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バランス感覚に影響する周辺視野の話

あらゆる動作においてバランスはとても重要な要素です。
では、そのバランスはどのように身体が感じて調整をしているか、そこをどのように考えるかをお伝えしたいと思います。

あらゆるセンサーをフル稼働

人はバランスをとるとき、体内にあるセンサーがフル稼働しています。
例えば躓いたり、滑ったりしたときには前庭感覚の半規管が加速度を感知して姿勢の制御をを行ったり、一本橋を渡っている(固有覚からの情報が不安定になっている)時には耳石器という器官が主に活躍して重力に対して頭部の安定を行おうとしています。
そこに視覚からの情報、主に周辺視野から得られる情報と固有覚からの情報を頭の中で統合して「体が傾いている!」と情報を処理し指令を出して身体をコントロールしているのです。

周辺視野はどのくらいバランスに関わるか

ヒトの感覚入力のうち約80%は視覚からの情報と言われており、そのうちの約20%ほどがバランスの制御に使われているといわれています。
多くのスポーツ選手の場合、感覚の精度は繊細でありバスケットボールのフリースローにおいては周辺視野の制限とゴールの成功率についての関連性は優位な差が出るという実験もあります。
微妙なボールコントロールに対して影響を与えることが試合では大きな差になると考えられます。

どの部分に注目するかによって方法が変わる

上にあげたような様々な情報を頭の中のコンピュータが優先順位をつけて処理をすることで、どの情報を使ってバランスをとるかを選択しているとも言えます。
ですので、視覚情報に重みを付けたバランストレーニングでは、体性感覚に負荷をかけるバランスボードなどを使うと視覚情報をより使用なければならなくなるため眼をうまく使えていない場合は有効になり、反対に視覚情報に頼りすぎている傾向がある場合はスイベルビジョンなど周辺視野を制限するアイテムを使用して体性感覚に重みをつけるトレーニングが有効になると思います。

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様々な可能性を秘めた周辺視トレーニング

素早い動きの検知や、物体の軌道の予測、広い視野やバランスなど普段意識していない周辺視野は非常に多くの運動に関連してきます。
より動きやすい身体を作るために普段からトレーニングを行うことでパフォーマンスのアップにつなげていけるのです。

周辺視野についてはまた書いてみたいと思います。


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この記事に関連するワード
周辺視野,体性感覚,バランス,前庭覚,固有覚,感覚統合




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