子どもに影響する感謝の気持ち
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こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。
今日は「子どもに影響する感謝の気持ち」というテーマで短くお話ししたいと思います。
あなたはお盆をどのように過ごしていますか?僕は今週末に家族で兵庫県の淡路島に行ってきました。その淡路島で海の上のアスレチックパークに遊びに行ってきたんです。その名は、「フロリックシーアドベンチャーパーク淡路島」というところです。
その感想は、とっても楽しかった、です。1時間海の上に浮いたアスレチックで、ウェットスーツを着た状態で遊ぶんですね。そのために、まずは浜辺からアスレチックの浮いているところまで泳ぎます。泳ぐと言っても、ウェットスーツもあるし、浜辺から海の上のアスレチックまでロープが張ってあるので、そのロープをつたっていけば目標地点には到着します。
アスレチックの現場に到着すると、そのアスレチックの上を行ったり来たりして遊びます。でもそのアスレチックの上を移動しようとすると、途中のアトラクションで海の中に落ちたりします。それが面白いんですね。高台も用意されているので、そこから海へ飛び込んだりもします。そんなアトラクションで、参加者はみんな笑顔です。
そんな風に遊ぶ中で感じるのは、ただ単に楽しいという気持ちばかりではありません。親として子どもと参加して特に感じるのは、スタッフの方々への感謝です。存分に楽しめていい思い出を作るためには、安心して安全に遊べる環境が必要です。その環境を提供してくれているスタッフの方々に感謝します。
おそらく参加者の皆さんも同じ気持ちだったと思います。そのことがよくわかるエピソードがありました。1時間存分に遊び終わった後は、スタッフの方からのさようならのアナウンスがありました。そんなスタッフの方に向けて参加者も拍手をして返します。「今日は楽しませてくれてありがとうございました」、そんな参加者の気持ちが伝わってくる場面でした。参加者がみんな、スタッフの方々に感謝していたということです。
小児科医として子どもの支援にあたっていると、保護者がこの感謝の気持ちを表現できるかどうかは、とても大切な要素と思っています。なぜなら、そのことと、その保護者が育てる子どもの様子は関係することを実感するからです。
例えば、子どもを見てくれている保育園・幼稚園・学校の先生に感謝できるどうか。時々「子どもを見てくれて当たり前」かのような横柄な態度をとってしまう保護者がいるものです。そんな親御さんの子どもを見てみると、心が穏やかでない傾向があるものです。おそらく、子どもへ向かう保護者の態度も、どこか穏やかでないのでしょう。
感謝できる親の元では、子どもに豊かな心が育つ。小児科医として、そのことをつくづく感じるのです。
「フロリックシーアドベンチャーパーク淡路島」のスタッフの方々、どうもありがとうございました。おかげで楽しい夏の思い出ができました。
今日は「子どもに影響する感謝の気持ち」というテーマでお話ししました。
だいじょうぶ。
まあ、なんとかなりますよ。
湯浅正太
小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて:https://yukurite.jp/)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。