[実録] 司法書士の事件簿~私が見た戸籍偽造の真相④ - 保証書制度の悪用
前回、消費者金融の絶頂期に司法書士が行なった登記について書きました。
不動産担保ローンでお金を貸す引き替えとして、借り手側が提供する土地建物に担保(根抵当権)をつける訳です。
しかし、提供される担保(土地建物)は債務者(お金を借りる本人)が単独で所有しているとは限りません。配偶者や親が共同で所有している場合には、その全員から承諾を得て、不動産全体に担保を設定しなければならないのです。
高額な融資を受けるのですから、事前に関係者と話し合った上でお金を借りるのが当たり前に思うかもしれませんが、世の中はそう単純ではありません。
中には、どうにかして配偶者や親に内緒でお金を借りられないか?と虫の良い考えを持った人間がいるのです。
【目次】
1. 「登記の番人」であるはずの司法書士が犯罪を助長
2. 司法書士によって悪用された「ある制度」とは?
3. 権利証の代替手段「登記保証書」制度
4. 犯罪の温床下のもと"事件"は起こるべくして起こった
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