霊感のある友人の憂い
霊感のある友人はよく肝試しにむりやり連れて行かれる。
本人はイヤイヤだが付き合いでしかたないことも多い。
ある日もそんなこと。
霊が出るというスポットに連れて行かれる。
そんな所に行けば間違いなく自分は見てしまう。
車から徒歩で何分かの場所だったが、
本人は最後の抵抗として、車に残った。
他の人たちははしゃぎながらスポットに向かう。
しばらくすると、車が突然、外側からひどく叩かれる。
車が揺れるほどだ。
勘弁してくれ…と。
うつぶせで頭をかかえてやり過ごした。
いつの間にか、車を叩く音はやんだ。
ほっとして外を見る。
そこに他のメンバーが帰ってきた。
「心霊スポットとかいっても、結局何にもいないんだよねー。」
友人が怒り狂ったのは言うまでもない。