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福祉施設から一般就労への移行施策で就労継続支援A、B型に目標値が決まる

厚生労働省では、2021年から3年間の障害福祉の基本指針が
社会保障審議会障害者部会で検討されてきました。

基本指針見直しの主なポイントとしては、
次の5つの点が取り上げられています。
①地域における生活の維持及び継続の推進
➁精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築
➂福祉施設から一般就労への移行等
④「地域共生社会」の実現に向けた取組
⑤発達障害者等支援の一層の充実

障害者雇用に関わる点は3つ目にあげられている
福祉施設から一般就労への移行等に関する点です。
ここでは、福祉施設から一般就労への移行の施策として、
障害福祉サービスの就労継続支援A型、B型事業所の
利用を経て一般就労に移る人の数に目標値を設けることになりました。

23年度までにA型は19年度実績の1・26倍以上、
B型は1・23倍以上とする方針です。
これに基づいて、都道府県・市町村では
第6期障害福祉計画、第2期障害児福祉計画を
20年度中に作成することになります。

就労継続支援A型とB型とは何かというと、
どちらも一般就労の難しい人が
福祉サービスを受けながら働く訓練をしています。
では、A型とB型はどのように違うのかというと、
A型は障害者が事業所と雇用契約を結びますが、
B型は雇用契約を結びません。

A型は雇用契約を結ぶので、
最低賃金が保障されることになります。

今後は、一般就労への移行を目指すものの
審議会の委員からは目標値を設定することに
慎重な意見もありました。
それは、目標値を設けることによって、
一般就労の見込める人がA型、B型に通い、
見込みの薄い人は通いにくくなるおそれがあるからです。

ちなみに現在、どれくらいの人が
このサービスを利用しているかというと、
A型のサービス利用者は約7・1万人、
B型は約26・3万人の33・4万人です。

19年7月現在、A型のサービス利用者は約7・1万人、B型は約26・3万人。18年度の事業所数はA型が3554カ所、B型が1万1750カ所。障害福祉サービス全体に占める割合は大きく、指針の見直しによる影響も大きくなる見通しだ。

出所:就労継続支援A、B型に目標値 厚労省が障害福祉計画で指針(福祉新聞)


今まで、福祉から一般就労への移行は、
就労移行支援事業所からの就職が圧倒的に多かったのですが、
今後、A型、B型事業所からも就労につながる動きになっていきそうです。

就労移行支援事業所については、こちらから
 ↓
障害者採用に活用できる就労移行支援事業所とは?


障害福祉計画、障害児福祉計画はサービスの基盤整備を
計画的に進める必要があるため、
3年ごとに見直しが行われています。

今回の指針には、基本理念に「障害福祉人材の確保」や
「障害者の社会参加を支える取り組み」も追加される予定です。



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