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NVIDIAの5000シリーズのグラボを購入を考えて、これからAI画像生成を始める人に向けて(PCスペックについて)
・自己紹介
2024年の夏頃にPCを新調したのをきっかけでAI画像生成を始めました。
特にイラスト関連のことはやってないド素人です。AI生成はいろいろなサイトでできますが、自分は「Stable Diffusion」をメインに使っています。
NVIDIAの5000シリーズのグラボが発売されたので、これをきっかけに画像生成デビューする人が増えていくと思うので、そういう人のために自分は情報を発信できたらいいと思い、今回noteを始めてみました。
・PCスペックについて
今回は、自分のPC環境を紹介しつつ、どういうパーツにしたらいいかを取り上げたいと思います。どれくらいの性能があればいいのか各パーツごとに説明していきます。
<PC環境>
GPU:GeForce RTX 4070 Ti SUPER(16G)
CPU:AMD Ryzen 7 7800X3D
メモリ:16G×2枚
SSD:Western Digital SN580 1TB
MSI SPATIUM M482 2TB
マザー:ASRock B650 LiveMixer
ケース:DeepCool CH560 DIGITAL
CPUファン:DeepCool AK400(空冷)
電源:DeepCool PX850G
GPU
「AI生成をしっかりやりたいならNVIDIAで16Gのメモリは欲しい」
AI生成する場合は、GPUが一番重要なパーツになります。
AMDとNVIDIAとINTELのグラボが売ってると思いますが
ここは迷わず、NVIDIAのグラボを購入してください。
(自分は試してないですが、NVIDIA以外だと、余計な設定が増えて、その設定方法の情報も少ないと思うので、環境構築が非常に大変になります)
どのGPUがいいのか簡単に説明する前に、5000シリーズはまだ最適化されていないので、Stable Diffusionを使うUIによっては起動しない報告があります。すぐに始めたい人は4000シリーズの方がいいかもしれませんが、店頭でも4070以上のグラボは在庫がない状況です。
ただ、NVIDIAは企業向けのB200の生産ラインを減らして、5000シリーズの生産を今後増やしていく方向らしいので、そうなると供給量が増えて、グラボの値段が夏頃には落ち着く方向になる可能性はあります。
「5090・4090」△ ※お金があり買える人は◎
どっちも価格が高騰して50万以上とプレミアム価格。
AIデビューして買うには少しもったいない感じはしますが
作業時間短縮になるので、自分は喉が手が出るほど欲しいです。
「5080・4080・4080 SUPER」△
4000シリーズの80番台はどこにも売ってないので無視していいです。
5000シリーズの80台は、転売ヤーによってかなり高額な状況。
残念なことに、グラボメモリが後で紹介するグラボと同じく16Gしかないので、やれることがほぼ一緒と考えるとコスパが悪いと思います。
「5070 Ti、4070 Ti SUPER」◎
グラボメモリが16Gがあるシリーズ(4070と5070は12G)
個人的には、このどちらかを購入するのがオススメです。
しかし、5070 Tiは2月20日に発売されたばかりで売り切れ状況。
4070 Ti SUPERも残念なことに在庫がほぼない状況。
16Gをオススメする理由は、後で説明するが「LORA生成」の時間に大きく影響するため。ただ単純に画像出力したいだけの人は、12Gのグラボでもさほど問題なとは思います。
「5070・4070・4070 SUPER」〇
グラボのメモリが12Gしなないのが残念な点です。
4000シリーズの70番台も、お店から在庫がなくなってきています。
5000シリーズの70番台は、3月上旬に発売予定らしいです。
AIデビューして、画像だけを出力したい人には問題ないスペックです。
(動画生成、画像生成のスペックが今後上がるなら、スペック不足に)
「5060・4060・4060 Ti」✖
グラボのメモリが8Gしかないので、生成時間がかかるので注意。
4060Tiのモデルの中には、16Gのものもあるが、かなり割高な値段なので
正直なところ、それを買うなら4070の購入を自分はオススメします。
