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ビビリの私がフィリピンで現地の乗り物に乗ったエピソード
私は一人旅経験をしたことがない。
原体験は一人旅に限ったことではないが、初心に近い経験だったため、今回は「疑似一人旅経験」について書いていこうと思う。
初めての1人渡航
2015年秋、23歳の私は一人でフィリピンのマニラ行きの飛行機に乗った。
それまでの私の海外旅行経験といえば、19歳で韓国旅行、21歳でカナダへ留学、22歳で卒業旅行にハワイへ行った。いずれも友人が一緒にいた。
なぜ一人で行くことになったかというと、日本人の彼が現地で勤務していたからだ。(のちに主人となる)フィリピンと日本での遠距離恋愛をしていたため、年に一度は1週間フィリピンで過ごした。
ただ、私は休みだが彼は激務で思うように休みは取れない。土日は郊外でゆっくりと過ごし、平日は彼の住むコンドミニアムで滞在することになった。
現地の乗り物に乗る
さて平日なにしよう。
1日部屋にいても面白くないな。そうだ、外に出てみよう。
私は事前に聞いていた現地の乗り物の乗り方と注意事項を頭の中で復唱し、近所のショッピングモールへ向かった。
行きはコンドミニアムに併設されているホテルでタクシーを手配してもらった。少し価格は高いが、安全には変えられない。車で10分ほどの大型ショッピングモールへ行き、一人でランチしたりウィンドウショッピングをして楽しんだ。
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さていよいよ帰りだ。
確かショッピングモールの駐車場からジープニー(乗り合いバス)が出ていると聞いた。財布を開けて愕然とした。大きい金額のお札しかない。けど外で財布を開けたままモタモタもしていられない。定価約18円のところ200円ほど払った。もちろん私にだけおつりはない。
乗れたのはいいが、知らない人同士肩と膝を寄せ合い座る。後ろからどんどん人が入ってくる。駅はないから降りる場所を指定しておろしてもらう。人の頭の後ろにちらっと見える景色をよく見て『ここだ』と思ったところで、天井を叩きながら叫ぶ。
『パーラポ!(降ろしてください)』
ちょうどいいところで止まってくれた。ドアなどはなく、後ろからそのまま降りていくスタイル。降り切る直前で発車したため、少し飛び降りた。
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1週間の滞在で2回、1人行動をしたが気疲れをしたのでその後はあまり行動をしなくなった。
旅を終えて
フィリピンは家族で行動される方も多く、1人で行動していると不思議そうな目で見られることも多く感じる。今回の経験は決して皆さんにおすすめするわけではないが、私にとって疑似一人旅を経験させてくれた大切な思い出。
1人で判断、そして行動すること。これ以上は危ない、と危険を察知すること。感覚が研ぎ澄まされた良い経験だった。1人でゆったり買い物したり休憩できることも1人行動ならでは。一方で、街中は家族行動している方も多く、1人は少し寂しいなと感じることもあった。
完全なる1人旅ができる日はくるのだろうか。