山ペンギン42 プリン3つ
ここにプリンが3個ある。
まるがりたさんが6個買って食おうとしたらしいが、トリたちが3個奪ってここに来た。
まるがりたさんは一緒に来て、涙目だったが、さすがに6個は腹を壊しかねないので、受け取った。
あまりにも悲しそうなまるがりたさんが不憫で、半額で買い取った「酸辣湯風酢豚」の冷凍を上げたら、とたんに機嫌が治って帰っていった。
もうすぐここに女神が来る。
「私、そんなに甘いもの好きじゃないから。」
先日ケーキ食べ放題に行った主任が言う。
「あ、オレ、残ってた食パンもう食っとこうかと…」
…言い訳を思い付かないオレがスベる。
「ボクもクチバシがつっかえて食べにくいから…」
先日一人で梅ゼリーの3個入りを一人で食ったイマドが言う。
取り合いなら決着は付きやすいが、譲り合いは難しいことがある。
「こんにちはー。」
女神が来た!
「あ、プリン。」
女神には勧めるつもりだったが、察した女神、
「あなたが欲しいのは金のプリン?それとも銀のプリン?」
わあ!
本当に出現したら嬉しいことなのかも知れない。
しかし、現実はそうはいかない。
例えば換金するとしても、古いネックレスとかなら、金であれ、銀であれ換金はそれほど難しいものではない。
しかし、プリンの大きさの金塊、銀塊が出現した場合、その出自は必ず問われることになるだろう。
そんなことを考えていると…。「金のキャラメルソースがけプリン」と「銀のクラッシュゼリー入りプリン」がそこに増えていた。
「オレさん…食品に金、銀って書いてても、本当の金銀入っていることは無いと思いますわ…。それが普通なのかと…。」
理(ことわり)の向こうにいる女神のアンタに普通と言われても…。
結果として5つに増えたプリンに関しては、ジャンケンで勝った人が二つ食べることになり、結局女神が2個ゲットした。
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