偶像[400]
君の雰囲気によく似てて、
君の大人になった姿なんて見たことないのに
初めましてと名刺を渡されても
それはよくある名字だから。
なんて言い訳ぶって、正当化して
惹かれてしまったのは事実なのに
僕はそれでよかったの
君じゃ、なくてよかったのか
思い知らされるようで嫌いだ。
きっと漫画だったら、心の内が相手にバレて
この葛藤もただの盛り上げ役で
新しい出会いに囲まれ
僕は一歩一歩と前へ進んでいくんだ。
でも。ここは漫画じゃないから。
もう会いたくない。知りたくない。名前なんて呼びたくない。
だって、別人なんだよ。わかってるのに。
それでもどこかに君の面影を、偽りの思い出を探してしまう。
そんなのもう堪えられない。苦しいよ。
僕が好きなのは、他のだれでもない君なのに。そうでしょ。
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