
宮本浩次ライブ「今、俺の行きたい場所」ツアー@本多の森北電ホール(石川県金沢市)
「思い、ポケットにつめこんで。
入りきらないかもしれないけど、また会う日まで」
ラストの宮本さんのことば。
金沢、最高の盛り上がり! 最高によかった!
本多の森ホールにて10月19日(土)かなりの雨降る中、熱いライブが繰り広げられました。
金沢ベイベー!
メンバーが登場した時からワーッと総立ち。手を挙げて名前を呼び、歓声がすごい。男性の声でミヤジー!の声も。「金沢ベイベー!」と2回ほど呼びかけ、その度にワーッとなる。この盛り上がりはすごいと後方の席から見てて感じた。
きちんとジャケットを着た年配のご夫婦、若いカップルなどの他、グッズで身を固めたガチファン勢多数。金沢は都心からも日帰りできる距離になったから、地元の人ばかりじゃないだろうな(私もね)
今日は熱くなりそう、と思ったのは宮本さんも同じだったみたい。
「金沢ベイベー!」と2回ほど呼びかけ、いい感じだぜ!など序盤から気分が良さそう。
ドラムとベースの御二方
岐阜もそうだったけど、金沢もドラムは椎野恭一さん、ベースはキタダマキさんの重低音コンビ。私は椎野さんのドラムをライブで聴くのは初めてだったんだけど、ドンッと響く腹ごたえ(お腹に響くという意味です)、プレイヤーによって違うんだな〜!
なお今回、私の座席はZB列という「Zよりも後ろの座席なんてあんの?」とチケット発券して目を疑った天井席。15年ぐらいFC入ってて、こんなに後ろの席は初めてだ…と思ったけど、このホールは良かった。ステージまでなだらかな階段が続いてて遮るものなくよく見えたし、音もよく聴こえたの。座席の前は通路だったから、これはこれで結構いい席だったかも。
「First Love」は沁みたー
今日のFirst Loveはなんだかとっても心にしみた。若い女の子の失恋の心情を、宮本さんが男性の素のまま、素の声で切々と歌ってくれて。「だろう〜♪」の部分はよく伸びるキレイな裏声で、それ以外はほぼ地声でちょっとがなりを入れながら。
当初は宇多田ヒカルのカバーね、と思って聴いてたけど、もうすっかり宮本さんの歌になってる。繊細なピアノと相まって幻想的ですらあった。
江戸っ子ぽい「sha・la・la・la」
ステージギリギリでしゃがんで、前列の人に指差ししてるのが羨ましい!
ちょっとべらんめえ口調で、下町のオヤジというかエレカシの「地元のダンナ」がカッコよく年をとったような歌に聴こえるよ。
ますます凄味を増す「浮世小路のBlues」
前日の岐阜のこの曲があまりに凄かったので、今日もどんな感じだろう?とすごく期待してた。
演奏が昨日にも増してキレキレ! 特に終盤の間奏の集中力がすごくて、文字通り固唾をのんだ。
ギターがギュンギュン鳴って金属的な不協和音を効かせるところあり、重低音の凄みと照明の演出もカッコよかったぁ。紫と緑、赤と白のライトが映えていたな。それに小林さんのピアノも最初から暴れてた!バンドの演奏がノリノリなのがわかって素晴らしい。
この曲は今までのツアーやバースデーの時もやってたはずなのに、今までとは何が違うんだろう?と考えると、そういや間奏の宮本さんのシャウトやフェイクがちょっと控えめだったかな。
縦横無尽の時は高い声で「ナナナナナナナ〜」とか怪鳥のように叫んだりしてたもんなー。狂気の宮本さんを見るのも楽しみだったけど、今回は「フッ!」「ハッ!」ぐらいに抑えて緩急があった気がする。
♪灯火を消すなーぁ、って微妙に音が下がるところ、好きなんです。
プロの誇りと悔しさのにじむ歌い直し
第2部の注目曲、「Woman」。これも前日がすごく良くて期待してた。
歌い出しはすこーし固いかな?なんてぼんやり思ってたら、半ばあたりまで歌った所で歌詞がウニャッとなって、一瞬そのまま行けるかとためらいがあったようだけど「ダメだ!」つって手を挙げて演奏を止め、やり直し。
何度も頭を下げてスミマセンって言ってたけど、客席は万雷の拍手!ファンにとっては2回聴けるなんてご褒美でしかないですからね。
しかし緊張感を高めて作った世界観を1回壊して、衆人環視のなか続けてまた構築するなんて、普通ならとてもとてもできないことだ。
私の席からは気づかなかったけど、見ていた人によると情熱をこめて歌い直しつつ、そっとジャケットの裾をいじっていてとても悔しそうだった…と。
「風に吹かれて」は花道スタート
曲の最初から左の花道へ!丸いスポットライトの中で壁にもたれて、ややぶっきらぼうに歌い始めた。ソロの曲とは声が違う!かっこいいなぁ。
岐阜では私は端っこの席だったけど、花道なしのホールだったので近くでは見られず、残念〜。
ワイパーは後ろから見てるとみんな結構バラバラで、終盤には宮本さんが大きく体だけ左右にワイパーし始めてやっと揃った感じ。
メンバー紹介&ここでも謝罪
恒例のメンバー紹介「あなたのやさしさをオレは何にたとえよう」にて小林さんの紹介の時、まさか小林武史の名前が出てこないんじゃ…とハラハラするほどいろんなこと言ってた。久しぶりにチームリーダーって聞いたかも!「司令塔、小林さん!小林武史ー!」って出てきてホッとしたよ(笑)
ここでも「歌詞間違っちゃってすみません」とぺこり。ここまで気にするのはプロとしての誇りですね。
小林さんからは歌詞間違えについて、「プロンプターとかカンペがないでしょ」「擁護、擁護するわけじゃないけど」と客席に向けて校長先生的お話の間、宮本さんは小学生みたいにコク!コク!コク!と大きく首を動かしてうなずいていた。
もしかして今日イチ盛り上がり?サンタクロース
「みんなにプレゼントします」といった「恋人がサンタクロース」の盛り上がりはひときわ凄かった。
モニターに雪の柄が映し出され、宮本さんの小刻みなジャンプ、客席の手拍子、魔法をかけるみたいにクルッとターン。ウインクして、の部分では左手で前髪を上げて両目交互にウインク(笑)客席はみんな手拍子してて、頭の上で手を叩いてる人多数。終盤ではパン!ってラメテープか炎が上がってもおかしくないぐらいだったよ。
女の子のパートはちょっと子どもっぽく歌うのもかわいい。そういやお姉さんのパートは腰に手を当てたり、指を立てて教えてあげるポーズしてるね。晴れやかに「メリークリスマース!」
タンバリンの出番は「Sha・la・la・la」と、あとなんだっけな…白いズボンで尻タンバリンしてたから2部のはず。その前にピョンピョンしながらズボンを引っ張り上げて、歌いながら黒シャツの裾を出してたから「旅に出ようぜBaby」かな?
