のこされたもの[1400]
#あの選択をしたから
自分史をまじえて、「あの選択」を語った。
誰かの道標になれたら、そう思ったから。
頑張って、ひとつも漏らさぬように言葉を紡いだ。
だけど。少なくとも自分の場合は、
それは後からこじつけたものに感じられた。
後日談だったり、思い返せばだったり。
そんな強い意志も熱い信念も持ち合わせていなかった。
あの選択を重ねてきて、よかった?
今に100%満足と言えるのは、あまりに幸せ者だろうか。
輪郭をなぞる。
家庭環境がめちゃくちゃに悪かった。
別に何もしなかった。
相談も、逃げ隠れも、何一つ行動を起こさなかった。
口がきけなかった。いじめられた。
勉強もできなかった。いろんな検査をした。
それでも、友達はいた。先生に可愛がられていた。
モテたりなんかもした。
テレビの中は、どこかに存在して
大人になれば誰もが先生か親になって
半径2kmの球体が世界だと、そう思っていた。
変わり映えしない日常/日々、変化している
なりたい職業ができた。
投資してもらえないから、早々に諦めた。
納得はしていないが、状況を変えようとも思わなかった。
素敵だと思う人ができた。
「好きだ」と伝えると、いつも「ありがとう」と返した。
彼女は、『自殺配信』をのこした。
逃げるように、学校を辞め、街を出た。
何もできないのかなあ。意味なんてないのか?
ところで、不満も悔しさも絶望もない。
そんな人生。
『まぁ、どうでもいっか。』
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昔からそうだった。
それなりに笑って暮らしてきた。
それなりに誰かを傷つけてきた。
可哀想選手権で優勝して、悲劇のヒロインの選考を勝ち抜いて、
世界一不幸な美少女になって。たくさん自慢するんだ。
はたまた、誰からも愛されて、たくさんの人を笑顔にできて、
いつも明るくて、知的で、上品で、気配り上手で。
ちょっとダサい生き様
「私だけの選択」なんて、突出した過去なんて、
声高に言う勇気も気力も何にもない。
上昇志向とか、ハングリー精神とか、
そういうのは持ち合わせていない。
自己肯定感は、まあまあ高くて
現状にも、それなりに満足して
未来にも、ある程度期待していて
欲しいものも思いつかず、あってもなくても影響を受けない。
ロボットみたいだね〜なんて言われ慣れて。
正直なところ、将来の夢とか、野望とか、
そういったものは、間違いなく輝いている。求められている。
心から楽しんで、歯を食いしばるほど悔しくて、
どうしてもやってみたくて、譲れなくて…
うーん、やっぱりちょっと羨ましいかも?
口先だけか、特段変わりたいとも思わない。
まあまあまあ、大丈夫だよって。
言える立場にないかもしれない。なりたい姿じゃないかもしれない。
それでも、こういう参加の仕方があってもいいのかなと思ったから、
このフォーマットで書き進めました。
これといって、「意図した選択」はしてこなかった。
流れに身を任せて、吸い込まれるように、追いかけられていた。
『選択をしないという、選択』
なんて、カッコつけちゃって。
ギャグにもシリアスにも振り切れず、
今日も、のうのうとやってますよ。
あとがき。唯一の指標とか。
これでも、なにも感じていないわけではないのだと。
矜持たる矜持は、ひとつだけ。
ヒトとして生まれたからには、ヒトで居続けたい。
知的好奇心を放出してみる。考えることをやめない。アイデアを形にする。
明日も、面白いことを見つけ出すぞ〜