残り香のように粘り強く残った暑さもスッと消えて ひんやりと寂しげな風が心を包む そんな季節がやってきた 年中姿を見せる菊の花も 今が一番、強く香る時 その香りが、静かな夜に柔らかく響いて なんだかすこし寂しくなる心をそっと包み込んでくれる
最後に残るもの 引っ越しの日、私はすべてを手放す決断をした。何年も触れていなかった本や服、ほとんど使ってなかった家具や海外へ旅行に行った際に買い集めていた雑貨、仕事で使っていた古い資料など過去のいろんなもの。それらは私の生活の一部であり、私の歴史を形作るものだったが、次第にそれらを持ち続けることが重荷に感じるようになった。 引っ越しの準備を進める中で、私はその一つ一つの物と向き合い、名残惜しさを感じながらも手放していく。手に取るたびに、懐かしさがこみ上げてくるが、整理して
私と花との出逢い。 あの子どもの頃の、大自然に囲まれた環境で無邪気に遊んでいた頃の、全身で自然界のあらゆる現象を感じ取るあのエネルギー溢れる感覚は、年を重ねるごとに社会の規律という見えない大きな縄によって締め付けられ、身動きができなくなっている。 外面的な成功を真の成功と思い込み、他者の価値観の中で、どこか自分じゃない他者の人生を送っていることにも気づきもせず、無意識に自分を疲れさせている。 毎日飛び交うニュースや情報たちもそう。日常で私たちが目にするものたちは本当に正
秋は、再生の季節 変わることを恐れずに それでいて変わらない心を大切に 新たな始まりがここにあるよって コスモスが静かに語りかけてくれるように 自分の心に問いかけてくる そして自分の心もまた 何か新しいものに触れようとワクワクしている 過ぎ去った季節に別れを告げて フーッて深呼吸し、新たに心を入れ替えて 自分らしさを取り戻す そんな季節が秋なのだ 私にとって、日常を美しく良さものにしてくれる、必要としたときこそ道しるべとなる言葉との出逢いは、心を豊かにしてくれる存在