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イケメンムーブの哲学:VRChatで見つける自信と配慮の美学

はじめに

このnoteは仮想空間でコミュニケーションを楽しむゲーム
"VRChat"を題材にした記事です。

その中で、ほんの少しでも男性アバターをメインに利用するユーザーが増えてきて欲しいという筆者の要望により筆を執っております。


VRChatにおけるムーブとは

こだわりの画角、こだわりの子

広く狭い世界の中で

VRChatはユーザーに無限の可能性を提供する一方で、狭いコミュニティの絆を深める独特の場所です。
このプラットフォームは多種多様な世界が広がり、ユーザーは自分の趣味や興味にあう場所を自由に探検できます。
しかし、その無限の広がりの中で、人々はしばしば共通の興味を共有する小さなグループに集まります。
無数に存在する世界と、小さなコミュニティが点在することから、まさにVRSNSという言葉が相応しいと考えます。

私がVRSNSを認識しなかった時代はきっとそういったコミュニティはなく、まさに性別も、趣味も、年齢も、何もかもがごちゃ混ぜになった混沌とした世界だったことでしょう。
ですが、現に2024年元旦にアクセス10万人突破されたという統計レポートがでるくらいには市場が成長している状態です。

その中で、筆者が傾倒している"無言勢"というプレイスタイルに切っても切り離せないものが存在します。それが"ムーブ"です。

"ムーブ"について

VRChatの世界では、「kawaiiムーブ」と称される独自の文化が存在します。これは、VRChat内で女性アバターが占める大きな割合に影響され、女性らしい身振りや仕草を模索する中で生まれた文化と考えられています。

この"ムーブ"の起源や、"かわいいムーブ"の派生については、
かわいいムーブ講集会主催者であるLove/旅川愛さんの記事に詳細に記載されています。バーチャル美少女ねむ氏から特別賞を受賞したこの記事は、VRChatの「ムーブ」文化に興味がある方にとっては必読の内容となっています。

"ムーブ"は進化し、深化した

VRChatのイベントを訪れると、様々なコンセプトに沿った丁寧な接客に出会うことが多いです。
たとえば、酒飲みイベントでは、少し酔った感じのマスターが明るい声で最近の話題を提供してくれますし、賑やかなカウンターでは、お客さんたちとの楽しそうな会話のやり取りがあります。
カフェイベントでは、給仕服を着た女性アバターのスタッフが丁寧にコーヒーや紅茶の注文を受け、ほっと一息つけるようなお茶会の雰囲気を作り出してくれます。

この情景を思い浮かべてみてください。
その想像の中で、店員やマスターは同じような動きをしていましたか?この一貫した動きこそが、イメージする「ムーブ」なのです。

魅力的な「ムーブ」の一例として、もち山金魚氏によるまめひなたの振る舞いがあります。
無邪気な笑顔で尻尾を振りながら軽やかに近づいてくるその姿は、どう見ても愛らしいものです。
このような動きを見て微笑ましくなる一方で、筆者が男性(中性)アバターを主に使用しているため、"かわいいムーブ"だけでは自分が使うアバターの魅力を完全に引き出せないという確信に至りました。

そこで私は「イケメンムーブ」を具体化し、言語化することに決めました。

イケメンを体が欲している

イケメンを見るとき、イケメンもあなたを見ているのだ

イケメンとは生き様である

さて、ムーブに関する話題から踏み込んで考えてみると、
"イケメン"という言葉が持つ意味は一層深いものがあります。
一般的に、イケメンは外見的魅力を備えた男性を指す言葉として使われがちですが、その本質はもっと広く深い意味を持っています。
イケメンであることはただ単に外見の整ったことだけではなく、その人物の生き様や内面、人としての魅力を包括する概念だと言えるでしょう。

外見の魅力は一目で理解できるものですが、真のイケメンはその人が持つ個性、人への配慮、知性の感じるユーモアのセンス、ダンディズムのバランスなど、多岐にわたる資質によって形作られます。
イケメンと呼ばれる人物には、人を惹きつける独自のオーラやカリスマ性があり、それは外見だけでなく、その人が日々をどのように生きているか、どのような価値観を持ち、どのように他者と関わっているかによってもたらされるものです。

