無言勢はエンタメのプロ!3人の無言勢に学ぶ、声なしコミュニケーション術
はじめに
このnoteは仮想空間でコミュニケーションを楽しむゲーム
"VRChat"を題材にした記事です。
その中でも、「無言勢」と呼ばれる、声を出さずにジェスチャーや文字で意思を伝えるプレイヤーがいます。
本記事では、無言勢として活躍するドロシーさん、AKMTさん、悠木ゆうきさんの3名にインタビューを行い、彼らが無言勢になったきっかけや、その魅力、そして日々の活動で感じる楽しさや課題について伺いました。無言勢ならではのコミュニケーション方法や、彼らがVRChatでどのように自己表現をしているのかを深掘りし、読者の皆様にその魅力をお伝えします。
無言勢についての説明は以下の記事に詳しく記載していますので、よろしければそちらもお読みください。
酔っ払いアイドル_ドロシーさんの場合
ドロシーさんの簡易紹介
アイドルおはツイグループ「Mirracle pop'pin(みらぽぴ)」所属
無言勢集会のスタッフ
飲酒してからVRChatをされているため、フルトラで激しく暴れている。
言葉よりも何よりもボディランゲージ最強🤛をしている方。
Q1.無言勢になったきっかけは?
理由は3つあります!!!
1つ目はやっぱり私自身無言勢が好きなので!動きで伝えようとする姿が非常に素敵で憧れます!!テーマパークの着ぐるみのようです!
2つ目は理想の自分になりやすいというかアバターとより強く繋がりやすくなると思っております!
シンクロ率が高まる感じです!声がない分アバターの印象がより強く感じてもらえると!
3つ目は会話が苦手というか黙ってる時間があると気まずいんですね。なので逆に「黙るのがデフォなら気まずくない!」という逆転の発想です!
Q2.無言勢として活動するのって、どんなところが楽しい?
やっぱり動きで表現して伝わったときは楽しいですね!
あとはワールドにある物で物ボケするのが好きです!無言勢二人でボケあってギャラリーにウケると凄い楽しくなります!
あと色んな人に「動きかわいい~~!」や「表現力凄い!」って言われる瞬間はとっても嬉しいです!
Q3.無言勢でちょっと大変だなって思うところある?
一番大変だなぁ~~~って痛感してるところはFPS系ワールドや「MURDER4」などで”動きながらの詳細な意思疎通”が難しい所ですね!
アバターペンや音声認識でチャットボックスを表示する方法もありますが逃げながら「あの人さっき武器持ってた!」を瞬間的に伝えられないのはひじょ~にもどかしいです!!あとゲーム系のワールドはみんな動き回ってるので意思疎通完了する前にみんなどっか行ってしまったりしますね。
乗り越える方法はやっぱり動きで伝えるしかないかなぁ~って感じで気合入れて「この人犯人!」って感じで指さしてます!
あとは私はキーボードで文字入力してチャットボックスを表示してるのですがタイピングスピードを上げることで意思疎通のスピード向上を頑張っております!
二番目はそもそも”チャットボックスが見えないのがデフォルトの設定”になっているのが大変すぎます!!毎回チャットボックスで会話する際は見えてるかどうか不安になります!
有言勢の方は無言勢の出力した文字を読み上げるとモテますよ!
あとは多人数の時や広いワールドだとみんなに自分の意思がさらに伝わりにくくなるところですかね!
Q4.他の人と話すとき、どうやってコミュニケーション取ってる?
私は動きで伝えることが多いですかね!!こっちこっち!とジェスチャーしたり指をさしたりと伝わったときは気持ちいですねぇ!
あとは上でも書いたのですがキーボードのタイピングで伝えるのが一番楽だったりして多用しておりますw
ペンでの会話も好きなのですがワールドにペンが無かったりとできる場所が限られてたりします・・・
コミュニケーションのコツはフェイスミラーは絶対に常時オンにして自分の表情を確認するといいと思っております!
表情はやっぱり一番相手に喜怒哀楽を伝えやすいですからね!自分の意志とは違う表情をしていると違う意図が伝わってしまう可能性がありますので!
Q5.この先も無言勢を続けていく予定ですか?
今のところはこれからも無言勢やっていきたいなぁ~という意識というかしゃべろうって気持ちはあんまりないですかね!ただ意思疎通のスピードはどんどん上げていきたいのでそのために使えるものとかは使っていきたいですね!
ただ絶対にしゃべらない!とまでは思ってないので自分の気持ちしたいですかね!
ありがとうございました!
無言勢をぜひともよろしくお願いします!
もし無言勢に会ったらチャットボックスの表示をONにして無言勢の書いた文字を読み上げていただきたいです!
これなんて読むの_AKMTさんの場合
AKMTさんの簡易紹介
両手鏡文字部副部長(部員随時募集中)
VRC接客イベント「Conductor」臨時スタッフ
という肩書以外にもそのパフォーマンスが色々とVRChat内でバズった方。
ペンを2本持ちそれぞれで一つ一つ文字を書き出していくスタイルは多くの方を魅了しています。
Q1.無言勢になったきっかけは?
初日と二日目まではVCをつけていました。三日目にマイクミュートしてFUJIYAMAにいたら、たまたま鏡文字を扱える方と出会い、マイクをつけるタイミングを見失ったまま交流をしました。その方と出会った時に「無言勢ですか?」と訊かれた際の、声を使わずに居ていいんだという衝撃は今でも忘れられません。
Q2.無言勢として活動するのって、どんなところが楽しい?
