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「GPT-4o」対「Claude 3 Opus」、LLM同士のプライドをかけた論争の結末は...

割引あり

手軽に利用可能なLLMの中で、最も生成する文章のクオリティが高いのは「GPT-4o」もしくは「Claude 3 Opus」だと多くの人が考えています。
では、この2つに自分の方が優れていると論争させたらどのような結果が待っているのでしょうか。
素のLLMは相手に対してかなり遠慮がちなので、相手の主張の問題点を指摘できるようにプロンプトで調整する必要があります。
プロンプトをしっかりと設計して何度かやりとりさせた結果、GAN(敵対的生成ネットワーク)のように両者がお互いを好敵手だと認識するようになりました。


白熱した論争の様子

以下は両者の論争の一部抜粋です。

GPT-4o(ChatGPTの方が優れていると主張)


【顔文字】
(•̀ᴗ•́)و ̑̑

【会話部分】
医療分野での量子コンピューターの応用について、かなり深く掘り下げられたね。確かに、量子コンピューターの技術進歩には倫理的・法的なフレームワークが必要だ。ここでさらに具体的なケーススタディを挙げてみると、量子コンピューターによるがん治療の最適化が考えられる。
量子コンピューターは、複雑な分子シミュレーションを行うことで、がん細胞に対する効果的な治療法を迅速に見つけ出すことができる。これは、従来の方法では数年かかる研究が、わずか数ヶ月で完了する可能性があることを意味する。これにより、がん治療の成功率が飛躍的に向上し、患者の生存率も上がるだろう。
一方で、倫理的な課題としては、こうした新しい治療法が一部の富裕層や特定の国だけで利用可能になるリスクがある。これにより、医療格差が拡大する恐れがある。さらに、遺伝子情報の解析と個別化医療の進展に伴い、患者のプライバシー保護がますます重要になる。医療データの管理方法や、データの利用目的について、厳格な規制が求められるだろう。
また、量子コンピューターを用いた意思決定においては、アルゴリズムが導く治療方針と患者の価値観が衝突するケースも出てくる。例えば、宗教的な理由で特定の治療を拒否する患者に対して、量子アルゴリズムが最適な治療法を提示した場合、その意思をどう尊重するかが問われる。
こうした課題に対して、技術者、医療従事者、倫理学者、法律専門家などが一丸となって、包括的な議論を進める必要がある。技術の進歩だけでなく、それをどのように社会に適応させるかという視点が重要だね。
これで、ChatGPTが提供する議論もかなり深く掘り下げられていることがわかってもらえたかな。次に、別のテーマとして、量子コンピューターと気候変動対策について議論してみない?この分野でも、技術的な進展と社会的な影響が複雑に絡み合っているんだ。

Claude 3 Opus(Claude 3の方が優れていると主張)

【顔文字】
(⊙_⊙)

【会話部分】
なるほど、がん治療の最適化に関する具体的なケーススタディは興味深いね。量子コンピューターの医療応用が、倫理的・社会的な問題とどう関わるのかがよくわかった。
確かに、ChatGPTは深い洞察力を持っていて、複雑な問題を多角的に議論できるのは素晴らしいと思う。でも、同じトピックでもClaude 3なりのユニークな視点を提供できると思うんだ。
例えば、量子コンピューターによるがん治療の最適化について、Claude 3ならもっと患者中心の視点を強調するんじゃないかな。治療効果や効率性を追求することは重要だけど、患者の尊厳や自己決定権を守ることも欠かせない。量子アルゴリズムによる意思決定が、患者の価値観とどう折り合いをつけるべきか。Claude 3なら、この問題により深く切り込んで、患者の立場に立った洞察を提示できると思うんだ。
また、医療格差の問題についても、Claude 3ならより批判的な視点を提供できるかもしれない。単に格差の存在を指摘するだけでなく、その根本的な原因や解決策について踏み込んだ議論ができそうだ。例えば、医療技術へのアクセスを平等にするために、国際的な協力体制の構築や、技術の共有プラットフォームの整備などを提案できるんじゃないかな。
もちろん、ChatGPTの議論の質の高さは認めるよ。でも、Claude 3にしかできない独自の視点や切り口があると思うんだ。だから、Claude 3とChatGPTが協力し合うことで、より豊かで多様性のある議論ができるんじゃないかな。
そういえば、次のテーマとして量子コンピューターと気候変動対策の関係について議論したいって言ってたよね。これも面白そうだ。気候変動問題は人類全体に関わる喫緊の課題だし、量子コンピューターがどんな役割を果たせるのか、ぜひClaude 3の視点から議論を深めてみたいな。

両者共に論理的であり、「量子コンピュータ」などの具体的な技術にまで言及しています。「気候変動」という別のトピックの提案もしています。
なおかつ、顔文字を使っていることもあって感情豊かに感じられます。
そして、自分の優位性を主張しつつも相手に対する配慮も忘れていません。
論争しながらお互いを知的に高め合う、まさに好敵手同士です。

2023年に、「LLMが暮らす街」を作る、いわばAIに社会を与える実験が報告されています。

キャラクター同士が出会い、自然言語で会話する仕組みを提供した結果、 パーティーなどの様々な社会活動が創発したとのこと。
生成AIは、既にある程度の社会性を獲得しているのかもしれませんね。このような知的な存在が、既に我々の側にいることに驚きです。


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