかもしれない。

このギターと歩むこれから

もう大好き。左手で握るネックの感触がメッチャ良い。いつ手にとっても楽しく弾けちゃう。もう一回言うと、もう大好き。ほんのり335みたいな箱物ギターと同じような音がするし。Mystic Surf Greenの色もいい。ティファニーが思い浮かぶって人もいたし。ハワイやバリ島で波乗りした思い出も蘇るよ。

ただ、まだね。馴染んでない。
ガットの方が心地よい方へと歌を進めていける。その次に335がしっくりくる。Jazz Stratはどんなギターになるかな。J45は弾いてるとあれよあれよと背中押される気分にしてくれる時があるんだけど。
音と音の隙間に余白が生まれるギターになると良いな。聴く側の想像力で埋めてもらえるような。

何年もかかると思うけど
ES335の時みたいに何年もかけてローンを払いながら「いまネックのこの辺までオレの。まだボディの分は払ってない」とかいいながら、音と僕の音楽を育んでいきます。やっぱ弾きこなせないっつって、手放す時が来たらご愛嬌。

正解と不正解

なにが正解で、なにが間違ってるかは、もういい。選んだことを正解にしようと、過ごす日々に愛着と最善があれば。間違ってた!と鮮明にわかったら、笑ってありがとう、だよ。ごめんも要らない。
このギターと歩んでいく音楽時間を、みんなにもほんのり楽しんでもらえたら最高だ。

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