Marine Border Parasol
初めまして、こんにちは。ゆーこのです。
前回の梨子のソロ曲の続いて、2つ目として今回はMarine Border Parasolについて書かせていただきました。全力で駆け抜けてきた日々が終わりを告げることへの寂しさを感じつつも、次への場所への期待を胸に前に進み続けるAqours、今までの出会いと次の新しい季節へと踏み出す2年生の楽曲です。一つ一つの歌詞に触れながら話していきます。
1番
音乃木坂からピアノで上手くいかず引っ越して環境を変えることで何か掴めるかもしれないと転校してきた梨子が、3人で海の音を聴きにいったあの瞬間を思い出させますね。「水の中揺れる太陽」→梨子が迷いで揺れ動く心情を表しているかのように感じます。
海の音が聴こえて喜び合った。あの時はそれで自分たちの中の「輝き」が見えたと思い込んでいた。。最初の3人ライブやその後の6人でのライブも成功し、あの時は自分たちの「輝き」が何なのか分かっていた「つもり」だった。でも現実は厳しく、東京で行ったライブは0という結果で、予選を優勝しても学校は救えなかった。掴めていたはずの輝きもこぼれ落ちてしまった。千歌は東京で0という結果に終わったあの時、最初はしょうがないと、誰よりも悔しいと思っていたけどリーダーである自分が泣いちゃダメだと悔しい気持ちを無理やり押し殺していた。でも次の日にみんなの前で本音で泣きながら悔しいと言った、けどここで終わらせたくないと。閉校が決まった後も探すことを諦めかけた「輝き」を見つけようと浦の星のみんなの後押しもありつつ、最後まで足掻いて足掻いて足掻いた。リーダーである高海千歌が歌うからこそ重みを感じるような歌詞ですね。
「こぼれてしまう」という歌詞がありますが、僕にとっては決してそんなことはないと今だからこそ思います。この全てが終わってからこの子たち自身たちの「輝き」が何なのか気づきまたした。千歌は全力で駆け抜けてきた日々全てが「輝き」だったんだと。学校は救えなかった、けど優勝によってAqoursという存在を胸に刻み込んだ。この曲は劇場版の少し前の曲で劇場版の浦の星の校門前で千歌がみんなに言ったシーンを思い出して欲しいです。
「全部、全部、全部ここにある!ここに残っている、0には絶対ならないんだよ。わたしたちの中に残って、ずっとそばにいる。ずっと一緒に歩いていく。全部、私たちの一部なんだよ。」
こぼれ落ちたように見えて、この子たちの中にずっと残り続けているということを。
空と海の色が溶け合って見えなくなるぐらいカモメがどこまでも遠く飛んで行ったという意味でしょうか。僕の考えなのですが3年生から受け取ったメッセージのようにも聞こえました。誰よりも自由で自分たちの道を切り拓いていく姿、卒業と同時にまた新しい場所へとどこまでも進む3年生、どこまでも自由に飛んでいくカモメを見て彼女たちと重ねたように感じました。
内浦の景色は何年先も同じ景色が続いていくはずです。見慣れたこの景色に目新しいものは何もないかもしれない。ですがこの子たちが輝きを求め続ける限り、夢の色や形はずっと変わり続けます。風の向き、景色が変わろうと変わらなくてもAqoursの進むべき道はいつも変わりません。
公式のファンブックでも梨子がそのようなことを語ってくれていました(松月さんに置いてあったファンブックをサラッと読んだだけなのであまりはっきりとは覚え切れていません🙏)。
浦の星のみんなに、ここには何もないよと言われたことに対して梨子は、景色は変わらないかもしれないけどそこで感じるものは日々変わって見えると。輝きを求めてスクールアイドルを続けている梨子にとって悔しかったこと嬉しかったこと、限られた時間を全力で足掻き続けたAqoursにしか感じられないものだと思います。
進級して同じ内浦という場所でこれからも走り続ける1、2年生の姿を表しているようにも見えます。
いっぱい遊んで足掻いて本気で駆け抜けてきた日々もいつか終わりが来る。少し切なさを感じる歌詞です。けどそれで終わらないのがAqours。この子たちの輝きを求める日々はずっと続きます。沼津、内浦という場所で駆け抜けてきた、潮風を感じていたあの日々に答えがあったと。そのことに彼女たちは気づいているのだと思います。この子が輝きを求め続ければいつの日にか答えが分かると。