5060の発売日は4月前後予定。
これを買ってAIデビューするなら、一度クラウドサービス上でできるAI生成をまずは試すことをオススメします。
CPU
「グラボにお金使ったからといって、CPUはケチらないこと」
AI出力では、GPUが全てという人がいいますが、それは大きな間違いなので注意したいです(GPUがいい方が、出力時間に大きな影響を与えるが、AI出力の作業はそれだけではないため)
Stable Diffusionを使うなら、アプリの起動時間・モデルの切り替え時間にも影響があると思うので、グラボと同じくくらいの性能のCPUを使いたいです(CPUとGPUのスペック差があると、ボトルネックという状態になり、本来の性能が発揮できない状況になったりするそうです)
CPUは主に、INTEL産とAMD産がありますが、INTELは去年CPUで不具合問題を起こしたので人気が低迷しています。そのため、次世代のINTELのCPUもあまり人気がない状況が続いています。逆にAMDは、7800X3Dをきっかけにすごい人気があり、9800X3Dはかなり人気があり、店頭でも在庫がない状況です。
メモリ
「DDR5で2枚刺しの16G×2枚は欲しい」
"作業台のスペースが広がって作業がしやすくなる" と例えらることが多いが、メモリが多いほど、アプリケーションの起動数が増やせると思ったらいいです。16Gあれば十分とか言ってる人もいますが、最近だと16Gも32Gもさほど値段が変わらないため、32Gにするほうがコスパがいいです。
ちなみに、自分はYoutubeで動画を見て、FXでのチャートを複数枚開いているので、常に16Gは使っている状態なので、似たようなことをしている人は最低でも32Gは用意した方がいいです。
自作で注意することは、メモリをDDR5にする場合は、4枚刺しできるマザーボードでも2枚刺しが推奨(4枚刺しだと性能が発揮できなかったり、エラーがでやすかったりするため)
SSD
「M.2というタイプのSSDにすること。容量は2T以上が推奨」
ひと昔前までは、HDDをつないでいましたが、最近ではよほど大容量のデーターを保存しない限りは、HDDは無視しても問題ないです。
SSDに関しては、HDDみたいに線(シリアルATA)でつなぐタイプと、マザーボードに直接はめ込むM.2というタイプに分かれます。新しくPCを買う場合は、M.2で問題ないですが、PCを拡張したい場合はマザーボードが対応していない場合があるので注意すること。
M.2のSSDの種類には、「PCI-Express Gen5」「PCI-Express Gen4」「PCI-Express Gen3」と種類があります。
数字が高い方が性能が高いですが、現在の主流は「PCI-Express Gen4」になります。「PCI-Express Gen5」は発熱量が多いので現状では人気がなく、値段もそれなりに高いので、コスパがいい「PCI-Express Gen4」が自分はオススメします。自分は試してはいないが、GEN3に下げてもGEN5に上げたとしても体感速度は全然変わらないらしいです。
AI生成をする上で重要なのは容量になります。自分は1TのSSDを購入してAI生成を始めましたが、モデルをたくさんいれると、あっという間に1T使います。そのため、自分は2T以上を最初から導入するのをオススメします。
最後にSSDに関しては、実物を使ってみないと性能が分からない点です。大きな容量を扱う場合は、転送速度にムラがあったりします。
この辺りの情報は、「ふわふわハードウェア」という方のYoutube動画が非常に参考になるため、安くて欲しいと思ったら、この人の動画でその商品の紹介があるかチェックすることをオススメします。
マザーボード
「自作では安すぎるのはNG、BTOだと気にしなくてもいい」
単純に安すぎるマザーボードだと耐久面に問題があると思ってもらったらいいです。BTOだとここは選べないことが多いので気にする必要はないかもしれないが、SSDを残り何本拡張できるかは必ず確認したいです。
PCケース
「自分の好きなデザインを選ぼう」
最近は安くてもカッコいいモデルのPCケースが多いです。
しかし、PCを初めて自作する人は、小さいケースは選ばないほうがいいです。スペースが小さいので、慣れないと非常に苦労します。
デザインを重視するか、エアーフローを重視するかはお任せします
