アンバサダー下書き
ぷりぷりぷりぷりんと申します。千葉で読む将をしております。最近買った本は先崎学『将棋指しの腹のうち』、続きが読みたいのにどこかにいっちゃった本は『名人に香車を引いた男 : 升田幸三自伝』です。棋力は近所の道場で6級、分かりにくくいうと、陣痛の合間に渡辺明『爽快! 3手詰トレーニング200』が一問も解けない程度です。
今回の企画に応募した後に、初めて他の棋書のアンバサダー記事を読みました。私は自分の無鉄砲さに、あと何回びっくりするのかしら、と怯みましたが、せっかくの機会ですので頑張って書いてみます!
『5秒で解きたい3手詰』著者の小田切秀人さんのお名前は『羽生善治のこども将棋』シリーズで存じておりました。本書の3手詰は、配置をせまく駒を少なくして解答意欲を高めるねらいがあるとのこと。確かに、どこを開いても取り掛かりやすそう…と言いたいところですが、私は慎重派なので、まずは本当の本当に5秒で解けそうなものを選びます。
「持ち駒を打つ順番を考える」問題19、問題20は、盤面には玉と歩のみ、持ち駒は飛車と銀のみ、非常にシンプルで魅力的です。
分類されたパターンは、そのまま3手詰のヒントにもなっていて、先の「持ち駒を打つ順番を考える」がそれに当たります。にも関わらず、問題19は15秒、問題20は25秒かかりました。本書の題名から「5秒で解けるようになりたいよね?」という圧を感じます。なりたいよ!
ところで、本書は見開きの左側上段下段が問題となっていて、ページをめくると解答が載っているという構成なのですが、例えば「取らせて逃げ道をふさぐ」問題73、問題74の解答は、上段が「飛を成る前に」、下段が「角を成る前に」というセットになっています。このように盤面や解答がなんとなく対になっているものがあると、ちょっと嬉しくなりませんか。
昔お世話になった近所の将棋道場では、席主作の詰将棋プリントを解く時間がありました。詰め上がり図が同じになる1手詰と3手詰でセットになっていたのを思い出します。久しぶりに道場を訪れた折、「全然指してないから弱くなっちゃった」と呟く息子に、席主が「将棋は簡単に弱くならないよ」と言葉をかけてくださいました。簡単に強くなれないけれど、簡単に弱くもならないよ、その言葉を胸に、今後も細々と鍛錬していきたいと思います。いい話だな。