イギリスの学食がほとんど苦行だった件。
断言しよう。
日本は、世界一と言っていいほど食に恵まれている。
日本にいながら世界の料理も味わえる。
お米はおいしいし、水も世界一おいしい。
イギリス留学して一番こたえたのは、その食事のまずさ…。
ホームシックにはならなかったけど、食事だけはいつも日本の食事が恋しかった。
まず渡英し、語学学校に半年ほど通った。
ホストファミリーのお世話になったのだが、食事の時間がまったく楽しみではなかった。
とりあえず、いつもいもが出てきたことは覚えている。
食事がおいしくないのでチョコレートビスケットや、ポテトチップスを買ってきて食べていた。
そのせいでイギリスに渡ってから何年かかけて激太りすることになる…。
パブリックスクール(イギリスの寮制学校)に入学してからは、ちょっとは良くなったかというと、そんなに変わらなかった。
いつもcold meat(冷たい薄く切った肉。タルキーや、ビーフ)とじゃがいも、という感じ。
朝昼晩だからきつかったのなんのって…!!
朝は、画像のようにトーストとビーンズ(豆)、ベーコン、ソーセージ、卵料理。
この豆が私は好きじゃなかった。記憶違いでなければ毎日出ていた。
しかも、ダイニングルームに行って食事を取るのだが、当然ひとりで行くひとはほとんどいない。
友人と連れ立って行くのである。
なんとかイギリス人か、ルームメイトの香港人を捕まえて一緒に行ったとしても、イギリス人なら英語、香港人なら広東語が飛び交う中で何ひとつ会話を理解できない環境でひとり耐えることになる。
香港人に英語でしゃべれ、と言っても無駄。
彼らにそんな配慮は期待してはいけない。
最初のほうはほとんど英語がわからないので、当然発言もできない。
一言も発しない。いや、発せない。
そんなつまらない人間と一緒にご飯に行きたいというイギリス人がいると思う?
いや。よほどの世話好きでないと一緒に行ってくれない。
若いってことは、おしゃべりしたい時期。
ゴシップも好きだ。ご飯時はかっこうの情報交換の場なのである。
イギリス人達が楽しそうに早口で談笑するなか、理解してないのに合わせてちょっと笑うか、もう完全にあきらめて食に集中するかしかない。
しかも、その食事はおいしくない。
そんな状態なので、学食の味はいっそう味気ないものとなる。
留学を考えている人が聞いたらちょっと怖くなるかな?
ちょっと脅かしすぎたかもしれない。
あまりに学食がプレッシャーすぎて、ダイエットと称して夕食を取らなかったこともしばしば。
今も思い出すと胸にビターなものが走る…
あなたの性格にもよるが、最初はそんなものと思った方が良い。
大学生ならちょっと事情は違い、ひとりご飯でも平気かもしれない。
外で食べるのも自由だろう。
でも、10代のパブリックスクール生ではそうはいかず、毎日ひとりはかなり心細いもの。
下の学年(14〜16歳のGCSEコース)のうちは、学食は必須だろう。
特に、パブリックスクールはど田舎にあるのでお菓子を買いに行くことやレストランに行くことも結構ハードルが高い。
先生にも許可を取る必要があるので、勝手にちょっと行って買ってきます、ということはできない。
学校にもよるかと思うが、学年が上がると(16~18歳のSixth form)になると、私の学校ではダイニングルームへ行って夕食を取ることは自由選択になった。
まあ、その分ちゃんと食費は取られるんだけど。
学食にはほとんど行かず、寮のキッチンでみな思い思いの自国料理などを作って食べてた。
一緒に作ったりそれをふるまい合ったり、楽しみのひとつだった。
最近はロンドンのレストランはおいしいお店が増えてきたそう。
数年前、旅行でイギリスへ行った時もそう感じた。
まあ何にせよ、学食には期待しない方が良いだろう。
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