悩みを共有し知見をシェア| #インハウスエディターコミュニティ 8回目レポート
8回目を迎えたインハウスエディターコミュニティ。どんな内容が話されていたか?をまとめてみました!このnoteが、インハウスエディターに関わる方々のお役に立てたら、うれしいです。
...ちょっと記事覗いてみたけど、インハウスエディターってそもそも何?という方は、インハウスエディターの言葉の歴史と記事をまとめた、こちらのnoteをぜひ!
会が始まる前に、「TOP OF MIND(悩み嬉しみ喜び楽しみ怒り喚き叫び)」をGoogleドキュメントで共有してから参加するスタイルだった今回。
私は初参加なので、いつものスタイルがわからないのですが...笑 いろんなTOP OF MINDを見るだけで、みんないろんなことで悩んでいるんだぁ〜と、なぜか勝手に勇気づけられました!
自己紹介の後は、初参加メンバーのTOP OF MINDを中心に、いろんなテーマで議論。話されたテーマはこちらです!
オウンドメディアで、どこまでクオリティを求めるか
表現方法は無限にあり、伝えたい想いが強すぎれば強すぎるほど、こだわりたくなってしまうもの。このnoteもその一つ。苦笑
どんな仕事においても、「どこまでクオリティを追求するか問題」は、出てきますよね。そのテーマでみんなでディスカッションする中で見えてきたひとつの解は...
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💡 時間をかければ良いという問題ではなくて、メディアとしての方向性や基準を明文化することが大切!その上で、クオリティを調整する。
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といったお話でした。この解にたどりつくまでに話された内容は...
・自分の中でのボーダーラインを決めている。
・社員が出す記事と役員が出す記事、どちらも同じクオリティを求めると、運営が苦しくなるので、重みづけはしている。「定期的に発信する=本数を掲載する」ことも一つの目標に入れているので、会社のメッセージとして適していれば、掲載するようにしている。
・「コーポレートサイト」「note」等、出すメディアによって方針や目的(Editorial Policy)を決めている。何をやって、何をやらないメディアなのか明文化しておく。そうすることで、「社員から記事にしてほしい!」と依頼がきた時に、てどのメディアに載せるか(はたまた載せないか)を、お互い納得して決めやすい。外部ライターさんへも、説明しやすい。
・会社の【人格】が決まっていると、クオリティの線引きがしやすい。「○○会社は人格としてこのメッセージを言いそう・言わなそう」で判断ができる。ここまではふざけてOKのラインも、人格が決まっていると判断しやすい。
・誰にとってのコンテンツか?の視点が大切。誰に対して、どこまで伝えるべきなのか、どんな理解度の人なのかを線引きする。
・先に結論を決めて、マークダウン式で構成を決めていくと、スムーズに書きやすい。
社員が発信する文化を、どう醸成していくか
インハウスエディターは「記事を書き、情報発信する人」ではありません。伝えることを企業文化として根付かせることも、重要な役割の一つです。
社員が発信する文化を、どう醸成し、根付かせていくのかは、インハウスエディターコミュニティでもよく議題に上がるテーマとのこと。ディスカッションの中で見えてきたひとつの解は...
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💡採用課題に「発信」を紐づけると、社内で動いてもらいやすい。まずは、代表や役員レベルの意思決定層が発信にコミットすることが大切!ボトムアップで発信を強化する場合は、発信が個人のキャリアアップにも繋がることを伝えつつ、成功体験になるように伴走する。
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この解にたどりつくまでに話された内容は...
