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スキルのアップデート、してますか?

皆さんは、どんなお仕事をされてますか?
そしてそのお仕事歴はどのくらいでしょう?

5年、10年、15年・・・
四半世紀同じ仕事に携わっているという方もいらっしゃいますよね。

私は婚礼司会(ブライダルMC)の仕事を始めてから16年目に入りました。
関東圏でデビューしてから13年、都心部を中心に東京・神奈川・千葉・埼玉、時には福岡や軽井沢などを飛び回りながら仕事をしてきました。

そしてありがたいことに、地方移住したいま、この移住先でも同じ司会の仕事をさせてもらっています。

先にお伝えしますが
東京が一番すごいとか思っているわけじゃないし
地方をバカにするような価値観もないのですが(そもそも私は出身が神奈川の田舎)
逆に言えば、東京への憧れもないわけで。

でも、つい先日
プロ司会者として受け入れ難いことを強いられまして・・・。
地方の洗礼とでも言いましょうか。

何があった!?

いつになく歯切れの悪い書き出しなのだけど
それは、特定の誰かを傷つけたくないという思いと
少なからず、これを強いられた私は傷ついたというかモヤったどころじゃないくらいの

違和感

そう、違和感。
私の中にどどーーーーんと大きく横たわっているのは、違和感。

簡単にいうと、式場側の関係者から
「他の司会者さんはこう言っているので同じこと(コメント)を言ってください」
と言われたんです。

いや、
矜持ってもんがあるじゃないっすか。

申し訳ないけど新郎新婦の人柄も知らないで毎回仕事する人たちに
なぜ司会(私)のコメントまで指定されなければならない?

どんな新郎新婦でも
親御さんとの関係性でも
同じ言葉を使えと?

悪いが私はそんな司会はしていない。

みんながみんな、絵に描いたような親子愛育んでるとは限らないんだよ?

どうしてそれを杓子定規に感動物語に仕立て上げるの?

もちろんハマる人はハマるだろうし
違和感ゼロの新郎新婦及び親御さんもいらっしゃると思う。

まぁ、そこまで司会者じゃないあなたに考えてよとは思わないけど。

そして別に、誰かが考えた原稿を読むのは構わないんですよ。それが決まりと言うならば。
(それでも「誰得?」って話だけど。全然新郎新婦ファーストじゃない)

それを全面的に拒絶しようという気はないんです、け、ど。

でも

その原稿(コメント)がさ

めっちゃ古臭いわけ

フツーに無理なんですけど。
こんな原稿、東京だったらクレームものだけど(!!!)

ねぇ、いつの時代?このコメント。
何歳の人が考えたの???????

と思いながら
(もちろん)一旦は食い下がる。

「なぜ、このセリフじゃないといけないのでしょうか?」

でも、相手は司会者ではない。

(あまり詳しく言いたくないのですが)言ってしまうと
奏者さん(聖歌隊含む)だったんです。

つまり、会場に出入りする複数の司会者全てが、同じセリフを言っているんだそうだ。
その会場では。

私は、その会場で人前式の司会をするのが初めてでした。

「(コメントがいきなりで)キツい気がする」とまで言われ
(多分後付けのこじつけ感想だろうけど)

でも、理由を聞いていくと、どうやら尺の問題。

歌と歌の合間の楽器演奏(のみ)の尺に合うようなコメント?らしく。
リハーサルでの私のコメントでは足りないってことらしい。

コメントそのものが古臭くて平成初期を思わせることなど
誰も感じていないご様子。

もちろん長い付き合いの担当プランナーにも確認をしたけど

「・・・はい、言ってください(すいません)」
と言われたので、言いました。

結果、尺は合いませんでしたが(!)


もちろんこれは、奏者さんが悪いという訳ではない。

考えたいつぞの司会者の責任であり
それをそのまま何十年も言い続けている司会者の責任でもある。

この古臭いコメントになんの疑問も持たないと言うことは
それこそ20年以上前から司会をしていて
(当時は金太郎飴のように、新郎新婦の名前が変わるだけで全く同じコメントを
ずっと言っていた時代(らしい))

一度もアップデートしてない

ってことですよね。

つまり、新郎新婦に合わせて司会スタイルを変える司会者じゃないってこと。

そんなん、AIでいいじゃんね。


私が感じたこの感情はなんだろう?

怒り?

呆れ?


うまく言語化ができないけれど

新郎新婦に合わせて
その場に集まっているゲストが醸し出す空気感に寄せて喋りを変える私にとっては

苦痛以外の何者でもなかった。

悔しさ・・・?

その場に流れる空気感とか
生まれる間(ま)とか

感情のゆらめきとか

思わずこぼれる言葉とか


その全てを見て、感じて、取りこぼさずに、消してしまわずに

決して司会が前に出ることなく

黒子に徹して空間を彩り、
「今!」「ココ!」ってタイミングを見極めて言葉を繰り出したり敢えて黙ったり。


そのために私は新郎新婦・親御様・ゲスト
そこにいる全ての人と意識を繋いで全身で感じ取ってマイクを離さずにいるのに。


なんだか
その全てを否定されたというか

台無しにされた気持ちになったのかもしれない。

こうして文字にして、少し、言語化された気がする。

あぁ、私はとても悲しかったんだ。

それから、悔しかったんだ。

こんなに全身全霊で一生懸命やっている仕事を

ねじ曲げられたことが。


スキルのアップデート、しなくちゃだよね。
ベテランになればなるほど。

なんて思ってそれをタイトルに書き出してみたけれど

私の司会魂が深く傷つけられたと言うことの
言語化で結ぶログとなりました。


お付き合いいただきありがとうございました。

私は私の喋りをこれからも磨き続けます。
(次からは同じ尺でオリジナルのコメント引っさげていくわ)

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