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モロッコで生牡蠣食べてみた

次の目的地、ハッサン塔まで徒歩25分。のんびり歩くことにした。これが大正解だった。途中でマーケットにたまたま出会い、屋台で魚のサンドイッチと生牡蠣を購入。

生牡蠣は朝からテーブルに並べられているであろうものを、洗ってない手でこじ開けて、レモンをかけて提供してくれるスタイル。笑

1個150円で値段は安いが、少しというか、正直かなり怖かった。
けれど、食べた瞬間、久しぶりの新鮮な海の味に涙が出そうになるほど美味しかった。

あれから2週間経っているが、まだお腹は大丈夫だ。

氷とかで冷やされてない生牡蠣。笑


【ハッサン塔での夕方】
ハッサン塔に到着したときにはすでに夕方。次の目的地、サラコルニアへ急ぐことに。

配車アプリを使かったが、支払いの時に細かい現金がないことに気づく。運転手さんは優しく「次でいいよ」と言ってくれた。なんとか手持ちのお金をかき集めて支払いをするが、30円ほど足りなかった。それでも笑顔で許してくれた。本当に親切な人だった。

写真映えするので一生懸命写真を撮る


【サラコルニアでの出来事】
サラコルニアの入り口で入場料を支払おうとすると、初め「25ディルハム(380円)」と言われた。
記載されている値段と明らかに違ったので、「そんな安いの?」と聞くと年齢を聞かれる。
「34歳。」と答えると、「24歳?」と何度も聞き返される。再度「34歳だよ。」と伝えると、チケット料金が「75ディルハム(約1125円)」に値上がり。

どうやら学生料金と間違えられていたらしい。笑

若く見られるのは嬉しいけど、学生は微妙かも。
でもやっぱりちょっとは嬉しい。笑

エントランスがもう素敵


中に入ると、古代ローマの遺跡が広がっていた。パン屋や学校、銭湯の跡地があり、当時の生活に思いを馳せる。

そんな中、スタッフに何度か「ハロー、マダム。」と声をかけられた。学生のように見られた私も、『マダム』と呼ばれると、なんだか貴婦人になった気分でちょっと気持ちが良かった。

テルマエロマエの世界


【帰り道と新たな冒険】
夜になる前に帰ることに。配車アプリを使い慣れていたのでスムーズに移動できた。
少し自信がついたので、券売機で電車のチケットを購入。今回はなぜかスムーズに購入出来て、しかも行きより安かった。
しかし、よく見ると乗り換えが必要なチケットだった。さらに数字がアラビア語で書かれている。どうやら冒険はまだ終わらないらしい。

電車に乗り込むと、行きの倍ほどの人がいた。行きと同じランクの切符のはずが、今回は座れなかった。アラビア語で書かれているので、なぜ座れないのかもよく分からなかった。

1時間立ちっぱなしを覚悟して、宙をうつろに眺めたが、運良く次の駅で席が空き、座ることが出来た。
座った瞬間、疲れ切った足がシートに沈んでいくようだった。

激混みの車内


【夜のピザと考えたこと】
最寄り駅に着く頃には、もうヘトヘト。

適当にローカルフード店に駆け込み、ピザを注文する。しかし、900円もした上に、食べきれなかった。仕方がないので、持ち帰ってホームレスに渡そうと考えた。
店を出るとすぐ、歯のほとんどない30代くらいの男性に「何かくれ。」と声をかけられた。ピザを渡すと、彼は「センキューセンキュー」と真っ直ぐな目で見つめてきた。

手を合わせて笑いながら近づいてくるので、少し怖くなり、逃げるようにその場を去った。

これが正しいことか一瞬分からなくなったが、彼がピザを食べて少しでも元気を取り戻してくれたら嬉しいと思った。

モロッコのピザは美味しい


食べ物やお金を直接ホームレスに渡すのは、本当に難しい問題だと改めて考えさせられた。

エジプトで会ったエリートマン男性は、貧しそうな人に積極的にお金を配っていた。彼の信仰するヒンドゥー教では、恵まれない人にお金を渡すのが良い行いとされているからだ。

一方で、エジプトで友達になった他のエリートマン男性は、お金を要求されても決してお金を渡さず、代わりにボランティア活動や施設への寄付を選んでいた。彼曰く、「直接お金を渡すと、人が働かなくなるから。」だそうだ。

私自身も、どうすべきか最初は分からず、試行錯誤を繰り返した。お金や食べ物を渡したこともあれば、何もしなかったこともある。ただ一つ今のところ見えてきたのは、私にとって最も大切なのは「幸せを渡すこと」だということ。

お金ではなく、美味しい食べ物や笑顔、楽しい会話など、一緒に幸せな瞬間を作ることが、私にできる一番のことだと思っている。

ハートの飛行機雲


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