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子どもの頃から、イギリスの作家アーサー・ランサムが描く湖水地方などの冒険物語に心惹かれてきました。初めてランサムの本を読んだときから長い年月が経ち、もう一度その作品や世界について…
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#読書
【読書】『アーサー・ランサム』松下宏子
『ツバメ号とアマゾン号』シリーズの作者として知られるアーサー・ランサム。その人物像や来歴を知りたいとき、日本語で読める本として『アーサー・ランサム自伝』とヒュー・ブローガン著『アーサー・ランサムの生涯』があります。どちらも分厚く、かなり読みごたえがある本です。
私もずいぶん前、学生の頃に読みました。でも、内容はもうほとんど覚えていません。このところ、今の自分の目線でもう一度ランサムの世界を味わっ
アーサー・ランサムの世界へ
イギリスの湖水地方を主な舞台としたアーサー・ランサムの冒険物語「ツバメ号とアマゾン号」シリーズ。ジョン、スーザン、ナンシー、ペギーといった子どもたちが主役の、“ランサム・サーガ”と呼ばれる12冊の作品が、子どもの頃から大好きでした。日本はアーサー・ランサム作品の人気がとりわけ高い国らしく、近年も岩波文庫から文庫版の新訳版が出版されています。
私が子ども時代に読んだのは、分厚いハードカバー版です。