デザインブックができるまで
大学の卒業制作にて「ゆくも文庫の!デザインブック」という学習雑誌を制作しました。
小説を作ったことはあるけど、雑誌を作るのは初めての挑戦。
そもそも雑誌ってどう作ればええんや……?🤔
と、手探り状態での制作はずっと思うように進みませんでした。
でも、手探りで作り続けた2ヶ月間、構想期間を合わせると約4ヶ月間。
しんどいけど、ほんとにほんとに楽しくてしゃーない! とワクワクに突き動かされながら手を動かすことができました。
今回は、そんな雑誌作り初心者が備忘録もかねて
デザインブックのとある1ページにフォーカスして制作過程を追っていこうと思います。
技術というよりか、どう考えながら作っていったんや?
みたいなとこを書き連ねておりまする〜✏️
そもそも、この見開き1ページに何があるのか見てみましょ〜🕵️
雑誌には、
・タイトルロゴ
・背景
・写真
・テキスト
・キャライラスト
・アイコン、マーク
・マンガ
などなど、いろんな要素が組み合わさってできています。
文章を書いたり、イラストを描いたり、写真をとったり、
作った素材を組み合わせて、雑誌のページができあがります。
ではでは、この素材を作るまでにどんな工程が待っているのでしょう……👇
スタートは相談から
「放送中のくろごさん」が完成した翌月の8月からデザインブックの制作がスタートしました。
教授と相談しながら方向性を決めていきます。
最初はファンブック的なのを作ろうとしていたのですが、教授と話しながら
「ゆくも文庫の読者はもちろん、
読んだことのない人も楽しめるものにしよう」
となり、ファンブック的要素は薄れて知的好奇心の部分をメインに作ることになりました。
色々やりたいことがまとまらなくて、ここまで整理するのに1ヶ月くらいかかってんですよね〜。
時間かけすぎたけど、ここで見切り発車せずにターゲットやコンセプトを明確にしてて良かった。本当に。教授ありがとう。
ラフ1
「小説に出てきた製本方法を、家でできるやり方で紹介するコーナー」
ってどう雑誌にしよかな〜?💭🤔
って考えながら最初に書いたラフです。
この段階では、写真とかイラストを使ってマンガ形式みたいにまとめよ〜くらいしか考えてません。
ほんとに何も考えてないので、メイキング部分が片ページで完結すると思っているのが浅はかですね。
台割
ラフを全コーナー書いてから、台割という雑誌全体の設計図をつくることを思い出しました。
台割っていうのはこんな感じ👇に、どのコーナーに何ページ、全体で何ページになるよねっていうのを一目で分かるようにするための設計図です。
台割を書いて、
コーナーの最初のページは左に来るようにしよう!
と決めました。
前のコーナーを読み終わってすぐ次のコーナーが目に入るようにした方が、飽きずに読めるかも〜っていう試みです。
台割で全体を見て、このコーナーはコンセプトとズレるかもな〜、読者さんが混乱するかもな〜って教授に指摘されたとこはガラッと変えたりしてます。
ラフ2
台割を作ってから書き直したラフです。
コーナーの説明を最初にどこまですればいいのか、小説の設定はどこまで持ってくるか、悩みながら作っていました。😩
👇この段階では主人公の妹が出てきてややこしくなってますね……
小説じゃなくてイラスト本を作ろうとしてるのも、原作から外れてきたのでここら辺は最終的に変わっています。
(書き下ろした小説を用意してね! より、お絵描きした紙の方が身近かな……って思って……)
テキストを書き出す
絵を一緒に考えるの大変だから、先に文章だけ書いたほうがいいんじゃない?という友達のアドバイスを受けて、そっからテキストだけ書き出したやつです。👇
(別に読まんくていいよ)
文章だけの方が、必要な情報だけ抜き出して書ける!!
このやり方、めっちゃ良かった!!
私は脳のキャパがめちゃ狭い人種だから、レイアウト考えながら文章考えるのはハードだったんだな〜!!学び〜!!
テキストレイアウト
書き出した文章を、紙のどこに置くか確認します。
なんとなくテキトーに置いてるだけです。
最終的な完成形がうまく見えなくて「このやり方でええんかな……」って不安になる作業でした。
イラストラフ
テキストレイアウトを印刷して、そこにアナログでイラストのラフを描きます。
ラフはアナログ派です。
実際に雑誌になるサイズそのままで描いた方がイメージ掴みやすいし、印刷した時の「思ったよりデカすぎ・小さすぎ」問題を避けれますの👍
オススメ!!
トンマナを決める
デザインの色とか雰囲気を決めることを「トンマナ」って言います。
なるべくコーナーごとに雰囲気が変わるように色を設定しました。
幅広い方が読んでて飽きがこないかな〜っていうのと、ページをパラパラめくったときにどれかひとつでも興味を持ってくれたらいいな、っていう作戦です。
ここには載せてませんが、参考画像とかも集めてロゴのイメージを固めていきます。
ちなみに、もくじのページの色は各コーナーから色を1色ずつ持ってきた6色で町を作っています🌈
素材を作る
ここまできて、やっと!
素材をガンガン作っていきます!!
ロゴ作って、イラストを描いて、手タレをお願いして、教室にスタジオ作って撮影して、マンガ作って、アイコン作って、背景作って、フォントを検討して……
ひたすら手を動かせるか、時間に勝てるか勝負!!
仮完成
そしてできたのが、こちらです。
この時点で確か12月上旬。印刷まであと1週間もないって感じです。
こっから!!
この作ったのをぶっ壊していきます!!😄✊💥
教授や友達に見せまくって、
「ここ読みづらいよ〜」
「読む順番が分からんかった」
「元気がないよぉ」
みたいな指摘をもらった箇所を作り直していきます。
完成!!
最終的な完成形はこちら!
小説作り上げた時は、もっとテンションぶち上がるだろ!😎🤘🪩
って吹っ切ることで、マンガの勢いも出たのが良かったです。
右のページも何回も友達に見せてアドバイスをもらって、
片ページ丸ごと「頼み方について」作り直したことで
伝わるものにはなったんじゃないかな!? どうだろ!?
(みんなも卒制で忙しいのに、快く見てくれてほんとありがとう……ありがとう……😭)
👆こんなことを40ページ分繰り返しまして、
「ゆくも文庫の! デザインブック」は完成いたしました。
完成して良かった……ほんとに、全てがギッリギリだった……ほぼ運でできてます……。
まあでも! 反省点は多々あれど! それも含めて実力なのでな!
アウトプットはまだまだ拙いけど、コンセプト部分は胸を張れるものになりました!
ありがとうございました!
卒展のお知らせ
石川県の21世紀美術館で、2月23日〜3月1日まで卒業制作展があります。
そこでお手にとって見てもらえるたぶん最後のチャンスなので、もし良かったらお近くの方は足を運んでいただけると嬉しいです。
入場無料! 卒展、マジで楽しいから気になったらぜひ!
油絵とか環境デザインとか「美術館」って感じなのに、うちの視覚デザインだけ「ヴィレヴァン」って感じで面白いです。
また、2月23日、26日は一般公開のプレゼンも行う予定です。
私の出番は両日15:30ごろからになります。
当日の10時から配布される整理券をお持ちいただいたら、どなたでも無料で見ることができるので、もし良かったらこちらもよろしくお願いいたします。☺️
ゆくも文庫の広報担当のゆくもさんがプレゼンを行います。
私だけじゃなくて! みんなプレゼンマジで上手いから、本当面白いと思う!!