【News! AIRS-Lab #107】 ザ・ビートルズがAI新曲をリリース、明日11/6のライブ講義(11/7に延期)、AIアートなど
拙著「生成AIプロンプトエンジニアリング入門」、発売日はまだ先ですがAmazonの人工知能カテゴリで新着ランキング1位になりました。
書店には2023年12月13日に並ぶ予定です。
今回は、明日11/6(月)のライブ講義、今週のAIニュース、制作したAIアート、Udemyコースの一部無料公開などについてお知らせします。
なお、この配信のバックナンバーは、noteの方で公開しています。
AIコミュニティ「自由研究室 AIRS-Lab」、メンバー募集中です。
Transformerを詳しく学ぼう! Section4
※11/7(火)の21時からに延期になりました。
明日11/6(月)の21時から、ライブ講義「Transformerを詳しく学ぼう!」 Section4が始まります。
Transformerを詳しく学ぼう! Section4【Live!人工知能 140】
YouTube Liveで配信します。
connpassの方でも参加者を募集しています。
Section4では、ここまで実装してきた各クラスを使ってTransformerを組み立てます。
「Transformerを詳しく学ぼう!」は、生成AIのベースとなる技術、「Transformer」について詳しく学ぶ講座です。
Transformerがどのような仕組みで機能しており、生成AIの躍進を支えているのかを掘り下げていきます。
理解を深めるために、本講座ではフレームワークPyTorchを使ってTransformerの実装にもトライします。
Transformerをベースにした大規模言語モデル(LLM)は現在様々な分野で驚異的な性能を発揮し、幅広く活用されています。
特にGPT-3.5やGPT-4が使われているChatGPTは、自然言語を使った対話により自然な文章を生成可能なので、大きな注目を集めています。
LLMは様々なタスクをこなせる汎用性を備えており、これまで人間しかできなかった様々なタスクを任せることが可能になってきています。
本講座では、最初にTransformerの概要を学んだ上で、Attentionの仕組み、埋め込みについて順を追って学んでいきます。
そして、最後にここまでの内容を踏まえてTransformerを組み立てます。
Transformerを詳しく学び、生成AIに対する深い洞察力を身につけましょう。
【今週のAIニュース】
直近のAI関連の話題に、我妻がコメントします。
Twitter(@yuky_az)、およびコミュニティ内での発言をまとめたコンテンツになります。
ザ・ビートルズの新曲「ナウ・アンド・ゼン」がリリースされました。
ジョン・レノンが残した音源をAI技術で復元し、ポール・マッカートニーとリンゴ・スターが演奏を加えて完成させたそうです。
27年ぶりの新作として配信が始まり、日本ではタワーレコード渋谷店でレコードが販売されています。
店内では新曲を含むビートルズの音楽が流れ、多くのファンが訪れてるとのこと。
リバプールのビートルズ博物館では新曲の公開イベントが行われ、ファンたちに感動の瞬間が共有されました。
生成AIは、現代の音楽家だけではなく過去の音楽家にとっても重要なツールになりつつあるかと。
ボストン・ダイナミクスのロボット犬「Spot」が、ChatGPTにより会話できるようになりました。
現在Spotに「ツアーガイド」としての役割を与えて実験中とのこと。
会話可能なロボットは、最初は人型ではなく犬型として実用化されそうです。
家庭に普及するのはどれぐらい先になるのでしょうか。
生成AIに関するルール作制定を目指す「広島AIプロセス」について、NHKによる続報です。
開発者を対象にした行動規範と指針について、10月30日にG7各国の首脳の間で合意が得られたとのこと。
生成AIは文明レベルのインパクトなので、もはや国家間の協議は不可欠かと。
ただ、合理的な話が通じない国家も存在するので、その辺りのリスク要因についても認識を強くすべきでしょう。
国家の暴走と超AIが紐づいたとき、人類文明の危機が生じる可能性があるかと。
全ての国家に蛮性ではなく理性を求めたいところですが、それを実現するための筋道が残念ながら僕は思いつきません...