CPUファン
「PCに詳しくないなら空冷推奨、高スペックCPUなら簡易水冷」
自分の使ってるCPUは、AMD Ryzen 7 7800X3Dとミドルハイの性能ですが、これくらいのCPUならAK400の空冷でも問題ないです。ただし、CPUとセットでついてくる空冷は性能が低いので使わないほうがいいです。
自分は最初簡易水冷を使っていましたが、2週間くらいで急にポンプ音がうるさくなったので、初期不良ということで返品しました。簡易水冷にした理由が、空冷よりも静かだろうという点でした。実際なところ、温度設定でファンの回転数を制御したら、静音面は恐らく一緒です。
簡易水冷の方が壊れやすいということで、今後のメンテを考えたら空冷のほうがいいと個人的には思います。
ただし、高性能のCPUを使う場合は、空冷じゃないと冷やしきれないので、水冷クーラーを推奨します。
電源ユニット
「負荷率が50%のときに最も効率よく動作するように設計されているため、この容量を目安にして電源を購入すること」
ミドルハイの容量を前提にここまで話しているので、850Wの電源以上を購入することをオススメします。ただし、電子レンジと言われている5090を買う場合は最低でも1000W以上の電源が必須なので注意すること。
ここはケチろうと思ったらケチれますが、粗悪な電源ユニットを使うとPCの寿命に関わってくると思うので、妥協しない方がいいです。
・出力速度の目安
ここでは、このスペックのPCでどれくらいの出力時間がかかるか軽く説明します。使うモデルやサイズによっては、出力時間は大きく変わりますが、よく使う設定での出力時間を紹介します。
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「Steps: 30, Sampler: Euler a, Schedule type: Automatic, CFG scale: 6, Size: 1024x1360」
今からStable Diffusionでアニメぽい絵を出力するなら、Illustrious(イラストリアス)モデルを使うのをオススメします。上のような画像が出力できますが、だいたい一枚辺り10秒で出力可能です。
ここでは詳しく取り上げませんが、生成速度の各モデルの目安です。
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512×512のSDモデル 1枚辺り2-3秒くらいだった記憶
1024×1024のSDXLモデル 1枚辺り6-7秒くらい
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上の画像は、解像度とサンプリングステップ数が基本値よりも少し高いの
で、10秒かかった感じになります。
また出力時間はいろいろ短縮することが可能です。以下の画像は自分がよく使う設定になりますが、こちらはサイズを1344×1728にスケールアップして出力してますが、一枚辺り7秒で出力可能です。自分はこの画風に満足しているので、この設定を愛用しています。
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「Steps: 4, Sampler: LCM, Schedule type: SGM Uniform, CFG scale: 1」
・注意事項
Stable Diffusion関連の動画はYoutubeにたくさん上がっていますが、ほとんどが情報が古かったりするので注意した方がいいです。AI関連は特に進化が速かったりするので、この記事も恐らく過去のモノになります。
自分がAI生成を始めた頃には、PONYモデルがかなり浸透していましたが、再生数の多い動画などを見ると、SD1.5の時の動画が多かったので、そっちを参考にしてAI生成をしていました。そのため、PONYモデルを始めた頃は、タグの内容が微妙に違うので悪戦苦闘でした。
こういう事態を回避するために、Youtubeの動画でもあまり古い動画は参考にせずに、noteのようなところで最新情報を追いかけたほうがいいと自分は思います。
今回はじめてnoteで記事を書いたので、まだ慣れておらず誤字などあるかもしれませんが、PCスペックの参考になれば幸いです。
今後も何か記事を書こうと思いますが、各パーツごとに使うプロンプトなどをまとめていきたいと思ってます。