第5章 長崎 ⑤「もっと講話しようよ!」
だから、私は提案したい。
まず最初に、長崎原爆資料館での講話の機会を増やすことだ。
現在原爆資料館では月に二度、第二木曜日と第四日曜日に定期講話をやっている。これは、主に資料館を訪れた人に向けたもので、講話者の友人・知人も見に来る。
講話デビューをした証言者なら誰でもできる。定期講話は1時間、2人の証言者が30分ずつ講話を行う。
私達証言者が原爆資料館で講話をするのはこの機会くらいだ。長崎にはまだ、証言者が常住して、持ち回りで講話をする機会がない。せっかく資料館を訪れる人が多いのだから、月に一度と言わず少なくとも週に一度、午前午後と定期講話をやってもいいのではないか。
そうすることで、証言者自身のスキルアップができるし、多くの証言者が講話する機会を持つことになる。人前に出るにあたって、場数を踏むということは非常に大事なのだ。
また、海外からの訪問者も多いので、英語や中国語などの外国語講話も併せてやるべきだと思う。外国語はハードルが高いが、最低2か国語で講話ができる証言者を養成して講話の場を作り、聴衆との対話もできればより良いと考えている。
だから私はまず「定期講話の回数を増やし、同時に外国語講話の場も新たに設ける」ということを提案し、自分も英語での講話をしたい。
ちなみに広島の原爆資料館では、被爆体験伝承者による講話が日本語版と英語版で毎日行われている。この点でも広島と長崎の差をありありと見せつけられるのが個人的には大変残念だと感じている。
http://hpmmuseum.jp/modules/info/index.php?action=PageView&page_id=148
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