・みんなが共通で抱える課題に紐づけると、社員や会社で動いてもらいやすい。その一つが「採用」。
・採用は情報発信から。業務の10%を情報発信にあててOKとなっていて、エンジニアは毎日Wantedlyにストーリーをあげている。エンジニアの発信については、技術トレンドを抑えているかが大切。エンジニアが知りたい情報はエンジニアが一番よくわかっているので、エンジニアに任せる。
・発信がうまくいく会社とうまくいかない会社の差は「意思決定層」が発信しているか。社員の発信を監視して、ネガティブなフィードバックをするような文化がある会社だとうまくいかない。Twitter採用もCEOが行っているところが強い。
・ボトムアップの発信力も大切。個人が発信することで、個人のキャリアを底上げするってことを伝えていくことも大切。実際、発信している人は、技術コミュニティで存在感を出せている。そして、エンジニアだけではなく、マーケ・コーポレート部門の人も、発信により個人のキャリアを後押しできる波がきている。
・もともと発信が得意(好き)ではなかった社員の「成功体験」を伴走するのも大切。noteで発信することで、noteを読んでくれた人が採用につながっている。noteでは仕事の話だけではなく、好きな食べ物の話を書いて、人格の部分に惹かれて興味を持ってくれた人も。この成功体験を、社内全体に共有することで、別部門の人が興味を持ってくれて、社内での発信サイクルが生まれやすい。
インハウスエディターの体制と採用について(組織の広げ方、スケールの仕方)
インハウスエディターが企業の中で重要な役割を担えるようになり「2人目を採用したい」「1人だけでは追いつかないので、外部パートナーさんを増やしたい!」
...そんな状況になった時に、どうやって採用をしていくのか?の相談に対して、いろんな方からのアドバイスがありました。
・最初は外部ライターとして複数回関わってくださった方の中から「この人!」という方には濃い関わりの仕事を打診。半年ほど一緒に仕事に取り組んで、社員になりませんか?と声をかけることが多い。お互い信頼関係ができているので、会社として採用枠の承認を取りやすい。
・外部ライターさんを、将来の採用候補としてアプローチしていたけれど、別の企業に転職することもしばしば。(ムズカシイよね...)
・広報やプロジェクトマネージャーは採用しやすいけれど、編集領域専属で正社員を採用することはしていない。全員が職務をはみ出すことで、みんなが編集スキルを持つことにしている。
・「コンテンツマーケ的な人(サービス理解・マーケ寄りの話)」と「コーポレート広報的なインハウスエディター(自社のこと解像度高くて知っている人)」は別軸で採用を考えた方が良い。&コンテンツマーケの方が採用マーケットには多いと思う。
企画(ネタ)出しについて
コンテンツを生み出す時には、大なり小なり「企画(ネタ)出し」から逃げられません。企画出しのアイデアについて、話されていた内容はこちら!
・なぜ、その会社がやるのかの目的がハッキリしていないと脱線しがちになる
・Slackのtimesチャンネルでつぶやかれたものを拾ってネタにしていく。始まりやきっかけは雑な部分もあるけれど、そこから丁寧に作っていく。社員が何気なく発したアイデアが良いな!と思ったものは、企画段階から褒める...!
・Youtubeの企画に関しては、記事コンテンツと見てくれる人の層が異なる。Youtubeのプラットフォームで初めて自社のことを知ってくれる人もいる。動画単体で見られることは多いけれど、シリーズ化すると見られないこともあった。
・ツイートなどで反応があったものを、コンテンツ化していく
SmartHR社さんが、実際にツイートからコンテンツ化した事例はこちら。
このツイートから「具体的にどんなサービス使ってるのか知りたい!」などの反響があり、オープン社内報としてnoteで発信したそうです。
インハウスエディターとしての中長期的なキャリアプラン
最後に、インハウスエディターとして中長期的なキャリアプランについて、みなさんが考えていることなどを教えていただき、会はおひらきに。
プライベートなお話は割愛しつつ、話されていた内容としては...
インハウスエディターは、役職ではなく「スキル」。キャリアも無限大。アメリカでは、ジャーナリズムからPRパーソンへの人工大移動が起きている。Coral Capitalの西村さんや、ユニクロの木下さんなどのキャリアもある。編集力はどこでも必要になる。
などのお話がありました。
また、メルカリでは、翻訳担当だった方がエンジニア(!)になったキャリア事例がメルカンで紹介されていました。まさにキャリアの可能性は、個人のWill次第で無限大だなと勇気づけられる記事でした。
最後の最後、当日参加された方々のツイートを紹介して、会の雰囲気を感じていただけたらうれしいです!
過去のレポートまとめはこちらです↓↓
インハウスエディターコミュニティは、不定期で開催しています!興味がある方は、主催のさいまるさんや過去参加者の方へお声がけくださいっ!