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taecoara
大人になってしまっても [400]
いつの間にかお酒を飲むようになっていた。
居心地の良い友人は『アラフォー』ばかりだ。
出会いの場なんて
職場しかないのだから。
仕方がない。
そう言い切れない。
小学生の頃も、中学生の頃も、高校生の頃も
いつだって自分より15も20も
上の人にばかり心を開いていた。
歳の離れた人は優しくしてくれる。
何もしなくてもよくしてくれる。
未だ、子供でいたいだけだ。
思春期を迎えたあたりから
それは顕著だった。
同年代が「性の対象」として
女子・男子を区別し始めた。
恋愛が人間を支配した。
わたしは、子供でいたかった。
存在するだけで愛される
性別を認識しなくて済む
子供でいられる気がした。
恋情ではない優しさ、親しさの距離感、
慈しみの瞳も、大きな身体も、
ただ、年下だからと
「庇護」される感覚が好きだった。
ありのままの自分でいられる気がした。
家庭を築いていて
歳の近い子供がいて
そんな話を聞ける安心感が好きだった。
ずっと「友人」でいられる気がした。
いつでも尋ねたら答えてくれる。
なんでも聞かれたら話してあげる。
この時間が、この関係性が、
いつまでも続いていく、
そんな気がしていた。
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