先住猫が死んで半年後に子猫が来た話
私はネコが苦手です。ネコ住んでいるのにと驚かれますが、ネコを飼っているのは家族であって自分は同居人だと思っています。
ネコが苦手だからといって、お世話に関わらないわけではありません。
ご飯もあげるし、遊ぶこともあります。
ただ苦手なのでどうしても彼らとは常に一定の距離をとって生活していました。そのせいかい何故かネコからはとても好かれてしまい、私の声が聞こえると寝ていても飛び起きて来るので困ってしまうときも。
家族はネコを三匹飼っていたのですが、その中の一匹が9歳になったばかりで急死。それまで当たり前にいたネコが死ぬと私もどこか心にポッカリあなが空いたような気持ちになりました。
何より可愛がっていた親がとても気落ちしていたのですが、ある日野良ネコが子ネコを置いていったのです。
始まりは7月の中頃でした。長雨はネコたちにも影響があったようで、我が家の近くでずっと子ネコが鳴いていました。
始めは近所をうろうろしていましたが、いつの間にか我が家の車の隙間に入り込んでしまい、危険だからとダンボールを置いたところ家から移動しなくなりました。
ネコは風邪をひいているようで、くしゃみと鼻水がひどく、顔中かさぶただらけで、まだ目の色が少しブルーなことと乳歯が生えて間もないようなので、おそらく生後2ヶ月前後(保護した後獣医の元で確認したところ、生後2ヶ月半と言われました。)だと思われますが、とても警戒心が強く捕獲することがなかなかできませんでした。
そんなネコも空腹には勝てないようで、チュールと水を置いておくと食べるようになりました。
水とチュールを置きに玄関を出ると待ち構えているのに、なぜか「シャー」と威嚇するので、現在でもご飯が欲しいときは威嚇してくるぐらい肝が据わっている子猫です。
こちらはダイソーで300円で売られていた籠です。
こんな小さな籠に入るほど子猫は小さく痩せていました。ノミが多くこの籠に入れている時点でもノミがボトボト落ちて来るので気が抜けませんでした。(ほっぺたの黒いものはノミの糞でネコの血液です)
獣医さんに頼んでノミの駆除と駆虫剤の処方を受けましたが、回虫などの寄生虫はいなかったようです。
食べ物はもしかしたら近所の人に貰っていたのかもしれません。カリカリと呼ばれるドライフードも嫌がらずにボリボリ食べていましたが、まだ硬いものよりウエットのフードのほうが好みのようです。
保護してから二週間で体が大きくなり、もはや野良猫だったとは誰も思わないほど家でくつろいでいる彼を見ていると、一部の人はネコを室内だけで飼うことに反対されますが、私は野良猫の現実を見るとご飯があって遊んでもらえてノミやダニに体を蝕まれず、病も心配ない家のほうが幸せではないかと思います。
野良猫だからかもしれませんが、今でもネコ用おもちゃで遊ぶ時には狩りだと思うようで、捕まえた後安全な場所に運んでバラバラにしてしまいます。
例えばトンボ型のおもちゃなら、まず捉えた瞬間胴体に強烈な一噛みを加えて、トドメをさした後、羽と目玉をむしり取ります。
彼にとってはそれが当たり前だったのでしょう、食料に困らない今でもそのような行動を見るたびに、小さい頃から家猫として飼われていたネコと、野良猫の違いを感じました。