
影響を受けつ与えつ【2025/2/16】
1週間ほど前から書いていた小説がついに、ついに完成した。ここ数日は「16日までに仕上げなければならない」というプレッシャーを感じ続けていたけれど、作品づくりにおいて一切妥協はしなかった。自分の伝えたいことがよりくっきりと伝わるように、また作品世界にリアリティを持たせるために、微に入り細に入り表現を工夫したつもりだ。
物語の時間軸は、過去のある日→回想(ある出来事)→過去のある日→現在(今の時間)と移り変わる。やや複雑な構成になっているので、時間が切り替わる前後をいかにスムーズに繋ぐかには、とても苦慮した。ああでもない、こうでもない。書いては消し、消しては書き。それを繰り返すうちに、徐々に1つの形にまとまった。
「出来上がりはせいぜい4000字くらいでしょ」
一昨日の自分が立てた予想は外れ、最終稿は5000字を超えた。今まで書いた短編の中では、おそらく最長だ。文章を各スキルが高まったのか。それとも、選んだテーマが執筆しやすかったのか。できれば、前者であってほしいところだ。
小説を書いている間、時折、今読んでいる小説が頭にチラついた。「夜明けのはざま」というタイトルで、ざっくり言うと「葬儀社」のお話だ。読むと、大切な人の「死」を想像せざるを得なくなるし、残された人の「生」を意識せざるを得なくなる。ある人に紹介されたのがきっかけで読み始めた一冊は、僕の中の大切な一冊になろうとしていた。
僕が作る物語は、生死の話ではない。だから、その小説の内容そのものは関係ない。関係ないんだけど、言葉の紡ぎ方やテンポが好きなせいか、話を組み立てる僕の脳に、唐突にカットインしてくる瞬間があって。雰囲気やテイストは、その影響を多分に受けているような気がしている。
僕の作品は、実は世の中のどこかにある。一般に見られる状態に置かれている。それを読んだ誰かが、何らかのメッセージを受け取ってくれたら、これほどまでに喜ばしいことはない。まあ、読んでいただけるだけで、充分嬉しいんだけどね。
今日で1週間が終わりだ。今週は、先週よりもやり残したことが多い。来週は、今週できなかったことも含めて「動く」週にしたい。