先生のお話ってやつ
まずは、娘ちゃんが通っていた公立幼稚園で真面目にPTA活動に参加していたときの話、入園式のお茶係をしたときの話です。あれ、まだあるんですかね、偉い人たちに「コーヒー、紅茶、緑茶、どれをお持ちしましょうか」なんて尋ねる、時代遅れのあれ。インスタントやティーバッグなんだし、自分でやれよ大人だろ、ってやつ。若い(自分で言う)お母さんたちに「おすすめは何ですか?なんてね、あっはっは」と返してくださる方よりも「いや結構です」と目も合わさずに断ってくださる方に断然好感を持ちましたね。
話が逸れました。
入園式開始前に、園長先生が来賓の方々に「本日は雨の中」と始まったお話は、「この幼稚園は今年度で閉園し、私立になることが決まっています。二年間の保育期間に、大きな環境の変化が伴います。そのことをご存じの上で入園を決めてくださった方々に、心からの感謝とお祝いをお伝えする式にしたいと思っております」というような内容でした。全員の目を見てお話されていたのも印象的でした。もう、ほんと、好きー!
子供の頃は「先生のおはなし」という音が響くと、地面が砂なら「来ました、お絵かきタイム」と思ったし、体育館であれば床には何も描けないので「脳内まんがタイム、コマ割りから吹き出しの位置まで正確に読みましょう」と思ったものですが、大人になってからは先生のお話を真面目に聞いたり読んだりするようになりました。世代が近い方の言葉だからなのか、本当に面白いからなのか。
娘ちゃんが現在通っている小学校の校長先生のお話は、お兄ちゃんの卒業式の話(AIに負けない系の本の話)も、弟の入学式の話(ぬいぐるみから始祖鳥の絵まで使った動物クイズ)も、真面目に聞いて、というか、面白かったので覚えています。娘ちゃんの話だと、校長先生は毎回クイズを出してくれるそうです。えー、いいなー。
「校長先生がね、心では何を思っても自由だって言ってた」と何かの折に話してくれた娘ちゃん。先生ありがとう、私の心も、とても自由になりました。私が「変な人だな」と思われても、それは思う人たちの自由だということですね。おそらく「しかし何を言っても良いわけではない」と続いたのかもしれませんが、往々にして、心の声は頻繁に漏れ出てしまうものですよね。
先日、ひょんなことから(ひょんって何だろう、と言ったのは誰だったか、ドラマだったか)文通が再開した、中学生のときの塾の先生、現・遠くの学校の校長先生のお手紙には「仕事柄、挨拶をしたり文章を書いたりする機会が多いですが、苦手です」と書かれていましたが、毎度素敵なお手紙なので、絶対面白いはずなんですよね。機会があれば拝聴したいものです…どんな機会なのか…息子が「あの高校に通いたい!」的な…飛行機で数時間の…国内留学…?
「先生のおはなし」が得意です!という先生のおはなしは、あまり面白くなさそうだとも思うのですが、偏見かしら。私は手紙を書くのが本当に苦手だし、その先生宛てに書いた自分の手紙は、何度読み返してもつまらないなと思います。このnoteも…?まあ、妄想会話シリーズは、自分で読んでても面白いなと思いますけれども。自分で言う。あれは私の友人が面白いんですよね。