2022/3/27 レッスン記録〜「縦ノリ」の封印を解く

クロプシュ1巻 d-moll
ウェーバー協奏曲第2番 前半

1週間以上経ってのレッスン記録。どうしても残しておきたい事があってnoteに記録しておく。

クロプシュd-mollひと通り吹いた後、師匠から「宿題」を申し渡される。「今から指定するフレーズを反復練習しましょう。そうだな…100回!」
それがこの2つ。70番と75番。

どちらもうまくいかない自覚はあったフレーズ。
師匠曰く「やりたい事に指がついて行ってない感じがする。これは反復練習で自分で身につけるしかない。」

で、1週間経っているので、ちゃんと宿題をこなしている途中な訳だ。まとまった練習時間が取れなかったので、どちらのフレーズも70回ずつと言ったところ。
・ラのキー→人差し指トーンホール
・解放→親指及びレジスターキー
この動きが苦手な自覚はあった。反復練習の中で、具体的に何がどうなって不必要な音が出たりあるいは理想の音が出なかったり(要するにうまくいっていない)のかが見えてきて、その対策が指や身体に馴染みつつあるところだ。
そしてもう一つ気づいたのが左手の薬指に必要以上の力みがあった事だ。どうやら特に解放音辺りの運指で無意識的な癖で楽器を支えていたらしい。だから動きがぎこちなくなっていた。これに気づいてから精度がグッと上がった。

さて、タイトルの縦ノリについて。
これは演奏する時に身体で上下にリズムを取る動き、ペコちゃん人形のように…と言って通じるだろうか。昔からあまり良くない動きとされてきたし、かつて私自身、見た目に美しくないなぁと思って「封印」し、もはや封印したことさえ忘れていた。
で、ウェーバー協奏曲第2番のこのようなフレーズ。

軽やかなスキップするような?フレーズ。なのに前に進まずぎこちない演奏になっていた。私自身は指の動きとタンギングの問題だと考えていたのだが、師匠よりこんな提案を受けた。

「敢えて縦ノリで身体でリズムを取って吹いてみて」

えっ?禁断の縦ノリ⁉︎
一瞬戸惑うも、やってみるのみ。

〜〜〜〜♪  …!

自分でも驚くほどにスムーズに音楽が流れた。
「このフレーズはリズミカルな、どちらかと言えば縦のフレーズでしょ?なのに、ゆこりらんさんの身体は吹きながら振り子みたいな横の動きをしてたんです。ゆこりらんさんの場合は、身体でリズムやフレーズを取る事が効果的なようです。」

縦ノリの動きが良くないとされる理由はおそらくは、特に経験が浅いうちは、ペコちゃん人形のような首が上下に動くとか、あるいは腕が上下に動くとかになりやすく、その動きだと楽器の構えと口の位置や角度が変わりやすいからだろう。アンブシュアが揺られれば当然つられて音も揺れてしまう。
しかし、アンブシュアの安定感があって、動きの大小、そして動く部位がコントロールできれば音は揺れない。さらには演奏としても良くなったのならば封印する必要は全くない。かつてデメリットが大きかったことが、今や有効になる、驚くような体験だった。

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