声の印象にとらわれない表現ができるところです。素の自分と離れた動きをしたり、アバターによって接し方を変えたりなどです。このおかげで演技力が上がったような気がして、そこもまた面白いですね。
Q3.無言勢でちょっと大変だなって思うところある?
既にある会話に参加することにハードルを感じます。周りに優しい方が多く、書き終わるのを待ってくれるのでその度に会話のテンポが遅くなるので申し訳なさを感じます。もう優しさに甘えて待ってもらうほかなくて歯がゆいです。
Q4.他の人と話すとき、どうやってコミュニケーション取ってる?
主に鏡文字を使ってます。伝えるための筆記なので、相手に読みやすい字を心がけています。段落分けもなるべく不自然に切れないようにしています。感情を表すのに文字の大きさを変えたりもします。フルボディトラッキングをしているので全身の動きや表情操作も感情伝達手段としてよく使っています。
Q5.この先も無言勢を続けていく予定ですか?
私の環境は同居人がいて、他の声を入れたくなかったことと無言勢のプレイスタイルがかみ合っていることに気づき、続けていました。今では自分の声をさらすことに抵抗を感じているため、暫くは無言勢のまま活動すると思います。
マルチ活動無言勢_悠木ゆうきさんの場合
悠木ゆうきさんの簡易紹介
複数のイベントキャスト・服モデル等多岐に渡って活躍している無言勢。
ひらがなのみの鏡文字筆談ですが、文字が非常にわかりやすく、言葉遣いなども面白い人気のキャストです。
Q1.無言勢になったきっかけは?💨
じつはマイクのせっていがどうしてもうまくいかなくてっていうのがはじまりでした🤣
そのあとぶじにおしえてもらってしゃべれるようになったんですけど
これこのまましゃべらないほうがきらくでおもしろいな✨ってなって
それからいまにいたるかんじですね〜☺
2.無言勢でたのしいとこ!
こういういいかたするとアレかもしれませんが
みんながみたいすがたをえんじられる?のがおもしろいところかな〜と☺
かわいかったりときにはやんちゃだったり🤣
悠木ゆうきはみなさんからのイメージでつくられています🤣ʬ
3.無言勢でたいへんなとこ💦
やっぱりペンがないワールドでのコミュニケーションですかね〜💦
いっしょうけんめいつたえてもつたわらなくて、あいてもくみとろうとしてくれて、もうしわけなくなっちゃう😭
でもつたわったときはうれしくてぴょんぴょんしちゃう🤣
4.どんなコミュニケーション?
メインはペンでおはなしですね✏✨
さっきのしつもんでペンがないとこはたいへん💦っておはなししたんですけど、あえてつかわないでコミュニケーションとるときもあります☺
パブリックではあえてペンをもたずにムーブだけであそぶときもあるかな✨
むごんぜいって「こえがない」のがぎゃくにつよみだとおもうので、コミュニケーションあんまりとくいじゃないよ〜💦ってひとは
うなづくだけとか、ニコニコしてるだけでもじゅうぶんあいてにはつたわるとおもいます!
あなたとコミュニケーションとってるよ〜ってうごきをみせるのがコツですかね🤣
5.これからの悠木ゆうき
むごんぜいはもちろんつづけます✨✨✨
このかいわいがだいすきで、めちゃんこたのしいので☺✨
いまさらこえをだすってことはないでしょうね〜☺
しょうらいのこと??
もちろんないすばでぃ!!🥰
無言勢は真剣にするとエンタメ化する
無言勢のプレイヤーたちは、声を出さずにコミュニケーションを取るという制約を逆手に取り、その表現方法を極限まで追求しています。彼らが真剣に取り組む姿勢は、結果的に周囲の人々に新たなエンターテインメントを提供しています。
ドロシーさんは、フルトラッキングを活用したダイナミックなボディランゲージで、言葉以上のメッセージを伝えています。飲酒後のプレイというユニークなスタイルも相まって、その動きは見る者を魅了し、「ボディランゲージ最強🤛」と称されています。
AKMTさんは、両手にペンを持ち鏡文字で筆談するという高度な技術を持っています。その独特なコミュニケーション方法は、多くのプレイヤーに新鮮な驚きを与えています。文字の大きさや段落分けにも気を配り、相手に伝わりやすい表現を心がけるその姿勢は、まさにエンターテイナーと言えるでしょう。
悠木ゆうきさんは、ひらがなのみを使った筆談でありながら、その言葉遣いや文字のわかりやすさで人気を博しています。ペンがないワールドでもムーブだけで意思疎通を図るなど、状況に応じたコミュニケーション方法を工夫しています。
これらの無言勢のプレイヤーたちは、声を出さないという選択をすることで、逆に自分自身やアバターの個性を際立たせています。その真剣な取り組みが、多くの人々に笑顔や驚きをもたらし、結果的にVRChat内でのエンターテインメントを創出しています。無言勢は、ただ言葉を発しないだけでなく、その制約の中で最大限の表現を追求することで、新たな楽しみ方を提供しているのです。
おわりに
さて、ここまでの読了ありがとうございます。
何かとTwitterなどを度々見るとたまに「無言勢は人権がない」という言葉が出てきてその都度著者としてはやり方次第なのだけれども。とついこぼさずにはいられません。
無言勢というのは通常のボイスチャットでは得られない魅力がたくさん詰まっています。だからこそお三方のようにVRChat内で楽しくプレイしている方もいます。
この記事で少しでも多くの方に無言勢の魅力や無言勢になってからその先の一つの到達点をお伝えできれば幸いです。
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