京都大学!精錬の実験をしてきました
こんにちは。ゆーまです!
本日(令和6年2月15日)は京都大学の方へ訪問し、材料工学の勉強をさせていただきました。
京都大学 工学研究科材料工学専攻 宇田哲也先生並びに補助員の先生方、本日は貴重な体験の場を用意していただき本当にありがとうございました。そして私の研究室の先生、本日はお車での往復をして私たちを運んでいただきありがとうございました。
京大ツアーの全貌
1)京都観光
私たちは研究室の仲間と下級生の方たちと一緒に京都へ行きました。京都伏見では伏見稲荷大社まで行き、そこでは千本鳥居を拝見しました。千本鳥居を抜けた後はおみくじやおもかる石といった事があり、おみくじでは「末大吉」でした。末大吉は
2)京都大学(京大はどんな場所?)
日本で二番目に古い帝国大学で1897年に建てられました。京都大学のシンボルともいえる時計台は1925年に設立され、大学に入るやいなや目に入りました。そして京都大学の基本理念は、以下の通りです。
ちなみに京都大学には約2万人ほどの人数がいるそうです。私の住むまちは約10万人なのでその数にとても驚きました。
3)実験の概要
では、今回行った実験の概要について簡単な説明を写真付きで紹介したいと思います。
・銅の精錬実験
みなさんも高校化学の授業で一度は目にしたはずのこの写真。京都大学の実験教室でこれを実際に体験しました。
粗銅(右)側の銅からイオンを奪われ、銅イオンが純銅側(左)に析出したり、金や銀などの陽極泥(アノードスライム)が生成したりします。
青色の水溶液はCuSO4・5H2OとH2SO4で、この溶液はpHが約-0.5という非常に酸性な環境です。
粗銅から電子を放出させてイオンにさせるとイオン化傾向から亜鉛はイオンになりやすく水中に、そして金は銅よりもイオンになりずらく陽極泥として表れます。さらに銅イオンが純銅上に析出します。このようにして銅は現代でも精練されています。
ここで、「アノードスライムの金は取らないの?」という疑問が湧いてくるかもしれません。答えは抽出分離により金を得ることが可能です(例えば臭素水をベンゼンと混ぜたとき、臭素がベンゼンの方に分離されるような感じです)。ここでは、アノードスライムに含まれる金やパラジウムを分離させるために、(金+塩酸), (金, パラジウム+塩酸)を用いています。
実験で行ったことを以下の写真を用いて説明をします。写真では見せることができませんでしたが、最初は右左両方とも上側が透明(ジブチルカルビトール)で下側に(金+塩酸), (金, パラジウム+塩酸)が存在していました。
そして容器を振り内部を攪拌することで、二層に分かれた溶液を反応させると、こちらの写真のようになりました。つまり金はジブチルカルビトールの溶液に分離(これも精練の一種です!)しました。
・灰吹法による金の定量分析
ここでは、灰吹法とよばれる「原料中の金や銀をいったん金属鉛中に抽出分離したものを高温(今回は960℃)で加熱し鉛を酸化除去すること」で金の精錬を行いました。灰吹法は鉱物から得た金の純度をさらに高めるために行う精錬法の一つです。(今回は貴金属含有量の決定に灰吹法を利用しました)
その後1時間程度待ち…この間に京大飯を食べました。おいしかったです。
出てきた金を水につけて冷まし、それを精密重量計で測定すると0.3693 gでした。もともとこれは0.3925 gが仕込まれていたそうで、回収率は94%程度であることが分かります。(また、実験当時は金10,663 [円/g]だったのでこれは3937 円程度の価値のあるものだということが考えられます。)
最後に
繰り返しになりますが、宇田先生そして補助員の先生方。本日はこの場を提供していただきありがとうございました。楽しく勉強することができました。また、質疑応答の際に頂いたヒントをもとに考えさせていただきました。
また、私たちを京都まで運んでくださった○○先生に深く感謝します。
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