このNoteを通じて筆者が伝えたいのは、イケメンを目指すということは、外見を磨くことだけに留まらず、内面も磨き、豊かな人間性を追求することに他ならないということです。

イケメンとは、ありのままの自分を受け入れ、自己改善に努め、周囲に対してポジティブな影響を与える生き方をする人のことを指すのです。そう考えると、イケメンであることは、誰にでも可能性がある目標であり、一種の生き様であると言えるでしょう。

イケメンを体が欲している

筆者が女性アバターを使用しない理由について深く考察してみると、その根底には自己のアイデンティティと他者との関係性に対する深い理解があることがわかります。
女性アバターを使う身近なフレンドが示す可愛らしい仕草や行動を目の当たりにする中で、なぜ自分はそのような表現を選ばないのか、その理由を探求してみました。

その過程で筆者がたどり着いたのは、自己の本質的な欲求に関する重要な気づきでした。それは、他者から注目され、称賛されることを受動的に受け入れるよりも、能動的に他者へ貢献し、彼らに価値を提供する側に立ちたいという深い願望です。
この発見は、筆者がイケメンを体が欲していると感じる背景にもつながっています。

例えば、他者から可愛いと言われるよりかはカッコいい、綺麗と言われた方が「ありがとう、イケメンでしょ?」とサラッと流せてしまうのです。
それに言われた側もイケメンだし仕方ないか、となるのです。
イケメンの魅力恐るべきものです。
さて、イケメンという存在は、しばしば外見的な魅力だけでなく、内面から放たれる自信や安定感、そして他者への配慮や貢献といった資質によって定義されます。筆者の場合、イケメンへの憧れは、自己の内にある他者への影響力を肯定的に用い、周囲に良い影響を与えたいという強い願望から来ていることが明らかになりました。

この気づきは、筆者が自己の役割と人生における目的をより明確に理解する手がかりとなります。女性アバターの可愛らしさや受動的な魅力に魅力を感じつつも、自分自身は他者へ積極的に貢献し、影響を与える"イケメン"としての役割を選択しているのです。

私の根底にあるイケメンを見る姿とは以下に近しいでしょう。

「男は女以上に-…強い者に惹かれる」南国少年パプワくん 作:柴田亜美

イケメンとは赦しである

2人称や3人称の視点で考える時、イケメンを通じて他者が受ける影響を考えます。これは自身がイケメンアバターを着ている際でも感じる感覚です。

2人称視点:あなたとイケメンとの関係
あなたがイケメンを見る時、その表面的な美しさだけでなく、その人物が放つ内面の輝きや、他者への配慮があなた自身の心に響くかもしれません。
イケメンが示す包容力や、周囲を気遣う姿勢は、あなたに対しても同じように振る舞うことができる自己を反映していると感じられるでしょう。
このような相互作用は、あなた自身の中にもポジティブな変化を促す原動力となります。

3人称視点:彼らとイケメンとの関係
他人がイケメンを利用する様子を第三者として見る時、
その選択が如何に周囲に良い影響を与えているかを観察できます。
イケメンを通じて示される赦しの精神や、人々を受け入れる広い心は、共同体全体の雰囲気を温かくし、より歓迎するものに変える力があります。
彼らがイケメンとしての資質を内外に示すことで、その周囲にいる人々もまた、より肯定的で開かれた態度を取りやすくなります。

イケメンとしての赦しは、ただ自己や直接の関係者だけではなく、広いコミュニティに対しても肯定的な影響を及ぼします。
その姿勢は、見る人々に自信や配慮を感じさせ、ポジティブな気持ちを促すことで、一人ひとりが自分自身と他者をより深く理解し、受け入れるきっかけを提供するのです。

イケメンムーブは程なく魔王に近い

イケメンムーブを見る

さて、ここからが主題のイケメンムーブとなります。
前述の内容を踏まえて、実際にイケメンムーブとはどういったものか、
動画を交えながらお伝えしましょう。

さて、筆者が以前おはポス用に撮影した動画です。
一連の動作上でもある程度イケメンの雰囲気を感じられましたでしょうか?