WONDERFUL STORIESの「答えはいつでも この胸にある」=あの日々を示しているように感じます。
だからこそ、みら僕の「未来の僕たちは きっと答えを持ってるはずだから。ホンキで駆け抜けて」
本気で駆け抜けた先でいつかまた新しい「輝き」に出会い、それぞれの道に進んで離れても、またいつか会えることを知っているからこそ、ずっと走り続けられるのだと思います。
2番
終わる日々に寂しさを感じる歌詞ですね。イマという時間を何よりも大事に過ごすAqoursにとってその一瞬一瞬がかけがえのない日々。でも終わりがあるからこそイマを全力で生きられるんです。
でも終わるように見えて新しい始まり。
先ほど述べたように景色が同じでもそこで感じるものはモノはずっと変わり続けています。でもそれはAqoursだからこそ。3年生がいなくなった後の初めてのライブで失敗した後、夜の海辺で落ち込んでた千歌に梨子はこう言いました。「私たちの答えは前に進みながらじゃないと見つからないと思う」と。「キセキヒカル」の「動いてないと探せない」という歌詞にもあるようにAqoursは現在進行形で前に進みながらなんです。だからこの子たちの次の夏は新しい、きっともっと輝いた夏を見つけられるような気がしますね。
千歌はずっと探し続けた輝きを見つけた。
曜ちゃんはやっと千歌と一緒に出来たこと。
梨子はこの道が間違ってなかったと証明できた。
3人とも勿論ですが、もしかしたら梨子にとってのこの歌詞への想いは少し特別なのかもしれませんね。
パラレル=並行
もしもの別の世界、別の選択肢だったらという並行世界とかけてるのがこの曲の好きな部分でもあります。
でもそんなもしもの答えも全部さらってくれるぐらいに、イマという時間が心から楽しい。振り返ることなくいつかまた新しい輝きへの出会いを信じてずっと前へと進んでいくんです。
この歌詞が本当に大好きで。熱く駆け抜けたと。自分たちが自信を持って言えるほどにやり切った何よりの証で好きです。そんな日々が過ぎていくのはやはり寂しい。「熱く駆け抜けた」の部分の歌い方から切なさが特に感じられました。思い出に浸ってはいられない、でも3年生が卒業していなくなる。新しい場所への期待もありつつもやはり過去を振り向いてしまう。前向きな歌詞の次はまた後ろ向きとまでは言えないけれど、振り返ってしまう歌詞で、彼女たちの複雑な心境を物語っているように感じました。
でも止まってはいられない。次の夏はもっと楽しいかもしれない。切なさの中にある期待。そんな好奇心のままに進む姿もまたAqoursらしさなのではないでしょうか。「いつも好奇心が人生のレーダー」ですから。
そして過ぎた時間も消えることは決してない。だからこそ思い出を抱きしめて次へと進めるんです。
進み続ける、ユメ追う情熱は変わらない。だからこそ夢の色や形は変わっていく。
イマという時間を全力で楽しんで、思い出に変わっても止まることなく全部抱きしめて次の季節へと進んでいく。走り続けた先でまた会えると知っているから。
そして最後の3人のそれぞれの台詞、いいですよね。梨子は海の音が聞こえたあの日の思い出を思い出を振り返る台詞。曜ちゃんは思い出を抱きしめて次へと進み始める台詞。そして千歌は今までの出会いへの想いを伝える台詞。どれもこの曲の歌詞の中に詰まっていて本当に大好きです。
でも奇跡という言葉、偶然的に起こったことみたいで個人的に実は元々あまり好きではなくて。それは全部自分たちの力で掴み取ったものなんだと僕はそうずっと思っています。PURE PHRASEの「魔法」という言葉もそうで、梨子自身は「みたい」と言ってくれていますが、全部自分たちの力で起こしてきた必然なんです。
でもAqoursはこのことに気づいていないだけなんじゃないかなと、そう思います。きっと信じられないぐらいの奇跡のような出来事を何度も起こしてきたからこそ、彼女たちの中の実感がないだけなのかもしれません。と僕は思います。
長々となりましたが、曲のお話はここまでです。
個人的に10周年でまた歌って欲しいなという気持ちが強いですね。今までを振り返る、けどそこで止まることはなく、また新しい場所へと進んでいく。素敵なんじゃないかなと思います。
また他の曲も投稿できたらなと思ってます。
ご覧いただきありがとうございました。またどこかで。