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【海外子育て】帰国子女が感じるらしい⁉︎アイデンティティクライシスをどう防ぐ?

こんにちは。タイ生活6年⇨フィリピン・マニラへスライドし,早一年と数ヶ月。海外駐在帯同2カ国目、駐妻生活も8年目のYukoです。

今回は8歳になる娘の海外子育てに関するお話です。

子育てに正解は無いし、私も日々迷いながらぶつかりながらの生活ですが、娘自身に入力して貰った学校からのSurveyの回答から感じたこと、迷いを文章にすることで私の頭の中も整理したいと思います。

⚫︎サードカルチャーキッズという言葉を聞いたことがありますか?

サードカルチャーキッズ(TCK):国際移動を繰り返し、さまざまな国や文化の影響を受けながら独自の生活体験をしてきた子どもたち。

(引用 新版 サードカルチャーキッズ 国際移動する子どもたち より)

両親の国の文化を第一文化、生活している国の文化を第二文化とした場合、母国や生活している国のどちらでもないはざまの文化、つまり第三文化の中で人格形成に影響を及ぼす時期や思春期を過ごしている、あるいは過ごした子どもたちの事をそのように呼ぶそう。

まさに、我が家の娘が当てはまるのですが、TCKの問題とされている「落ちつかない、根無し草のような生活感覚」は、将来日本に本帰国した時に彼女が直面するかもしれないなと感じていた不安、まさにそのもの。

帰国子女が直面すると言われる、自分が何人か分からないとか、日本でも海外でも外国人のよう?などのアイデンティティ・クライシス。こうした悩みが原因の多くを占めるのでは無いかなと薄々感じており、来たるべき本帰国に備えていきたい、その為にどうすべきか、をずっと考えています。

⚫︎学校のSurveyから見えた娘の本心

Survey自体の目的は、新学年になり新しい担任教師が子供のことを理解し、成長をサポートする助けにしたいとのことで、親と一緒に子供がメインで回答するものでした。

質問内容としては、家庭での様子、好きなこと、得意なことについての質問から、国籍、言語、文化、過去に住んだことのある国についての質問が並んでいました。質問内容を見た時に、我が家の自由人娘はどのように答えるのか興味がむくむくと湧いてきました。そして結果、彼女の胸の内側を少し覗かせてもらえたみたい。

⚫︎Surveyの回答結果は?

日本の文化やイベントで好きなことや、シェアしたい事という質問に関しては、うーん?と首を傾げつつ、豆まきは楽しかったと。

海外育ちでも日本人としてのアイデンティティを持って欲しいと願い、季節の行事毎は色々やってきたつもりだったけど、節分と言う言葉では無く豆まきしか出てこなかった、まだまだ足りなかったのかなとか、少し反省してみたり。

どこで生まれた?とか、どこの国に住んだことがある?との質問は

東京生まれの日本人で、タイと日本とフィリピンに住んだことがあると、正しく回答。

一つの言語以上話せる場合、どの言語が一番快適に感じるか?という質問には

English

と。これも娘が常日頃から主張しているので、予想通りの回答。

どの国に一番親しみを感じるか?という質問は

Thailand

だったのが、そうきたか!でも、そうだろうなぁと。何だかしんみり。

この回答には納得すると同時に、日本でないことに小さな驚きも。恐らく娘はタイと答えるだろう。けど、そもそも日本人だし日本の事も結構好きみたいだし、もしかしたら日本と回答するかもしれない…と予想していたのです。

だけど、娘は一切迷うそぶりも見せずThailandと入力していました。

勿論、まだ8歳なのでこれからのフィリピン生活や、日本に帰国してからの方が長い時間を過ごすことになると思うので将来的に変わるかもしれない。けれど、彼女にとってのふるさとはきっとバンコクなんだな。

⚫︎Surveyの回答から見えてきた事

駐在員家庭で育つ8歳の娘は、一歳半過ぎにタイ・バンコクへ、そこからずっとBritish Schoolで学び、7歳の時にフィリピン・マニラへスライド。日本で日本人両親のもと生まれたものの、物心つく前から彼女の人生の大半はバンコクで過ごし、イギリス式の教育を受けて育っている。

彼女の口からKing  Charlesが〜とか言ってるのを聞くと学校で話題になったのかな?と思うことも。

⚫︎Where are you from?

と聞かれたら、将来娘は何と答えるのか。

私は大学進学まで一度も引っ越すことなく、北陸の田舎である生まれ故郷で育ったので、どこ出身か聞かれても、とてもシンプルに答えられる。

確固たる、ふるさと、両親の待つ帰る場所があるということも私にとって一つのアイデンティティで、自分を形成する根本だと感じている。おそらく、主人も同様である。

TCKの問題とされている「落ちつかない、根無し草のような生活感覚」を両親である私たちは理解出来ないので、想像するしかない。でも、想像することで彼女を理解し、何か手助けが出来れば、海外で生活している今から出来ることを探して支えていけたら、と常々考えています。

⚫︎そういえば、一つ嬉しい回答がありました!

自分のコミュニティについての回答で、毎年一時帰国時に体験入学で通わせて頂いている日本の小学校の事を書いてくれました。娘も毎年通う小学校については、友達もできたし思い入れがある様子。

一年生の時の初めての体験入学時に大変苦労して無理かも?と、心折れそうになったのですが毎年恒例の体験入学を続けてきて良かった。

⚫︎過去記事⇨直近の3年生時の体験入学記録。記事の中のリンクから波乱の一年生時の記録も読めます。

人生の大半を海外で過ごしている娘に日本での生活を体験して日本のことを理解し、身近に感じて欲しいし、自分の安心できるコミュニティが複数あることは大切だし、それを日本にも作ってあげたい。

それがきっとアイデンティティ確立の手助けになるだろうと頑張って続けてきたことが、少しだけ報われたような気がしています。

まだ何も決まっていないけれど、確実に終わりが見えつつある我が家の数年に渡る海外生活。娘が本帰国後も彼女の良さを失わず、自分らしく生きていけるように、帰国後の学校、生活についても、しっかり考えて向き合っていきたいと思います。

長文お読みいただき、ありがとうございました。

⚫︎Instagram⇨東南アジア発の生活、旅、子育てを発信中。





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