マックパックの「1973 GECKO」
ニュージーランドのアウトドア・ブランドMacpac(マックパック)。耐久性・耐水性が高く、ポリウレタンコーティングされていないので加水分解の心配もないAZTECという独自素材によるリュックがよく知られています。このAZTECを使用した日本での人気モデルのひとつ、GECKO(ゲッコ)を、創業当時のモデルを参考に復元したのがこの1973 GECKOです。現行のモデルと容量はほぼ同じ34リットルですが、昔のロゴが使われ、デザインもレトロなものになっています。
これは、マックパックが2013年に創業40周年を記念して発売したもの。同じく1973復刻モデルとしては「1973セロー」もありますが、格好良さはやはりGECKOに軍配が上がります(と自分では思ってます)。発売時から流通量はあまり多くなかったようで、オークションサイトでも中古品が出品されているのはたまにしか目にしません。
復刻版ということで機能は限られているところもあり、例えばアウトドア向けのこのサイズのリュックでは現在なら必須と言えるチェストベルトやウエストベルトはついていません。また、背面部分も通気性を意識した作りにはなっていません。
機能性だけを考えると他によりよいリュックはたくさんあるのですが、この1973GECKOには、使う楽しさや愛着を感じさせる魅力があります。私はひと目でデザインが気に入り、このリュックを入手しました。毎日のように使うということはなくとも、加水分解のないAZTEC素材で作られているだけに、ポリウレタンコーティングをしている他の一般的なリュックよりもずっと長い付き合いができるはずです。ペラペラではないしっかりした素材が使われていながら重量が1kg弱と比較的軽量なところも気に入っています。金具の変色や錆びなどを少しずつ手入れしながら使っていくつもりです。
ザックの構造はごくシンプルです。ずとんと大きなメインの気室があり、両サイドには外側からアクセスするジッパー式のポケットがあります。
このサイドポケットはかなり大きくて、入れようと思えば2リットルのペットボトルも収まります。まあ、実際にはあまり重いものを入れると左右のバランスが悪くなるので、もっと小さな水筒や折りたたみ傘、折りたたんだ上着などを入れることが多いです。
ポケットはもう一つ、雨蓋のところにもあります。ここは、小物を入れるのに便利な場所です。
メイン気室へのアクセスは、両側の金具のストラップを緩めて雨蓋を開けると、巾着状の開け口があります。メイン気室から素早くものを出し入れするには、多少の慣れが必要です。また、巾着タイプの口は開け閉めの際に伸ばしたり折りたたまれたりが繰り返されるので、どうしても使っているうちに傷みが生じてきます。ただ、使われている素材自体はしっかりしているので、まだまだ長持ちさせられるはずです。
今回は、私のお気に入りのザックを紹介しました。このザックはこれからも大切に使っていきますが、2023年、マックパックが創業50周年を迎えるときにまたこうした復刻版の企画を行ってくれるのかというのも、いまから気になるところです。
最後に、1973GECKOが発売された際のgearedとa-kimamaの紹介記事へのリンクを参考に載せておきます。