小児科医が解説する非言語表現の大切さ
https://voicy.jp/channel/2511/567860
こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。
今日は「小児科医が解説する非言語表現の大切さ」というテーマで短くお話ししたいと思います。
小児科医として発達外来を担当していると、自分の気持ちを言葉で伝えることが苦手な子どもたちにたくさん出会います。中には、「自分の気持ちを口で伝えるよりもメールの方が楽です」なんて言う子どももいます。そんな子どもたちに発達障害があるかどうかは置いておいて、小児科医として気にしていることがあります。
それは、言葉ではなく、表情や身振り手振りを使った表現の乏しさです。自分の気持ちを相手に伝える際に、言葉ではない、非言語表現を使えるかどうか。それは、特に日本人にとってはとても大切なことです。
例えば、英語と日本語を比較してみましょう。英語では主語もきちんと入れて表現する一方で、日本語では主語が省略されることが少なくありません。英語は言葉で伝える部分が多い一方で、日本語では言葉以外の表情・姿勢、そういった非言語表現で伝える部分が多いものです。
では、そんな非言語表現って、どこから学ぶんでしょうか。それは、身近な親御さんや学校の先生など、普段関わりのある大人から学びます。お母さんやお父さんの嬉しい時の笑顔、悲しい時の表情、その様子から「どんな感情の時に、どんな表情をするのか」、そういったことを学ぶわけです。
言葉では伝えづらいところを非言語表現で伝えられるか。空気を読んだり、おもてなしの心を伝える日本人だからこそ、子どもたちが非言語表現を獲得できるかどうかは、とても大切な課題なのです。
今日は「小児科医が解説する非言語表現の大切さ」というテーマでお話ししました。
だいじょうぶ。
まあ、なんとかなりますよ。
湯浅正太
小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて:https://yukurite.jp/)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。
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