マックパックのトレランザック「Amp 12 Hour」
マックパックは、とても好きなリュックメーカーです。シンプルでいて質実剛健なリュックを数多く送り出しているブランド、というのがマックパックに対する私の印象です。先日のエントリでレトロな復刻リュック「1973 GECKO」を紹介しましたが、今回はマックパックによるトレイルラン用リュック「Amp 12 Hour」について書きます。
実はこのAmp 12 Hour、現行モデルは日本では公式販売されていません。日本ではゴールドウィンがマックパックの代理店として販売の窓口になっていますが、本国ニュージーランドで販売されているマックパックの製品を皆日本でも販売しているわけではありません。ニュージーランドでは何十種類と販売されているマックパックの衣料が日本では全く販売されていないのがその代表的な例ですが、リュックの中でもAmp 12 Hourのように販売されていないものもあります(どうやら、何年か前には以前のモデルが日本で公式販売されていたことはあったようです)。
一方で、現在のGECKOやKauriといった日本でも人気モデルはニュージーランドでは販売されていないようで、どうもゴールドウィンが音頭を取って日本市場向けに開発・販売している製品のようです。こうしたことは同じくゴールドウィンが代理店となっているノースフェイスの製品でも起きていて、それはそれで非常に興味深いことなのですが、今回の本題とは違うのでとりあえずこの辺りまでにしておきます。
さて、現行のAmp 12 Hourですが、以前の8リットルから少し容量が減って7リットルになっています。マックパックらしい、余分なところのないシンプルで頑丈そうなリュックです。ニュージーランドの公式サイトに出ている製品説明(英文はこちら)によると、特徴として以下のような点が挙げられています。
・Titan Grid コーデュラナイロンを使用
・成形フォームにメッシュを施したバックパネル
・軽くパッドの入ったハーネスとヒップベルト
・ハイドレーション対応
など。
480gと、この容量のトレランザックにしては重さがありますが、その分作りがしっかりしていて、注意して取り扱わないととジッパーが壊れたり布地に穴が開いたりしてしまいそう、といった繊細さは感じられません。トレイルラン用のリュックではあまり見かけないコーデュラナイロンを素材に使っているのも、頑丈さを重視していることの表われでしょう。
デザインはシンプルそのものです。メインのジッパー気室に加えて、外側にメッシュの大きなポケットがあり、脱いだジャケットなどを突っ込めるようになっています。
メイン気室の中にはジッパー付きの小物入れが。
ショルダーハーネスの側はこんな感じ。チェストストラップは高さを変えることができます。また、左胸のハーネスには小さなメッシュポケットがあり、専用のウォーターボトルを入れることができます。
このウォーターボトルがまた可愛らしいのです。普通の500mlペットボトルなどはこの胸ポケットには入りません。レイドライトの300mlボトルと、Amp 12 Hourの専用ボトルを並べてみました。小ささがわかるかと思います。水分はハイドレーションで補給してね、ということなのでしょう。
ヒップベルトは両サイドにジッパー付きのポケットがついています。エネルギー補給用のジェルなどはここに収納できます。
480gと重量はありますが、背負って「重いなあ」と感じることは私はありませんでした。荷物を少なめにし、身軽に山道を行くために頑丈で信頼できるリュックを使いたい、という人にはとても向いている一品だと思います。