筆者は無言勢であり、イケメンを使うイケボではないので所作のみでイケメンを体現しなくてはなりません。

そのため、所作だけでいかにイケメンの根底にある自信、包容力などを見せられるかがポイントとなります。
次からそのポイントを見ていきましょう。

イケメンムーブを作る

イケメンとは自信がある態度を持ち合わせます。
つまり細かい動きやちょこちょことしたネズミのような動きはできません。
あくまでイケメンは余裕を持ち合わせなければいけません。
手を見せる、手を返すの仕草を優雅に見せます。

実際にキャストとして筆者自身が行っている仕草としてはこちらのようなものです。

いらっしゃいませの時に胸を軽く添えるように腕を持っていき、軽い会釈をします。これだけで所作が綺麗であると思われます。
ちなみに今回はQuest2の本体とコントローラーだけなので3点トラッキングでこれだけの表現幅を持たせています。

大事なのは、一拍置く、所作をゆっくりにする、動作を複数しないことです。それだけを心掛ければ上記の所作は完璧です。

イケメンムーブは程なく魔王に近い

さて、本題です。
イケメンムーブというのは自信に満ち溢れ、余裕の表れを持っています。
つまり、イケメンとは魔王だったのです。

というのは冗談として、大体おとぎ話やRPGで出てくるラスボスというものは上記のようなキャラクターであることが往々にしてあります。
イケメンの所作として想像するのはそういった魔王像を持っておくといいでしょう。ですが、魔王ほどの傲岸不遜ではなく謙虚なセリフ回しをしましょう。私たちは魔王のように世界を滅ぼすのではなく、相手を魅了することを目指すのが良いのですから。

説明がこれだけで足りているのかというと、なかなか難しいと思います。
イケメンの所作というのはそのアバターごとに探り探りやっていく行為です。ただ、基礎的な部分はこの項に記載している通りですので、それ以上をお求めの場合は以下をお勧めします。

筆者視点のオススメアバター

オススメアバター

イケメンアバターをやってみたい、と思った方はまず以下の子達を使ってみると良いでしょう。人口が最も多く、改変用のテクスチャが豊富です。
男性アバターだけで絞るともっと多くの素敵な子達が見つかります。
あなたの理想の子が見つかりますように。

筆者で言えば最近では曾我君を使っていますが、2024/03/31時点で改変用の対応衣装など見つかっていませんので、難易度が跳ね上がります。
愛で使いましょう。

おまけのご紹介

さて、アバターだけでは物足りないため、
イベントを一つだけ紹介させていただきます。

筆者自身が主催のイケメン無言勢キャストBarSERENE(シリーン)です。

イケボ喫茶やホストクラブなど、男性アバターメインのイベントはあるのですが、敷居が高いことや無言NGという規約があるところもありました。
それでも、無言勢であっても可愛いだけではなくイケメンも需要があるだろうと今年の1月から始めたイベントです。
隔週と、頻度は通常のイベントよりは少ないのですが、無言勢だからこそできるイケメンの所作が味わえるイベントとなっております。
イケメンムーブについてもっと詳しく知りたい、という方や単純にがっつかないイケメンを間近で見たい方は是非いらっしゃってください。


おわりに

さて、ここまでの読了有難うございました。
今回はおそらく書き直しの数が非常に多いNoteとなっています。
というのもイケメンの幅が広い上、個人個人が考える趣味嗜好がまるで違うからです。
私としても、心から男性アバターを利用する人は増えてほしいのですが、
勘違いしないで欲しいのは、モテるためにイケメンムーブをするのではないということです。
イケメンムーブは生き様と言ったように、自分が成し遂げたい事を自分の力で進められる強さを持ったものです。
イケメンとは人の趣味嗜好に合わせて立ち位置を変え、嫌がられることは決してしない紳士でもあります。

イケメンムーブについて、まだまだ書き足りない項目があるのですが、
例えば「右手を肩の位置から寄せ、左へ平衡に掌を天に向けながら会釈する」といった一連の所作のまったく面白くないマニュアルになりました。
違うのです、イケメンはマニュアルじゃなく何故その所作なのかというとかっこいいからなのです。
あなたが思っているカッコいいを体現することもまたイケメンなのです。
イケメンは恥じてはならない、イケメンは臆してはならないのです。

さて、あとがきがあとがきの文量を越えてしまう前に、今回はここまでとさせていただきます。
X(Twitter)の方で今後はイケメンムーブによるシチュエーションを上げる予定ですので、宜しければXもフォローの程よろしくお願いいたします。

それでは。


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