アコギをかき鳴らす「close your eyes」
「優しくて強い歌」といって歌い始めようとして、一瞬ライトが暗くなったのをあわてて手で制し「クロージュョアイズ!」って曲名を言ってから改めて歌い出し。聴けば聴くほどしみてくる、いい曲。
宮本さんが時を止めるように手を突き出して「ままそのまま」と同時に、ドラムがドンドン!て鳴って白いライトも明滅。
すごく印象的で、帰ってから配信音源を聴き直してみたら「ままそのまま」は音源だとあんまり目立たないのね。
新曲のライブバージョン、かなり好きだ〜!
その他いろいろ思い出し
ステージからの語りかけ
ちょっと荒っぽく「おい。これからどうする?」って語りかけられて、えっ…ドキ💗みたいな気持ちになってたら「行くしかねーよなぁー!」ってデカイ声で曲になだれ込んだのは「sha・la・la・la」かと思ってたけど、「俺明日」だったかな?
かつてビバラで「可愛くてちょっぴり切ないバラード」っていって「珍奇男」が始まったの思い出す!
あと35thの有明で、「みんなに大切なメッセージを…届けます…聴いてくれ…」ってなんか告られちゃうような雰囲気だったのに、超デカイ音量で♪ちょぉぉ~っと見てみろこの俺を~、って「待つ男」が始まったこともあった。もうね、そういうの大好きです!
ダンソン?
宮本さんて、右足を軸に左足を軽く添えてピョンピョンジャンプすることが多くて金沢でもたくさん跳んでいた。それがかわいいんだけど、バンビーノ(動物を捕まえるダンソンのネタ)みたいで疲れるだろうなーとも思ってるの!
まあ宮本さんはもともと小鹿っぽいし、いいか(笑)
十六夜の歌い出し
岐阜ではのけぞってポーズをキメた「十六夜の月」の歌い出し、金沢では逆に身をかがめるように下向きで頭をぶんっと振って曲に合わせてた。
座席は遠かったけどめちゃくちゃよかった!
今回の金沢は天井が近いZB席。双眼鏡も持っていかないので、表情なんか見えないし音を聴いて楽しむぞ!と覚悟してたんだけど、凝視してたら宮本さんのヒゲがうっすら見えてきた。気のせいですか?
バンドのテクニックが光ってた
私が参加した岐阜、金沢で特に思ったんだけど、宮本さんとバンドの信頼関係が強くなってるのかもしれない。それまでは俺が引っ張らなきゃ!と頑張ってた宮本さんの力が少し抜けて、バンドがそれまで抑え気味にしてた技量のリミッターを外せるようになってきたのかな?
だとしたら大変なことですよ。もともと手練れのプレイヤーが集まってるんだから、限界突破したバンドの凄さがどうなってしまうのか・・・
多分、2000人程度のホールではそのパワーが収まらないだろうなぁ。10000人以上のアリーナが必須なんだと思う。
まだ横浜と神戸に行くのを迷ってる人がいるとしたら、リミッター解除したツアーの集大成をアリーナで見届けるチャンスだよ!と私は言いたい。なんとなく見送ったのなら、「あー行けばよかった〜」と後悔するだろうから。
「思い、ポケットにつめこんで。
入りきらないかもしれないけど、また会う日まで」
繰り返しになるけど、ラストの「夜明けのうた」の後、宮本さんのことば。
北とぴあではよく聞き取れず、何をポケットに入れてって言ったの?と思ってたけどやっぱり「思い」だったんだね。やっと受け取れたようで嬉しい。
さあ!まだまだ岐阜・金沢遠征の余韻が残ってるけど、もう来週は高松だ!
私にとっては人生初の四国へ上陸。
ライブの翌日はあこがれのこんぴらさん、金刀比羅宮まで足を伸ばすつもりなんだ!
宮本さん、「今、俺の行きたい場所」ツアーに連れていってくれてありがとう。コールアンドレスポンスのように、明日もそう、楽しもうぜ。
いいなと思ったら応援しよう!