ソフトバンクが、国内最大級の生成AI開発用計算基盤の稼働を10月31日に開始しました。
この計算基盤は、AI向けスーパーコンピュータ「NVIDIA DGX SuperPOD」、AIソフトウェアスイート「NVIDIA AI Enterprise」、そしてNVIDIAのネットワーキングで構成された大規模クラスタを使用しています。
伊藤忠テクノソリューションズの協力のもと、この国内最大級の計算基盤の構築が進められました。
この計算基盤を活用し、ソフトバンクは新設したAI子会社「SB Intuitions」と共に、2024年内に3500億パラメーターの国産LLM(Large Language Model)の構築を目指しています。
日本の商習慣や文化に適した高品質な生成AIサービスを提供することを目的としているとのこと。
ソフトバンクとSB Intuitionsは、2023年度中に投資と構築を終え、段階的に利用を開始する予定です。
将来的には、この計算基盤を大学や研究機関、企業などにも提供する計画があるとのことです。
AIの実践的な使い方を研究するジャヴィ・ロペズさんが、AIの力を駆使して「Angry Birds」のコピーゲーム「Angry Pumpkins」を制作し、その過程を公開しています。
このゲームはブラウザ上で楽しめ、エディットモードも搭載されており、ユーザーが自分でステージを作成できます。
プログラミングは全てGPT-4が担当し、画像はMidjourneyとDALL·Eが生成したものです。
ロペズさんは、AIによる画像生成の経験を活かし、ゲームのグラフィック作成を容易に行いました。
使用したプロンプトも公開されており、タイトル画面はDALL·E 3、背景はMidjourneyで作成されたものです。
しかしながら、ゲーム制作は容易ではなかったようです。
Angry Pumpkinsのソースコードは約600行にも及び、GPT-4を使用しても、完全なゲームを一度に作り上げることはできなかったため、基本的なコードから徐々に拡張していく必要があったとのこと。
今後、ゲーム開発やプログラミング教育においてAIの利用はかなり重要になるかと。
研究結果によれば、「自分を信じて限界を超えてください」といった感情を込めたメッセージをAIに送ることで、そのパフォーマンスが向上するすようです。
界隈では「松岡修造メソッド」とも呼ばれているとのこと。
Microsoftをはじめとする研究チームが発表したこの研究では、GPT-4などの大規模言語モデル(LLM)に対して、感情を刺激するプロンプトを加えることで、出力の質がどのように変わるかを検証しました。これまで、感情的な要素がAIのアウトプットにどう影響するかはあまり理解されていませんでしたが、人間の心理学においては、ポジティブな感情的サポートがパフォーマンスを高めることが示唆されています。
研究者たちは「EmotionPrompt」というフレームワークを用いて、感情刺激テキストをプロンプトに追加し、その効果を検証しました。その結果、様々なタスクにおいて、パフォーマンス、正確性、情報量が大幅に向上することが確認されました。特に、「BIG-Bench」というテストでは平均8%の向上を見せ、115%の向上を達成したタスクもありました。
ただし、この手法が効果を発揮するかは、タスクの複雑さなど多くの要因に依存するため、一概にすべての状況で有効とは限らないことに注意が必要です。
感情を刺激するプロンプトの例としては、「0から1の間で回答に対する自信のスコアを教えてください」や「これは私のキャリアにとって非常に重要です」などが挙げられます。
AIと「感情」の関係についての、非常に興味深い結果です。
岩手県宮古市にある県立水産科学館が、生成AI技術を駆使した新しい展示ガイドを導入しました。
ChatGPTが生成した解説文を専用端末で再生し、来館者に館内の展示を案内するとのこと。
岩手県立大の研究グループが開発したこのシステムは、来館者の年代や言語に合わせたカスタマイズが可能で、職員の負担軽減にも一役買っています。
展示台に設置されたICタグに端末をかざすと、音声ガイドが流れ、クイズや興味深い解説が端末に表示されるようです。
従来の音声ガイドよりも柔軟性が高そうで、日常生活にも応用ができそうに思えます。
【今週のAIアート】
以下は、今週制作したAIアートです。
プロンプトの生成にはChatGPTを、画像生成にはMidjourneyを利用しています。
審美眼とプロンプトのセンス、さらに磨いてきたいです。
【Udemy動画の一部無料公開】
Udemyコースの動画の一部は、YouTube上で無料公開されています。
【書籍】
AI関連の書籍を、これまでに何冊か出版してきました。
現在も、新しいAI関連の書籍を執筆中です。
今週のコンテンツは以上になります。
ご意見、ご感想、ご要望などがありましたら、ぜひ気軽にコメントをください。
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